Waving Through A Window
めちゃくちゃ涙もろいがここ最近は泣いていない。感動する映画を観ると引くくらい泣く。「アバウトタイム」を10回くらい観て10回くらい泣いてる。最近はあまり落ち着いて映画を見れてないので泣く機会も少ない。
半年ほど前に「Dear Evan Hansen」を観たときは映画館で一人泣きじゃくった。周囲に対して心を閉ざしている主人公エヴァンが思いやりでついた嘘をきっかけに思わぬ展開が広がっていくという物語。ブロードウェイのミュージカルがもととなっているこの作品ではエヴァンの心情がセリフや歌で細かに表現されており、僕はこの心情に痛いほど共感し気付くと涙が溢れていた。
映画を観る前から歌の存在だけ知っていた。大学で所属していたアカペラのグループで劇中歌である「Waving Through A Window」を歌ったためである。メロディが美しいため好きな曲だがこの映画を観て歌詞に込められた意味を理解して一層好きな曲になった。
今でこそ自分を肯定することができているしコミュニケーションを好むが、昔は自分に自信がなく周囲との関わり方に悩む時期もあった。大学生のときには適応障害を経験し、強い孤独を感じた。
主人公であるエヴァンも抗うつ薬を手放すことができない高校生であり、内向的で対人関係において強い不安を抱えている。そのつらさを全て理解できたわけではないが少なからず自分に通じるものがあり心を震わされた。
克服できたつもりでいたが対人関係で怯えることは今でもよくある。心の弱さを隠して生きているが小動物のように逃げ出したくなる瞬間も多い。だがこれが長所だとも思っている。人の痛みが分かる人間でありたい。特に他人の心の痛みにそっと寄り添える人間でありたいと切に願う。