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ここ近年でおすすめしたい音楽の話(邦楽編)
kurayamisaka
「kimi wo omotte iru」というEPを頭から終わりまで聴いて欲しい。
2024年のSpotifyで曲が聴きたくてリピートしたと言えるバンドの一つで、特徴はキャッチ―な女性ボーカル+轟音シューゲの組み合わせ。この組み合わせは「きのこ帝国」や「羊文学」を彷彿とさせるけど、ギターの音とかフレージングはbloodthirsty butchers系のエモや厚さがあるように感じて、結構別物に仕上がっていると思う
今年フジロックにも出たらしいですね。売れてほしいな~ライブ観に行きたいな~っていうか行こう。来年行く。なんなら新譜出してください。
paionia
「金属に近い」という曲を聴いて、強烈にSyrup16gを感じたので、色々今まで出会いそうな毛色だったのに2020年超えるまで出会わなかったバンド。
で、上のライブを見てめちゃくちゃ惚れてしまい…今年一番聴いてました。俺はこの、喉が千切れそうになりながら歌う人が好きなのです。
良い歌なんだからもっと聴かれてほしいって思ってしまうんだけど、どう薦めていいかはあんまりわからない。純粋に曲は良いので、俺のおすすめのプレイリストを置いておきます。
昔の対談記事で、きのこ帝国の佐藤さんとpaioniaの高橋さんがインタビューを受けていて、それに東京について話している部分があり、これの後、きのこ帝国の東京が出来たのか…?と思うと面白い。
paioniaの「東京」も名曲なので聴いてみてください。
HIJOSEN
惜しくも今年解散していまいましたが、2021年出会えてよかったナンバー1かも。「発露」というアルバムですが、この作品時点ではメンバーが2人ゆえにミニマルでループをたくさん重ねている楽曲が多く、構成はシンプルだけどそれがまた独特の浮遊感を生み出してる。またこのなんか不気味で、生暖かいみたいな雰囲気が程よく日なたのホラーって感じがしてすごく好き。
アルバム通すほうが雰囲気を感じれますが、1曲だけなら長さとメロディの雰囲気を味わえるのは「熱風」という曲かなあ。
時代に埋もれそうな盤だけど、個人的には凄い良いアルバムだと思ってます。
クジラ夜の街
「時間旅行」って言う曲がおすすめで流れてきたとき、もっと昔のバンドなのかなと思ったら最近の若い子らしく、おや~?と思って聞いてみたら多少のいけ好かなさはあるものの、演奏うまいし歌もいいと来たので聴いてたらちょっと好きになってました。軽音部バンドっていうのも、なんかベボベと絡みがあるのも少しうれしい。
その他
洋楽編とは違い、アルバム単位で「好き」みたいなおすすめの仕方にしてみました。
正直「今更?」みたいなものが多いですが、ここ近年で割と聞き込んだものを中心におすすめしています。
単体の楽曲なら他にもいろいろあるけど…
Base Ball Bear - 天使だったじゃないか
相も変わらず聴いていますが、「DIARY KEY」「Endless Etude」の流れからは全然想像しなかった雰囲気のミニアルバム。
客観的ベボベらしさというか、一聴するとさわやか~な感じに聞こえるけど思春期の青春を歌ったあの時期とは違ってずっと平熱みたいな、寂しさとは違う切なさ?やるせなさ?のようなものが漂っている感じの作品。東京事変 - 音楽
お薦めする必要はないかもしれないけど、個人的な見解としてはポップスを第一線で作り続けた人たちがやる「音楽」だと思うんですよ。ポップスは好きだけど、音楽とはこういう側面、こういう楽しみ方があるよと教示してくれるような…。一般的なポップスのようにリードラインのフレーズと歌に集中して聴くんじゃなく、生でぜひ聴いてみたい演奏+歌…音楽…って思いました。音響が良いところで聴いて圧倒されてえ~~~ッ銀杏BOYZ - ねえみんな大好きだよ
これもおすすめする必要ないかもしれない。あんまり熱心なファンではないんだけどTHE 2の古館君を推しているので「いちごの唄」きっかけで聴いたら、とっても良かった。銀杏のアルバム史上では一番聴きやすい気もしている。ラブリーサマーちゃん - THE THIRD SUMMER OF LOVE
随所に洋楽っぽさはあるんだけど、どちらかというと、00年代のポップめなロックというか、そういう懐かしいにおいもするアルバム。正直前作までの楽曲は好きな曲とそうでもないのがありましたが、このアルバムは全編通して好きだった。Galileo Galilei - Sea and The Darkness
復活してアルバムが3枚出ている今、これを紹介するのはどうなのか?という気持ちは否めないですが、正直ガリレオのことは何となく遠ざけていて(back number食わず嫌いの流れがあり…)、友人に良い曲多いよ、と紹介されるまでちゃんと聞いてなかったわけです。
その時点では再結成前だったので、最後のアルバムだったこの作品を聴いたら思ったよりクールというか、温度感は低いのに生ものっぽい感じがすごく好きだった。遡って聞いていないけど新譜も良かった。渋さがある。赤い公園 - THE PARK
今となってはもう4年?5年経つんですか。最後のシングル「オレンジ」も含めてになりますが、津野さんの作った曲は「消えない」し、赤公復活以降、このアルバム聞いて新しい「赤い公園」が完成した!って思ってたんですけどね。アルバムは本当にポップだし、随所に変なフックがあるのが赤い公園らしくて良い。俺は「yumeutsutsu」が大好きなんですけどA-B構成、転調ってすごくシンプルなのに、ぐっと聞かせてくれる技があるようで、ある種俺が好きなシンプルなロックでポップをやるならこういう構造は理想の一つかもしれない…と思ったり。People In The Box - Camera Obscura
実は一番語りたかったかもしれない。ピープルのことは昔から好きなんですが、「Weather Report」「Wall, Window」あたりからの変化について受け入れつつも、「あ、昔の頃が好きだったな」とか「歌い方変わったな」とか色々…本当に色々思うことはあったと思うんです。新譜が出るたびにちょっとだけ期待ともうあの頃のような感じで聴けることはないのかな、と思っていたんですが、ありがとうカメラオブスキュラ。この10年で変化していった全てと、昔好きだった要素の両方があるアルバムだと思います。最新作が一番好きって言えるのが一番うれしいよね。未来電波基地 - 墨田区Depression
これこそSpotifyで出会ったんですが、初期のかまってちゃんっぽい宅録感(実際宅録でしょうけど)が特徴というか恐らく聴くにあたって引っかかる人はいるかもしれませんが、根暗なロックのあの空気感とかリフ感がどことなくツボを押さえている感じです。新作になるほど完成度が高い気がするんだけど、如何せん曲数が多いので一発聴くならこのアルバムがお勧めだと思いました。個人的には。ART-SCHOOL - luminous
俺の友達のアート好きは多分初期とか2期とかそういうのが好きなんで、まあそれはわかるんだけど今も結構いいよ?何なら新譜すげえ聴きやすいしおすすめ。ライブはめちゃくちゃ轟音なのもアツいよね。単純に歌が良くなったし…。若いころのそれとは違うけど、俺が好きなアートって歌がうまいわけじゃやないし…それでいいじゃん!っていう。ていうかうまい時期ないthe McFaddin - Something is likely to happen
たまにラジオやポッドキャストを聞いているんですが、ラジオで聞いて調べたら良かった。新しい感覚とかではないけど、ロックの気持ちいいところとエレクトロ的手法の気持ちいいところが綺麗に融合していてよいと思う。「BuBBle」がおすすめ。2024年に活動終了して、同メンバーで別バンドを始動しているらしいですがそちらはまだ聞いてないです。日食なつこ - ミメーシス
例にもれず「水流のロック」の人くらいの印象だったんですが、同時期に蘭たんの「殺戮の天使」の実況を見ていて「シリアル」がまんまそれなのでそこからどっぷりと聞きこみました。ピアノと歌っていうベースがある以上、大きく弾き語りからは逸脱しないんですが、それが唯一性を高める一つでもあるのかなとも思ったり。9mm Parabellum Bullet - TIGHTROPE
9mmはMovement以前まで追っていたので、以降についてはぼちぼち聴いていたんですけど、アルバムを聴きこむぞ!となるほど好きになれなくて、その時期新譜で出た「泡沫」がすごい良いぞ!と濃い9mmオタク友人が宣っていたので聴いてみたら…
それまでのアルバムも聞きなおしてみたんですが、やっぱりこのアルバム好きですね~。トリプルファイヤー - EXTRA
7年ぶりって聞いて、7年もアルバム出てなかったの!?と時間の経過にびっくりしました。なんか未だにトリプルファイヤーと出会ったのつい最近な気がしている…。もともと演奏が良いバンドですが、さらに磨きがかかったようなアルバムで、全体通して「品質が高い」印象。ポエトリーかラップの間みたいな歌がリズミカルなようで、どこか間が抜けているといった歌ですが、今作は間が抜けている要素がかなり洗練されていて、歌モノでは決してないのにリズミカルなメロディが癖になる。the bercedes menz - mutist beach
この記事のアップが全然手付かずのまま放置していたら2025年になっていたんですが、Xを眺めてたらJPOPだのなんだのをチラ見したのでちょっと手を出してみたら何かめちゃくちゃよかった。本当に2025年か?ってサウンドと全体的に粗さのあるボーカルとか演奏とか。何か全部がいいんですけど、ひとえにオルタナティブと扱うのは違う気がするキャッチ―さもどこか見え隠れしている感じ。これより前の作品はふわっとしか聴いてないんで詳しくはまだ知らないけど…まだ良い曲作りそうなのでこれからが楽しみ。ライブも見てみたい。the pullovers - きみだけがしってる
上のアーティストもそうだけど、なんとなく名前を見かけて聴いてみたら良かった。このアルバムの前半はチャットというか橋本絵莉子的な伸びやかさがあったり、ポップでロックという意味ではその系統も持っているんだろうけど、楽曲によってはガールズバンドでは出てこなそうなオルタナ構造というか、VELTPUNCHとかきのこ帝国とかにちょっと近い様相もあるのかも…。なんかきっかけがあればもっと有名になりそうなポテンシャルはあると勝手に思っているけど、なんとなくこれくらいが一番見に行きやすいので見に行きやすい時にライブ行ってみたいと思った。
上にも書いてますが、色々時間がなくて放置してたら2025年になっていました。選曲とかで有名どころは省きました。別に薦めなくても聴かれているし…。
正直ここで書ききれない、または書くほど聞いてないけどなんとなくいいなといった曲はあるんですが、それはまた時期が来たら…。次書くことあるかはわからないけど。
ちなみに昔の楽曲の聴き直しを一部上げると、「THE ANDS / FAB NOISE」「sgt. / Stylus Fantasticus」「犬神サーカス団 / グレイテスト・ヒッツ」「Dr. DOWNER / ライジング」などなど…(高校生~に聴いていたアルバムたち。良い音楽なのでおすすめです。リンクはばらばらなのであくまで参考程度に…)
それでは。