2022/09/13 本日の日記「麒麟児Lv.100(ウィルドレス11話の感想です)」

初めてアイドリープライドで天井をした。いうて課金はほとんどしてない。

まさかコラボキャラに天井を切らされるとは思ってなかったけど。仕方ないじゃん。初音ミクよ??

そりゃそうするて。初音ミクぞ。

はい。



来たぜアズールレーン5周年商品が…!

しかも今年はなんとオール受注生産!

昨年の俺の悲しみは打ち払われた…!

(昨年は通販システム変更と同接制限数が相当渋く何も確保できなかった)

誰も悲しまない…!なんて素晴らしいんだ…!

そしてお出しされるのがブレマートン。あいつら、本気だ!!!!



ごめん、前置き長くなったね。

ウィルドレスの話します。


初のケテル同士の同国家対決!

これが見たくてこのアニメを見てきたと言っても過言じゃない。

オルターエゴ=分身としてのヴァンガードとしての楽しさ、強さの極みを強調する回だった前回とは打って変わり、純粋な強さだったり、勝利を目指す貪欲さが強調された回。

ユウユやウララのように「分身=自分で勝ちたい」というわけではなく、ただ純粋に強さに飢えているトウヤと、幼い憧れを糧に勝利を求めるライカ。

トウヤがライカに過去の自分を見出すのは、おそらく勝利への固執からなんだろうけど、それだけじゃないんですよね、多分。

この二人が似ているのは与えられた「やりがい」みたいなものを誰にも否定されたくないって気持ちが誰よりも強いからだと思う。

トウヤは自分がヴァンガードをしたいって気持ちをヴァンガードを与えてくれた祖母にすら否定されてしまって、どうすればいいのかも曖昧なまま気持ちに蓋をしようとして、最強と呼ばれるダンジに勝つことができれば気持ちよく辞められると思い込んだ末に旗を燃やす凶行に出た。

ライカは幼いころ好きなヴァンガードで周りに勝てず、弱いと嘲られ、目標を失いかけていたところにミチルとの出会いがあった。ミチルに与えてもらえた己の目標のために、何がなんでも勝ちたいという気持ちが、いつの間にか勝利しなければ意味がないという思想へと変わっていった。

というかライカはよくそのボロッカスのメンタルで人のことゴミって言えたな…一応同じ学校の生徒だろうに………

↑これをひたすら引っ張ってしまってライカをいい目で見れていないんだけど、彼はここまでカードを通じて対話してくる相手に慣れていなかったんだろうな。

最初はユウユ。その場のスタンスを掴めていないユウユは目標もないくせに表舞台に出てくる邪魔な存在。

続いてタイゾウ。飄々としていながら強大なエゴを抱える相手。このファイトライカからしたらおそらく慣れたファイト。実力的に苦戦したものの、ライカが普段とやることは変わらなかった。

ザクサは描写がなかったので置いておくとして。

ミレイ。ファイトこそ省かれたものの、ライカはミレイに一定の評価を与えていて、「カウンターファイターにはあなたのような人もいる」という言葉からも、ライカの中で予想外だった相手であることが窺えた。

今のミレイは相手の心と向き合おうとする気持ちを持ちながら、チームを背負うリーダー=勝ち続けなければならない王(overDress最終話でそんな感じのことを言ってた気がする)の自覚を持つ存在。

だから心底驚いただろうな、ライカは。自分のように勝利に貪欲なのに、その強さを持ったままその道を選ばなかったミレイの姿は。

そして、今回のトウヤとのファイト。

はっきり言って、江端トウヤは馬鹿である。根っからのヴァンガード馬鹿だ。

ガキのように純粋に、ただ強くなりたいが故に相手を知り、乗り越えようとする。

強い相手との対話こそが己を育てると本気で疑っていない、研ぎ澄まされた怪物だ。

ミレイとのファイトで心が動き始めていた矢先、「昔の俺と似ている気がする」なんて言われて少し動揺したんだろう。

慌てて「落ち着こう、俺にはミチルさんとの約束がある」と自分に言い聞かせるようにミチルが飲んでいたお汁粉を飲み、気持ちを切り替える。

結果が全て。そう思い直し、ファイトに臨んだ。

江端トウヤは強かった。強さに飢えた彼は、ある種幼いライカの目標になり得た存在だった。

純粋に強くなりたい気持ちだけがトウヤを突き動かす。強さを求める姿勢だけでなぜああまでなれるのかはもう見てる側のこっちもわからんレベルの化け物になってるんだけど。

ライカの「根っこ」は「強くなりたい」気持ちそのものであり、その権化であるトウヤは乗り越えねばならない壁でもある。

勝たなければここまでの全てに意味がないとまで思っていそうな辺りも含めてやっぱ似てますわ、この二人は。順序が逆なだけ。

ライカは強くなりたい気持ちから勝ちたい相手のために純粋な勝利への固執に目覚め、トウヤは勝ちたい相手の勝利への固執から純粋に強くなりたい気持ちへと変わっていった。

だからやっぱり似ている。でもこれはこの二人だけの話ではなくて、カードゲーム、もっと主語を大きくするなら勝負事において勝ちたい、強くなりたいは誰でも持つ感情なんだよ。

そんなトウヤの強さへの純粋な渇望は、ライカには眩しく見える。イメージの中のバスティオンを通してそれは強調されていた。

ライカはこれまでいろんなファイターに勝ってきた。1話からずっとライカの強キャラというか、「勝利者」としての姿が描かれてきたけど、負けた側は自分の敗北に向き合わずヘラヘラしていたり(ここは敗者が笑うなに繋がる)、自分の敗北に悔しさを浮かべ(ユウユ、ザクサら)、周りはさておき誰もライカの勝利には関心を置いていないことが多かった。ティルナノーグの面々もライカが勝つ中で自分を磨こうとしていたし。

お前は強くて最高!なんて、風評では言われても、真剣勝負の世界で対戦相手に面と向かって言われたことなんてなかったんじゃないか?

だからこそ、強くなるために強くなる(ここ小泉構文でウケちゃった)なんて意味のわからないことを言い出すトウヤに困惑していた。どうせこいつも負けたら負けたで悔しがるんだろ、と思ってても不思議じゃない(ここはあくまで僕の考察です)。

ただ。江端トウヤはその問題をとうに乗り越えている。勝ちたいがために喚いて、唆されるままにブラックアウトを破壊して、ダンジと全力でぶつかって、ブラックアウトのリーダーとしてデイブレイクと戦って…彼は「強くなりたい」という明確な答えを出している。

自分にとっての「強さ」がなんなのかわかっているから、屈託なく相手の「強さ」を認めることができる。それが江端トウヤの強さ。

そしてライカは敗北してもなお快活に自分のことを称える姿勢を見せるトウヤには驚きを隠せなかったのかもしれない。今、自分が負けたら何も残らないと思っているから。

「決勝進出、おめでとう。強かったよ!」

ライカもまさか眩しいまでの笑顔でこんなこと言われると思ってなかった反応をした。えっ、と。

トウヤは本気でこれを思っている。自分と相手が全力でぶつかって、最後、運の差で相手が勝った。

それを本気で讃えている。心の底からお前すげえよ、めっちゃ強かった!この先も頑張れよ!なんて、この大会どころかこのアニメでライカは一度も言われていない。

そして握手を求められた時、ライカはトウヤに聞いた。

「戦ってみて、似てますか?」

こんなこと、普段のライカならまず聞かなかっただろう。あの瞬間、ふと言われた「似ている」という言葉の答えを確かめたくなった。

「似てるさ。俺たちはファイターなんだから」

この言葉に、ライカはどれだけ救われたのだろう。

圧倒的強者として勝ち続け、学校の生徒にも、チームのメンバーにも、対戦相手にも心の底から自分と向き合ってくれた人間なんていやしなかった。

ライカがジンキに仲間について煽られた際に感じた「周りに人はいるのになんでこいつは仲間とも思ってないんだろう」と思っていたんだけど。

自分と対等に語り合ってくれる奴がいなかったんだ。これまで。

「自分に似てる」というシンパシーから対等に語り合った上で、「俺たちはファイターなんだから」とかけたトウヤの言葉は、ライカからしたらようやく誰かが自分と対等に語り合ってくれた事の証だ。

直前のファイトでミレイに心を動かされた時点でほんの少し考えていた事なのかもしれないけど。

目標のために勝利以外に自分の価値を見出せなかったライカにとって、「俺とお前はは同じファイターだ」という言葉とともに勝利を讃えられることのなんと嬉しいことか。

自分の勝利だけじゃない。「狐芝ライカ」という孤独なファイターを認めてくれたトウヤの屈託のない笑顔は、ライカにとってあまりにも眩しい。

まあその人遊園地爆破したり人の旗燃やしたり医大首席を中退したりしてる絶賛無職さんなんですけど。

大会が始まってどころか、描写として初めてライカは対戦相手と握手をして、「また」ファイトしたいと言葉にした。

トウヤも嬉しかったよな。かつての自分だったら絶対そんなこと言わないんだ。

ライカはただ勝ちが欲しくて喚いているガキじゃない。純粋に勝ちたいと叫ぶ一人のファイターだと、多分トウヤは最初から理解していた。

自分に似ていると思ったのは、勝ちを求めるがあまり自分のように大切なものまで見失いそうだと察していたんじゃないだろうか。

だがそれは杞憂だった。握手に応じ、「またやろう」と言われたのだから。

ああ、こいつは自分のようなクソガキじゃないんだ、と安心できる。

そして、きっとユウユはミチルを倒して決勝に上がる。今の彼になら、お前の言葉はきっと届く。そういう確信があるんだろう。


前回、ウララの内面的成長=スタンスの明確化が現れたように、今回はライカの内面的成長=他者を通しての自己理解、という構図なんじゃないかなーとふと思ったり。

ライカは対戦相手がどんなカードを使ってくるかは誰よりも把握し、プレイの理由づけをチームメイトに語るくらいには分析タイプの人間だけど、「この相手ならおそらくこうする」と言ったような相手個人に合わせたプレイは苦手な印象がある。(これはタイゾウ戦でなんとなく感じた)

実際トウヤとのファイトでも冷静に組み立てていたはずのファイト構成が簡単に崩壊し、手札0で「一点が遠い」と一瞬不安になるのはなんかすげえわかる。

そしてそうなった時信じられるのは自分自身であり、デッキであり、切り札である。

それを感じ取ったのか、ウララもずっと「嫌な音」と評していたのが、ファイトが終わった頃には「素敵な音、でも寂しい」と評価を改めていた。

まあ具体的なことはまた来週以降にわかることなので置いておくとして。ライカの忘れかけていた初心をいい意味で取り戻す相手として、トウヤはこれ以上ない役者だったんだろうな。

同じケテル使い。同じ騎士を分身とするもの同士故の語り合いだった。


そして話は変わるが今回のキーカード、《ユースベルク”反抗黎騎・翠嵐”》。

カード面で言えば控えめに言ってめちゃくちゃやってる部類だなあと思うけど、まあそれは追々。

しかもこれはまだユニット設定を読む前に書いてるから、翠嵐についてはあえて言わない。早く答え合わせがしたい。

赤と青と来て緑になったし紫になったらクウガでウケるけどどう?

でも少なくとも現行のストーリーを読む限り、やはりユースはかのブラスター・ブレードになりえた存在ながらその精神性を御しきれなかった存在という面が強いな…

リノ・リアノーンの心の強さみたいな部分は持ち得ていないというか、まだ何か大きな潮流に飲み込まれているだけのような…

そんな気がする。

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