[2022/12/22]本日の日記「ギブ&テイクの友情」
誕生日前日だってのに書くネタないな!!!!!!!!!
あるにはあるんですけどね………いや………
これの話………したいんですけど………………
最近マジで偏ってるので…………どうしたもんかなぁ……………………
うるせえっ!!俺は書く。
※ここからは「弓引け、白の世界で」のネタバレを含んだお話です。未読の方はブラウザバック。
もう帰ったな?????
弓道部のふたり、ずっと思ってたけどやっぱり同類なんだよな。
ただ大きく違うのは、まふゆは「ナチュラルに完璧を押し付けられてしまった」という所。
雫は「完璧なアイドルであれ」と言われ続け、一度全てダメにしてしまいたくなった経験がある人間だから、作中でもかなり上位のまふゆが抱える痛みを理解できる存在だったりするんだけど。
そんなのまふゆ側が察せるかって話ですよね。まふゆが欲しいのは共感でも理解でもなく救済と気づきなので……
雫だって愛莉に言われるまでは一人で抱えていたんだし、形は違えど似通った二人ではあった。
ただそうじゃないから本音は出せね〜〜〜ってお話。
かつて「完璧」を求められていた雫はが「完璧」に見えるまふゆと自分を比べていたの、マジで趣味悪いなと思うよ。
だってまふゆさん、その時すでに限界ギリギリだったんだぞ。それに合わせてなんとかなるわけもない。
ただある日、仕事が急遽キャンセルになった冬の日に、雫はまふゆの”危うさ”を垣間見ていた。
この事実が、今回のストーリーでは何より大事なことだったというか。
些細な違和感から「まふゆに何かが起きている」ことに気づいたのは、その経験と救われた過去があったから。
まふゆは優等生を演じているけれど、その演技から出てくる言葉が100%の嘘とは限らない。
やりたいことに蓋をするように言葉を選んでいて、求められたことにはYesと言い、悪いように言わないようにしているだけなので、実は感覚的にいいと思ったことは結構思ったことそのまま言ってるんですよ。言葉を選んでいるだけで。
現に一歌相手とかは結構そういう接し方でやれていると思う。
そして過去、完璧なアイドルを求められ、周囲とのギャップに苦しみ、なんとなく始めた弓道は周りにこれっぽっちも追いつけないまま焦りを感じる雫にかけた一つの言葉。
「今はこの瞬間に全てを」。その一瞬は全てのことを考えないで済むから、思考がリセットできるという思想は、おそらく本心だ。
弓道を通して、無意識に自己喪失の悩みから逃げるための力を身につけていていたんだろうな。あの頃のまふゆさんは奏相手でも”いい子”で接していた時期だし、本当の意味で心を開ける相手はいなかった。だからこそ、心を無にすることができる弓道に惹かれてのあの言葉だった……と、思う。
確信が持てないのはまふゆ自身がそう思えるかわかっていないからなんだけど、「自分を殺せるから何も考えなくていい」と思っていたのは紛れもなく本心だったと思う。確証はありません。
雫はその言葉に感銘を受けた。弓を構えている間は、他の自分を殺す。
未だ本当の自分と向き合えていなかった雫を支えたのは、この思考だったのだろう。
でも今はどうだろうか。
雫はチアデの一悶着、愛莉とのすれ違い、MORE MORE JUMP!の結成とさまざまなイベントを乗り越え、「本当の自分と生きる」ことを選択した。
それ以降は、空回りしつつも少し天然な自分のままで周囲との関係を築いている。そういえばまふゆって愛莉とか絵名との絡みってどこまで把握してるんだっけ……これは後で思い出そう。
だから割とまふゆとは道を違えてしまったんですよね。雫はもともと本当の自分が死ぬ前にそれをやめたから。
まふゆの中学時代に絵名みたいな友人がいれば変わったかもしれないが……(まふゆの交友関係で雫にとって愛莉のようなポジションのになり得たのはおそらく絵名だけなので)
いや〜〜〜〜〜〜、まふゆはそうしてる間もどんどん絶望の底へと向かってるんですよね。残酷すぎないか?
そんなタイミングで、雫はまふゆの異変に気づいてしまう。気づいてしまった。
具体的に言えばとっくに気づいてもおかしくなかったタイミングはあったものの、思い過ごしということにしていた。
今までは自分のことで精一杯だからそんなに気を向けられてなかったからこそ気になったんだろうな。
少し前のイベントでも、雫は企画からレッスンまで休みを減らして努力し続ける遥のことを気にかけていたことがあったりと、雫は割とそういうことを積極的にするタイプだ。
だから「自分が何か力になれるのなら」とまふゆに声をかけた。
それがまふゆにとっては最高のタイミングだった。
まふゆは現状、家に帰りたくない気持ちが強い。母と関わることへ恐怖を覚えているので。(ここら辺は前回の絵名バナーでガッツリやったね)
雪も降ってきて、クラスメイトも早く帰ろう!みたいな話をしている中、母から来た「迎えに行こうか?」というメッセージから逃げるべく残って勉強する選択をした。
そのタイミングだったので、本当ならベストタイミング。なぜなら弓道はそういった”余計なこと”を考えない場所だから。
そしていよいよ雫は、まふゆの異変についての話を切り出す。
いつものように、スラリと本質を隠した。躱して話を流そうとした。
そしてまふゆの提案で、2人は勝負をすることに。
絶対ここで手洗い行ったの、自分のことを追求されると思ってなかった雫に取り乱しかけたからなのわかりやすくていいですね。そういうとこが危ういんだぞ。
実力はさほど大きな差もない。引き分けか自分の勝ちですんなり終わると思いきや。
再び母からのメッセージ。
なんてことない内容のはずが、母と関わることが精神的負担であることは変わらず、”らしくない”取り乱し方をした。
その結果、精彩を欠き、勝負の天秤が傾きかける。
ここで雫は動いた。力になる「今」のために。
かつて贈られた言葉を、自分なりの言葉で返す。
自分ではまふゆの悩みを解決できないのかもしれないし、理解もできないかもしれない。
でも、まふゆはかつて、具体的な悩みを打ち明けていない時の雫を救ってみせたのだ。
ならもちろん、逆も道理が通る。
雫の言葉で持ち直したまふゆは、再び矢を的中させる。
結果、勝負は引き分けとなった。
そして二人だけの帰り道。
「きっと朝比奈さんのことを大事に思って、力になってくれる人は、たくさんいると思うけれど」
「私もそのひとりだっていうことを、覚えておいてほしいの」
これはきっと、まふゆが今のようになる前に“誰か”がかけなければならない言葉だった。
だが今手遅れということはない。態度でなく、なあなあでなく、真っ直ぐに、言葉を飾らずに「朝比奈まふゆ」の友達であることを言葉で告げられる人間は、間違いなく今のまふゆにも必要なものだった。
最高やんけよ、なあ。
2年の付き合いがあり、自分の腹の底を見せたことがある雫だからこそ言えるこの言葉は、間違いなくまふゆの心に届いていた。
この「ありがとう」は、”いい子”のまふゆではなく、”朝比奈まふゆ”本人の無意識が生んだ言葉だ。
この一瞬だけは、この二人は心の底からの「友人」になれたんだと、思わないわけにはいかないんです。
もちろん、まふゆにとってはニーゴも大切な仲間。でも彼女たちは、平等な友人ではない。
友情の基礎はギブ&テイクだとするなら、まふゆはまだニーゴの仲間たちにはもらってばかりなんです、まふゆは。
もちろん貰ったものを返していないわけではないし、メンバーが揃って「好意を受け取る」ことに慣れていない人たちなので、共通の課題だったりするんですが!!!!
”いい子”としての発言だったのか、無意識の本音だったのかの真偽はわからないが、雫を救ったまふゆの言葉が、時を経てその雫から渡される。一つのことを通してお互いを支えたまふゆ達の間には、確かに強い友情が芽生えている。
以前からちょくちょく書いてるけど、俺は「まふゆをなんとかしたいと心の底から思っている」キャラが好きだ。
まふゆを”救う”ことを新たなアイデンティティとするニーゴのメンバー。
偽の笑顔を見抜き、本当の笑顔でいてほしい一心で行動する鳳えむ。
そして、もっとも学校で本質に迫っている友人であるという一点で寄り添えこそしないのかもしれないが、味方でいるために強くなる決意を固めた雫。
なあまふゆさん。あんたの周り、本当にいい子達ばっかりだ。
いつか本当の自分として、あの子達の想いに向き合ってあげてくれな………
そして、一つの不安要素。
まふゆ母は、今回まふゆを繋ぎ止めた弓道も辞める時期をみたいなことを言いだしおった。
本当にさあ……………………
いや、俺は毒親とかそういう言葉を好かないのでまふゆ母がクソだとはこれっぽっちも思っちゃいないけどさ。
嫌って言わないからなんでも押し付けて、少しずつ反抗してきた途端に極端な行動にでるのがまずアレなのもあるけど、マジでお前さあ…タイミングってのがあってさあ……以外の言葉が出てこない。
もう少しあなたの娘という人間と向き合いなさい。ひとりの多感な思春期人間ですよ。本当に。
そういう無意識の押し付けは人間を狂わせますよ。いやもう狂ってんだけど。
いやこれに関してはまふゆも悪いよ。お前はもっと絵名とか彰人ぐらいスレた方が幸せかもしれん。嫌だと思ったことに反射でYesと返すな!!!自分で自分の首を絞めるな!!!!!!
それができたらこうなってないって話ですけどね…………
というかちゃんと雫がまふゆの悩みを案じるようになるなら「音楽をやってる友達」じゃないのにその枠に雫が入っちゃうんですけど……………………大丈夫ですかね……………………