おじさんの常識力を甘く見てはいけない件(特に夫)
休日の朝、私が淹れたアイスコーヒーを飲みながら、夫がアンニュイなゴリラみたいな表情で、突然言い出したの。
「ねえ妻よ、最近の…なんだっけ…ウェディングプランナーの女性というのはずいぶん乱れているんだねーーー。ウェディングプランナーって君の知り合いとかにいる?」
「え、そうなの?いやーそんな職業の友人はいないけど」
「新郎新婦が相談に来ると片っ端から新郎と H しちゃうそうじゃないか。しかし何もこれから結婚する男性を選んで襲わんでもねえーーでもいいなあ…強引に襲われるシチュエーションっていいよね…」
「ちょ、それ、いくら何でもそんな馬鹿な。わざわざなんでそんなリスキーな行動をするわけよ。だってそれ、職務上猛烈にヤバくね?!バレれば、そのウェディングプランナーは仕事失うどころでない話やんけ…なに、どこで聞いたのよそれ、誰が言ってたのよ」
「あと看護師の女性とかもやたらと患者に襲いかかってエロい事をするそうじゃないですか。あと保険外交員の女性。いいなあーー、この世は乱れてるなあ」
「え、なにそれ、会社の人から聞いたの?!?!」
「いや…」
「じゃあ、ニュース?!ウェディングプランナーが新聞沙汰になるような事件を起こしたのがネットニュースで話題だとか?」
そしたら夫がね、急にうつむいて口ごもったのよ。でもわたくし、納得いかないから朝っぱらから強く詰問したわ。
そしたらついに、夫は白状したの。
「……そのう…イ、インターネットの、体験談に載ってるのが最近どれもこれもウェディングプランナーの体験談ばっかりだから…」
「匿 名 エ ロ 体 験 談 の 投 稿 を 基 に 今 年 の 日 本 の 世 相 を 語 る ん じ ゃ な い わ よ !!!」
「でっ、でも実話って書いてあるし…まあ嘘も混じってるとは思うけど」
「9 9 . 9 9 9 % 嘘 よ!!!ウェディングプランナーに謝れ!!!看護師に謝れ!!!100投稿のうち123投稿くらいはウェディングプランナーでも何でもない、しかも女でなく、ちょっと太めのメガネの色白の男子が書いてるから!」
「ちょっとやめて!!俺の夢を壊さないで!!で、で、でもっ!でもッ!、ひょっとして巨乳のエロくてきれいなウェディングプランナーのお姉さんがお風呂上りにほてった肌で可愛いピンクのショートパンツのパジャマ姿とかで実際の体験談を書いているかもしれないじゃないか!」
「そんな事はな、絶 対 ね え よ !あと、iPhoneに変なウィルス入ったらめんどくさいからマジでほどほどにしとけや!そうそう、アナタ、会社で仕事でiPhone触って写真とか人に見せるでしょう、その時に大変なことがおこらないようにプライベートブラウズをオンにしとけや!!!」
(↑クリックするとappleのiPhoneの使い方のオンのやり方に飛びます。あのね、これオンに設定しておかないとiPhoneでネット開くとさっき検索したページをiPhoneが勝手に「ネット見ますか、見たいのはアナタが今まで検索したエロいページですよね?じゃあ前もって何個か開いておきますね」って勝手にバーンと出てきちゃうのね。オン=「勝手に開かない」に設定しておくといいですよ)
「アッ…困ったな…なんか…朝から妻にエロい話をされたせいで…俺、妻のせいで、どんどんエロい気分になってきてしまった…妻がエロい話をやたらと俺にふってくるせいで…アァッ…困ったなぁ…」
「ふってねえよ!!!!!!」
★ ★ ★ ★
…あのね、マヨコ姉さんね、世間の10代20代の若者に言いたいことがあるのよ。
それは世間の自分よりすごく年上の大人達…先輩、マネージャー、社長、常務、部長、板長、獄長、モンシロ長、…なんかこう、世間を知ってそうな一見偉い感じの年上の大人たちのことをね、必要以上に妄信したり尊敬すぎたりしちゃダメってことよ。
そりゃね、あいつら、やっぱ、経験値はあるから若いアナタよりも妙に世渡りはうまかったりはするわよ?賢そうなフリも得意よ?ああいうおじさんから学ぶべきところはちゃんと吸収するのはいいことですよ?
でもネ、年齢なんか重ねたって、
根 本 的 な
中 身 の ア ホ 度 は 中 学 生 の 頃 と 同 じ
なんだからねっ…。