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死ぬまでに観たい2010年代映画100 8章: 2017年

《死ぬまでに観たい2010年代映画》第八章です。

2017年総括(筆者:社会人1年目)Netflix問題顕著に

アカデミー賞授賞式で作品賞を取り違える衝撃の幕開けから始まる2017年は波乱の年であった。

5月に行われたカンヌ国際映画祭では、「Netflix映画は映画なのか?」という問題が浮上した。散々もめた挙句、『マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)』と『オクジャ/okja』はコンペティション入りを果たしたがどちらも無冠に終わり、翌年からはカンヌから締め出しを食らった(2018年のコンペティション作品『アトランティックス』、『失くした体』は配給権をNetflixが買ったという話なので例外)。

Netflixの扱いをどうするのかという論争は他にも波及し、ヴェネツィア国際映画祭は翌年以降Netflix請負場として機能するようになりました。

ヴェネツィア国際映画祭はまた別の側面で変革を遂げ、この年シェイプ・オブ・ウォーターが金獅子賞を受賞したことから一気にアカデミー賞前哨戦的役割を果たすようになりました。

日本に目線を移すと、この年珍しくクリント・イーストウッド映画が公開されなかったので、キネマ旬報ベストテンに彼の名前が挙がらない現象が発生しました。その代わりに、マーティン・スコセッシが遠藤周作の同名小説を映画化した『沈黙-サイレンス-』が6位に輝きました。

一方、邦画は閉塞感ものがインフレを起こして、選出された作品のほとんどが閉塞感を扱っている異常事態となってしまった。もちろん、『彼らが本気で編むときは、』といった良作もありますが、多様性のなさに危機感を抱くようになりました。

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