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おとぎ

先日はライブをやりました。

 2023.3.18
 @西永福JAM
 セットリスト
 1. FLY
 2. 讃美歌
 3. 窓辺の食卓
 4. 灯台へ
 5. おとぎ

ステージ上ではいつにも増して皆の音が聴こえた。と同時に、聴き逃した。いっつも大事な部分に気づけない。そういう部分は後から録音を聴き返して見つけても意味がない。右から左から後ろから振動をつたって、せーので音を出したその瞬間に呼応したい。わたしはシャワーの水を一滴も残さずすくい取りたい。今のうちに。

以前noteでも報告した通り、この日はわれわれとしては区切りとなる日でして。
これ以降ちょっとの間、ライブ活動はおやすみします。

やり方を変えるというだけのことで、何かを終わらせる気は全くない。後ろ向きなわけじゃあない。
けれども、いかんせん口約束というのはあまりに脆い。「好き」が遠のいたり「またね」が叶わなくなる日はぜったいに来るということを、わたしたちは皆知っている。

失くなったものと失くなるもの、その狭間で、明日は何を守り抜けるんだろうか。自分のだけでも手に負えないのに、ここには気まぐれな心がひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。風が吹けばふっと消えてしまいそうな灯火。小さな小さないのち。いのちを預けるには、口約束は頼りない。

最後の曲『おとぎ』を歌いながら、この曲今のわたしたちにぴったりじゃんと思った。
歌詞の一部を載せます。

曖昧な言葉たちを信じて
約束の丘で待ち合わせしよう
もう一回わたしたちキスをしよう
祝杯を告げるファンファーレ
聞こえるかい 聞こえるかい
世界の結末は決まっているとしても
おとぎのメロディーは
響くよ 終わらないよ

曖昧で脆くて頼りない言葉たちを信じて!

また必ずやるね。

そもそも、このままじゃ終われないっつーの。

chatoe 河西愛紗

photos by 聖菜

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