デューク・ジョーダン ノープロブレム 邦訳:危険な関係のブルース ジャズ
アドリブのすくない抑えたジャズが好き。
これはね、若い頃有名ジャズピアニストだった、タクシードライバーとかもしてたおじさんが、何十年後に再び復帰した時の第一作なの。そのあとヨーロッパですごく流行った。
この、復帰第一作、地味なんだけど、落ち着いてるけど、気をてらった技巧もちっとも感じないんだけど、
何十年かけて何もかもが削ぎ落とされてもそれでも残ってる情熱、技、そういうナニカが凝縮してるのかな、やっぱりこの復帰第一作が1番好きだわ。
弾いてる本人もきっと鍵盤に触れるそれだけで嬉しくて嬉しくてもう内心ゾクゾクしながら弾いてたんじゃないかしら。
1番初めのピキーンって鍵盤を叩き込む音がね、ものすごくストイックに正確に叩いてるだけなんだけど、
でもずっと抑え込んでいた喜びが、バッ、と溢れたようなピキーンなのよ。たった一音なのに、もうそこから最高にイイのよ。
ちなみに小学4年生の頃、家にある父と祖父のレコードを一枚一枚かけ続けて1番好きになった一枚がこれ。
いまだによく聴いてる。
一生聴き続けるはずね。
うん、クラスメイトと音楽の話が合わなかった。
わたくしが変なんじゃなくて、家に置いてあるレコードが全部揃いも揃ってじじむさ過ぎるせいですっ。
でも当時の小学生はその後30年40年も歳を取ったので、いまや、歳相応の好みっぽくなったかしらねぇ。
どっとはらい。
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