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2022/07/21 本日の日記「煌めきはどこまでも」

久しぶりにウマ娘の話です。

単純にゲームそのものの単調性と最終目標が対人戦かつ持ち物検査だとなんかやる気になれないもんだから、こういう機会でないと開かない。

後まあ、なんか……最近、俺の見たいウマ娘の供給減ってきたなあ……………ってのも感じていたので、まさに自分の見たいものの極致でもあったメインストーリーの更新は非常に楽しみにしていました。

せっかくなのでね、感想を書いていきます。すでにTwitterで話題になってるので意味ないかもしれませんが、多大なネタバレを含むのでこれを読むくらいならストーリーを読みなさい。マジで。頼むぜ。






控えめに言って最高か??????????????

何というか、僕アニメ1期の宝塚〜ジャパンCの流れ正直あんまり好きじゃないんですよ。

もちろん、天秋はいいものだし、ジャパンCも素晴らしい内容なんだけど。

具体的に言えば宝塚記念が微妙だった。なぜか?

グラスワンダーなんですね。

あの当時はアニメ見てたわけでもなかったので正直言ってわからんとしか言えないんだけど、少なくともゲーム版を見る限りでは、「なんかキャラの方向違うなあ」と思っていた。

走る気のないスペちゃんに発破をかける役割をアニメのグラスは担っていたわけだけど、そこからスペシャルウィークへの執着みたいな面がやたら強調されていた気がしていて。

いや、多分こいつそういうキャラじゃなくてただただライバルと戦いたかっただけなんじゃないのか?

あの時期はたまたまぶつかり合えるのがスペシャルウィークしかいなかっただけで、こいつはもっと同期とバチバチにやり合いたかっただけなんじゃないか?と思っていた。

まあアニメ版はまだ正式にキャラが固まっていた訳ではないだろうし、それはしゃあない。

実際、ゲーム版の育成シナリオを見る限りでは、誰かに執着するでなく、不器用ながらただ純粋に自分が目指すものへ真摯に向き合い、そのための戦いを求める子で、それでいて年頃の少女らしさもあり、気の置ける友人たちと馬鹿騒ぎするのも大好きで、尊敬する相手には敬意と憧れを素直に持っている、そんな子なんだろうなと思っていたので、今回はそう言った面がより強調されてくれると信じていた。

予想通りだった。信じてよかったゲームシナリオ班。ここでふざける人たちじゃなくて本当によかった。

まず出てきた感想はそれだった。理想のグラスワンダーをこれでもかと叩きつけられた。


書きたいことが順を追わないとまとまらないのであらすじに沿って書きます。

まず、宝塚記念。

アニメと違いスズカのことを背負うことなく、万全の状態で挑むスペシャルウィーク。
シリウス陣営はここをゴールとせず、彼女が凱旋門賞へと向かうことも視野に入れていた。

一方のグラスワンダー。彼女もまた、凱旋門賞へと向かったエルコンドルパサーとの約束を果たすべく、目前のライバルとの勝負に全てを注ぐ。

お互いが、先を見据えた上での全力勝負を見せてくれた。まずこれが嬉しい。

あとしれっとやらないと思ってたライスがグラスに何かを感じるの、やってくれて嬉しい。

『運命レベルのなにか』、ライスシャワーがメジロマックイーンに勝利した天皇賞・春を彷彿とさせる。

当たり前だ。これは武豊vs的場均の勝負なのだから。

1993年の天皇賞・春も、武豊が騎乗するメジロマックイーンが、的場均の騎乗するライスシャワーに敗れている。

この2人のライバル関係は好きなので、ほんのちょっとでも触れてくれたら嬉しいな〜と思っていたらちゃんと触れてくれて何より。当時は自分生まれていないけど。

そして、この勝負は『運命レベルのなにか』と同様に、グラスワンダーが制した。スペシャルウィークは敗北に悔しさを滲ませ、凱旋門賞への出場を取り下げる。

そして、場面はエルコンドルパサーが挑む凱旋門賞へ。

ブロワイエではなく、モンジューとの戦い。展開も全て知っているし、この世代の競馬は本当に大好きなので何度も見ているレースだが、エルコンドルパサーが届かなかった悔しさが改めて強調される。

そして後にモンジューのモノローグでわかったことだが、モンジューの来日には、エルコンドルパサーの「日本にはもっと凄い奴がいる」という言葉がきっかけだったと。

自分を最強だと証明すべく、同期たちの愉快な見送りと共に世界へと渡り、後一歩で届かなかった悔しさを抱えながら、「自分よりもっと凄い奴らがいる」と宣言するエルの胸中を考えると涙が止まらん。

実際悔しさは推し量れるレベルのものではないはず。

それでもなお、その言葉をモンジューに叩きつけることができたのは、彼女らの友情、競い合った日々が本物だったからなんだなと思うと……………

その言葉を受けて、モンジューはジャパンCへの出場を決意する。

一方、グラスに敗れ、エルが凱旋門賞に届かず、そんなエルを残念がる心なき言葉を聞いて「日本一のウマ娘」に意味を見出せなくなったスペシャルウィーク。

レースでも惨敗し、スペシャルウィークとの対戦を心待ちにしていたツルマルツヨシに「走る気がないならレースに来るな」とまで言われてしまう。

基本的にツルちゃんは優しく明るいドジな子として描かれてきたので、ここで妄言にも近い叫びをあげるのは予想外だった。

ただ、このポジションをツルちゃんにやらせるのは正解だったと思う。

話がさっきの宝塚まで戻るけれど、アニメでグラスワンダーがやった立ち位置をツルちゃんが代行した形だ。

前編で「いつか戦いたい」とスペシャルウィークらにずっと語っていたからこそ、念願の対決に心を躍らせていたはずが、実際のスペシャルウィークは目標を見失い、戦う気力が失せていた。

普段ドジな面を覗かせていたツルマルツヨシの心の叫び。

宝塚記念の時点では悔しがってはいたものの心が折れていなかったからこそ、このタイミングで叩きつけてくれる。これはツルマルツヨシが存在しなければできなかったこと。

彼女の中では三冠を走れなかったことも大きい。しかも実際のツルマルツヨシはあのシンボリルドルフ産駒。そういう面も含めて、彼女は三冠を駆けるスペシャルウィークたちが目標で、憧れでもあった。

後にそれが悔しかったと同時に憧れていたことを有馬記念で吐露していたし、故に初勝負で全力で戦えなかったことが悔しい。覇気のないスペちゃんにも怒る。

真っ当すぎる。なんていい子なんだ。


そしてなんやかんやで目標を取り戻したスペの天皇賞(秋)。

自信を取り戻すまでのくだりでマックイーンがそろそろいちゃつきに来るかなと思ったらそんなことはなかった。空気読んだな。えらいぞ。

そしてこの天皇賞(秋)はこれまで描かれてきたものとは違う。

サイレンススズカへの想いが乗らない、「ウマ娘・スペシャルウィーク」の初めての天皇賞(秋)だ。

かつてライバルとして共に三冠を走ったセイウンスカイ、キングヘイロー。そして天皇賞(春)で戦ったメジロブライト、そして前走・京都大賞典で確執を生んでしまったツルマルツヨシを相手に、これまでの経験と、新たな目標を胸に全力で突っ走り、実際のレースではレースレコードを決め勝利。

ここの時点でもう、充分オリジナリティのある展開というか、「実際の競馬ではなくウマ娘という実際の競馬が題材のコンテンツ」のストーリーとして昇華されているんですよね。

さらっと流されるレースではあるけど、先ほど挙げた4名は前編で築かれた関係性があり、実際のレースの流れは汲みつつも、「このストーリーならでは」の展開。

素晴らしい。この時点で素晴らしいとしか言えない。

ただ、このストーリーはこれでようやく2/3を終えた状態。

何とまだまだ秋競馬は終わらない。

前述のモンジューが来日するジャパンカップ。競走馬スペシャルウィークにとっても、ウマ娘スペシャルウィークにとってもクライマックスの場面。

本来であれば宝塚記念で共に走ったライバル、グラスワンダーと共にエルコンドルパサーの敵討ちに臨むはずだったが、直前でグラスワンダーが回避することに。(現実では毎日王冠以降の筋肉痛が原因)

途方に暮れたグラスに、「必ず勝つ」と誓うスペシャルウィーク。もうスペちゃんなんて言えねえよ。

グラスワンダーが「日本を代表するウマ娘として走りたかった」って言うのでちょっと泣いた。(この時点でもう4回くらいは泣いてる)(グラスワンダーは血統に日本の血が入っていない)

そしてスペ。本当にいい目になった。勝負をする人の目をしている。

ウマ娘ってグラフィックが本当に素晴らしくて、特に3Dモデルの表情が本当にイキイキとしているんですよね。

だからこそ直前までの折れていたスペの表情は見ていられなかった。

それが見てください。

この眼。真っ直ぐと、仲間たちの想いを背負って立ち向かう決意の眼。

そんな強い決意を示したスペに、グラスは「日本総大将」として期待する。

この名前を、グラスがスペに贈る。

ああ……………っ(もう言葉が出ない)

当時、シンボリルドルフやトウカイテイオーのようなジャパンCで海外の馬を相手に勝ちにいった日本の注目馬に「日本の総大将」という渾名がつくことがあった。

それはスペシャルウィークにも同様。このレースでスペシャルウィークは「日本総大将」の名を背負ってモンジューらに挑むことになる。

その名を与えるのが、誰でもなく彼女に全力で打ち勝ったグラスワンダーというのはもうね……………………

本当なら二人で背負ったっていい名前なんですよ。グランプリ2連覇馬と、当年GⅠ2勝のダービー馬なんだから。

だからこそ、故に、そのレースに出られない悔しさを抱えているのはグラスだったはずだ。

しかも相手取るのは同室でずっと一緒に過ごしたエルコンドルパサーが勝てなかった相手。彼女自身の約束が果たされなかった原因。

敵討ちがしたいのは当然だ。

でも、この勝負はスペシャルウィークに託すしかない。「お前が勝て」と言うまでもなく、スペシャルウィークは勝利へ固い決意を胸に秘めている。故のエールの形として、同じく日本を代表するウマ娘として、勝利を願い、「日本総大将」と呼ぶ。

明らか文面崩れてるのでお察しいただけてるかなと思うんですが、僕はここが本当にダメで。もちろんいい意味で。

涙が止まらんことをダムの決壊なんてよく言うが、それだ。その感覚だ。

涙が止まらん。


そして、迎えたジャパンC当日。

緊張するスペに発破をかける仲間たち、そして駆けつけたライバルたち。

みんなの期待、想いを背負い、スペシャルウィークはターフに立つ。

クライマックスにふさわしい場面。みなさん知ってます????これ一応題材はノンフィクションなんですよ?????????????

そしてレース映像。みんなの夢を、自分の夢を背負い叫んだ渾身の「勝ちたい」。

バックに流れるGIRLS’ LEGEND U。最高だ、最終章にふさわしい最高のレースとしか言いようがない。

気分は完全にナンバーワンを認めるベジータだ。

そしてウイニングライブではチームシリウスの新曲が披露される。

俺本当にこのチーム好きでよかったな。最高。

こうしてまた、誰かに夢を与えるウマ娘の物語が……………


幕を閉じないからこそ、スペシャルウィークの物語だ。

そして舞台は、スペシャルウィーク最後のレース、1999年有馬記念へ。

モンジューをはじめとした世界の強豪を打ち倒し、文字通り「日本一」になったスペシャルウィークを追うのは、皐月賞を制したテイエムオペラオー、またしてもグランプリでの戦いとなるグラスワンダー。そして、”秘密兵器”ツルマルツヨシ。

俺がこのシナリオに不安があったとしたら、ここだ。

正直、ここを省くようならウマ娘というコンテンツとは縁を切ろうと思っていた。

なぜここまで思うのかというと、俺はこの1999年の有馬記念というレースが大好きなのだ。

今までのレースでもトップクラスに好きなレース。ウマ娘だからこそできるifで、このレースの結果を歪める可能性があった。

スペシャルウィークはこのレースを最後に引退する。つまり、これ以上の物語はシナリオ上では作ることができない。

だが、このレースはスペシャルウィークが負ける。ハナ差で。

つまりどれだけ最高のジャパンCの結果があろうと、最後は負けるのだ。

綺麗に物語が終われない。それがスペシャルウィークの物語だ。

グラスワンダーが好きな人間としては、これを歪めてきたらどうしてやろうかと思っていた。

だが、このゲームはそこに真摯だった。一瞬でも疑ってごめんね。

結論から言えば、「歪めることもできるけどそれはあくまでゲーム上の話なのでOK」だ。

このレースについては、あえて深くは語るまい。Twitterだと特別な固有演出があるよ!と言う情報が出ているが、それはぶっちゃけ関係ない。

ただ、YouTubeを開いて、JRA公式の1999年の有馬記念を見てから、このレースに挑んでほしい。

俺から言えるのはそれだけだ。

俺が人生で一番好きなレースで、俺の一番好きな競走馬のクライマックスを、ぜひウマ娘の舞台でも見届けてほしい。

実際なんか勝つと特別な衣装が貰えるらしいんですが、俺は先ほども書いた通り主義としてこのレースの結末を歪めたくないので取りません。

ちょうどいい落とし所だなと思う。俺みたいなあのレースに見出した美しさがどうだのこうだのほざくやつでも別に勝たなきゃいいじゃんと言えるので。

そしてその結果をストーリー上で濁してあれば、別にどう解釈してもいい。

俺はそういう落とし所を知っている。


そしてストーリーはチーム勧誘するシリウスの面々、主題歌とともにこれまでのシリウスの軌跡が描かれて完結。

っておい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


誰だおめえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

知ってんなあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

その毛色でその模様は知ってんだよなあ俺!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

そしてなんだその3つの星を象った髪飾りは!!!!!!!!!!!!

おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


嘘だと言ってくれ。俺が現役で一番好きな馬だという確信がある。知ってるんだよ、その風貌。

もちろん、親のシーザリオの可能性も否定できないが……

髪飾りが三冠にしか見えないんだよな。

もし違っても構わない。

ただ、そうだったら。

俺はこのコンテンツから逃げられそうもない。


もしそうじゃなくてもいいし、この記事をここまで読んでいる奴は知ってそうなもんだけど。

俺の言う「その可能性」とは。三冠牝馬、デアリングタクトです。

知ってんだよなあ………その毛の色と特徴的な模様をさあ………

俺が競馬にハマったのは2020のジャパンC。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトの三冠対決が話題になったレースだ。何回も言ってるね。

このレースでこいつに惚れた。だからこいつのことを追っかけている。

そんなデアリングタクトが来てしまうなら逃げられないだろ。

まだ現役だぞそして。

そうかあ、これが現役をリアルタイムで追っかけたやつがウマ娘になるかもしれない感覚か……………………………………

怖いな。違ってほしい。違うなら心置きなくこのコンテンツから離れられるかもしれないから。


まあ、色々言いましたが最高でした。

見たいもんたくさん見せてもらえたし、純粋なストーリーとしても楽しめた。

メインストーリー2部、誰が主軸になるのかわからないけど楽しみだ。

今回の感じ、99年組はアニメでやるからやらないっぽいし、00年代以降…となると現状の登場済みだとエアシャカール、シンボリクリスエスあたりが主軸だろうか。

ツルマルツヨシが出たんだし、ツルマルボーイも見たいな…来ねえかな。

まあ、そのうち来るか。


競馬やってるうちはやめられそうにねえな、このコンテンツ。

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