新型コロナで、こどもたちと話し合い

新型コロナの流行拡大、各ハウスでも様々な変化があったと思います。スガモフラットでも、ここ半年間、共有部の使い方やミールの運用など、ひとつずつ模索してきました。マスクやソーシャルディスタンスも、今でこそ定着してきましたが、当初は情報も少なく、慣れるのに時間もかかり、戸惑ったものです。大人でさえ四苦八苦。ましてや、急な休校や、新たな生活ルールを言い渡された子どもたちも大変です。学校で感染防止策について教わっていても、コモンに集まると、ついつい仲良くタブレットを覗き込み、マスクはどこへ飛んでった...ということも。気持ちは理解できます。子どもたちにとっても、コモンは顔の見知った居住者同士で過ごす、家庭の延長線だったのですから。しかし感染予防の観点では心配です。

ある日、何とかしよう!と思い立った居住者数名。ダイニングテーブルの椅子を減らし、ソファの真ん中に×印をつければ・・・と動いているうち、こんな意見が出ました。「コモンを変える前に、子どもたちときちんと話し合おう」。大人たちの決定で急にルールが変われば、彼らにさらに息苦しい思いをさせることになる。何より、彼らも居住者の一員。

大人たちは少し立ち止まり、子どもたちと話し合いをすることにしました。さあ、どうやって進めよう?当時、小学校は夏休み。大人たち、こども掲示板に「コモンの使い方についてお話したいです」と記入。子どもたちも「今日の午後でどうですか?」と早速のお返事。彼らも、何となく気にしていたようです。2回の話し合い(ZOOMも活用)を経て、子どもたちの手で「コモンのルール」が決まりました。

彼らにとっては、他人と暮らす空間を考える機会に、大人にとっては、子どもたちの存在を尊重することを再度考えるきっかけとなりました。感染症の脅威という初めての体験。コロナ禍では、休校中の子を隣部屋の大人が見守っていたり、協力して安心できる空間づくりをするなど、コレクティブハウスの良さを再認識する場面も見られました。この長いトンネルを、居住者仲間とともに、乗り切りたいと思います。

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