[2022/11/21] 本日の日記「I」

書くカロリー全部これに使っちゃった。

朝クソ腹痛くて逃れるためにこれをひったすらに書いていた。

まあちょっと補足するか。

なのでこの日記もネタバレ注意です。個人の考察しかないので、気をつけてくれよな



イメージ課題「孵化」について、最初絵名は「画家としてステップアップすること」をイメージしていた。

実際は時間内に描き上げるための「なんとなく」であり、それを雪平先生にも指摘されていた。

冷静に考えてみれば、というか直前の絵名バナーイベント(レインボーキャンバス)を見るに、絵名は他者の魅力・能力を見出したり、自分と他者を重ねて表現することについては間違いなく一級品の能力を持ち合わせているものの、漠然としたイメージの中に自分を飼うことはまだまだ上手ではないことがわかる。

そもそも、絵名自身「空白のキャンバスに描く私は」、「そしていま、リボンを結んで」の回顧から相当自己肯定というか、自己分析を低く見積りがちだ。

これはニーゴに入ってから自分と向き合い続けた結果から「自分はまだまだだ、だからもっと頑張ろう」という前向きな意志によるものだろうとは思う。

その結果「自分」をテーマにしにくくなっている気がした。

この葛藤故に最初は成長した自分をイメージしようとしたが、「具体的にどういうふうに成長して行きたいか」が見えていないので、描きようがない。

雪平先生もそれを丁寧に見抜いている。やっぱこの人本当にすごい人なんだろうな。技術的なことは一切わからないけど、中学時代の技術しか見ていなかった絵名を突き放したのも、夏期講習で絵名を「あの頃よりは興味がある」と評価したのも、今回最後まふゆを通して完成した「孵化」に「何を表現したいのかわかる」と評価しているところも含めて、絵を描くための「意志」を大きく評価基準に加えているのがよくわかる。

「どういうものを描きたいのか」がはっきりしていない表現物に魅力はない。

いくら技術が素晴らしくてもそれがないものが人の心を動かすか?と問われた時、雪平先生も絵名父も間違いなくノーと答えるタイプだ。

そこがいいんだよな、絵名の環境は。絵名はまだ腕こそ足りていないが、その「描く意志」を忘れる環境ではない。むしろ、それを強く想起させる環境にいる。

絵名自ら「表現したい」と思わせる奏とまふゆの曲。自分を絵を極限まで活かしてくれる瑞希。これらを擁するニーゴ。

「RAD WEEKEND」を越えるという一つの目標に愚直に進み続け、自分だけの音楽を模索する彰人。

お互い信頼し合える仲で、自分の表現したい「アイドル」をメンバーと共に追いかける愛莉。

そして画家としての先達であり、画家を目指す始まりだった父と、今でもなお自分の夢と目標に真摯に向き合う雪平先生。そして自分とは腕こそ離れたが、共に学ぶことをずっと待ってくれていた二葉。

絵名が思い悩むことこそあれど、もう自分を見失うことはないのだろうなという安心感がある。


話がそれたが、その意志の不足に悩んだ絵名は、自分とは逆の立場にいるまふゆに「孵化」のイメージを見出す。

まふゆは自己の心情を殺して周りに合わせてきたが、確信こそ自分で持てないもののおそらくニーゴの中で一番「ニーゴの音楽」に関する我が強い。

「曲を表現したい」瑞希と絵名とは違い、まふゆは音楽を作る側だ。

そこで出てくるのは奏との違いだが、奏は音楽を通して「笑ってほしい、救いたい」というモチベーションはあるが、基本は「誰かを救う音楽を作り続けなければならない」という強迫観念によるものから音楽を作っている。

それと比べると、まふゆは「作りたくて作っている」。これは大きな違いだ。

みんなと曲を作りたい気持ちだけは譲れなくて、「音楽をやりたい」と母にはじめて反抗し、そこから徐々にどちらも「愛」とわかっているものの、自分を曝け出しても迎えてくれるニーゴと自分の母との対照さに苦悩している。

まふゆはまさに、「意志はあるが殻を破れなくてもがいている」、絵名の漠然としたイメージにあった「孵化」のイメージとほぼ同じ苦悩を抱えていた。

偶然とはいえ、絵名はまふゆを通して「これから自分はどうするべきか」という課題意識を持ち、まふゆは「はっきりとは言えないけどニーゴと一緒に曲を作っていたい」という明確な意志を持つ。

これからが不穏だが、少なくとも絵名は、最後までまふゆの味方で居続けるのだろうな。


というか、絵名はもう逃げられないんだよな。成り行きとはいえまふゆ母に本名を伝えてしまったから。

このまふゆの大きな問題は本来奏が一番向き合わなければならないことだけど、まふゆ母はナチュラルに奏の存在ごと否定するタイプだから本当に怖いんだよな。

瑞希も同じ。心底侮蔑しそうで怖い。

この二人も、まふゆも。絵名はたった一人で守らなければならない。

「嘘をついたまふゆの友人」という仮面を持ちながら…


結局こっちでもまあまあ長くなってるし。バカめ。

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