【おすすめ散策コース】穴守稲荷駅から羽田空港まで、空港の発展の道のりを知る街歩き
このたび、「まいまい東京」にて、新たに「羽田空港」を歩く街歩きのガイドを務めることになりました。2024年12月1日に、第1回目を開催します。(※大変好評いただいており、既に申し込み受付は終了しています。)
今回は、このコースの見どころを簡単にご紹介したいと思います。なお、このコースを作るときに下見した際のレポートが、こちらです。
この当時から、既に変貌を遂げている部分もあったりするので、このエリアも変化を続けているといって良いでしょう。そんなコースをご紹介します。
■今回のウォーキングコース(約4km)
①穴守稲荷のコンちゃん
穴守稲荷神社は、かつては今の羽田空港の敷地内にありましたが、終戦直後に米軍に占領され、穴守の集落と共に強制退去されることになり、今の穴守稲荷駅付近に神社が移転することに。
②穴守稲荷神社
③旧・羽田空港駅跡
沖合展開事業が進む前は、ここが羽田空港駅で、ここからマイクロバスで空港まで輸送していたのだとか。沖合展開事業が進み、京急が空港内に乗り入れすることが決まった際、穴守稲荷~旧・羽田空港駅間を運休し、この区間に地下のトンネルを施工し、海老取川の下を横断して、羽田駅(現:天空橋駅)まで延伸させました。
④天空橋と、その名前の由来
⑤鉄骨は、何の名残?
これは恐らく、こんな看板の名残ではないでしょうか?沖合展開前は、B滑走路が近くまであったので、飛行機の乗客に向けての広告があったのでしょうね。
⑥「空港入口」という名のバス停
⑦多摩川のレンガ堤防
昭和初期に作られた、羽田周辺の多摩川のレンガ造りの堤防。漁師町で下町の羽田の街の中に溶け込んでいます。今ではもう少し高い堤防が川沿いに作られ、役目を終えています。
⑧貨物線が通っています。
羽田と言えば、実は東海道貨物支線という、川崎と東京貨物ターミナル(品川区)を結ぶ貨物線が走っていて、多摩川の堤防にさりげなく、埋設標識等が掲示されています。
⑨穴守稲荷の鳥居、ここに移転
⑩沖合展開前の、B滑走路跡
B滑走路は、かつてこの鳥居の建つ部分のすぐそばまで存在していました。隣を走る道路も、滑走路の延長線上はアンダーパスにする必要があるほど近かったのです。沖合展開の進展で、B滑走路が移設され、周囲が更地になると、「なぜこんなところにアンダーパスが?」というような、「トマソン案件」に近くなっていました。2024年夏までは存在していましたが、今は更地になってしまいました。
2024年11月の姿は、こんな感じです。
⑪新B滑走路のビュースポット
東京オリンピック以降に午後の時間帯に風向きにより実施される、東京都心を飛行する羽田空港の新ルート。このルートで運用される場合は、この付近が離陸する飛行機が望めるビュースポットになります。
羽田空港の運用状況は、国交省の東京航空局のページが面白いです。飛行機の軌跡がアニメーション表示などもできます。地域の皆さんへの、航空騒音の実情等をモニタリングするページですが、とても充実しています。
⑫羽田沖墜落事故慰霊碑
⑬羽田船着き場
今では民間の船の発着に使われる船着き場ですが、かつて沖合展開前の羽田空港では、ジェット燃料用の石油がタンカーで運ばれるための桟橋でした。民間船の船着き場にしてはとても立派な施設に見えますが、そんな名残があるのですね。
⑭多摩川スカイブリッジ
⑮2つのアクセス鉄道
地上を走る東京モノレールは、まっすぐ走る線路を迂回させて第3ターミナルに接続させました。
⑯アクセストンネルに通じる道路
2010年に開業した第3旅客ターミナル。すぐに混雑が激しくなり、2014年にアクセストンネルに通じる道路の対岸まで増築されることになりました。
⑰第3旅客ターミナルへ
そして、第3旅客ターミナルへ到着。
こんな形での、羽田空港第3ターミナルへのお散歩です。第3ターミナルの中の様子は・・、次回にご案内したいと思います!
■終わりに
羽田空港付近を歩く街歩き。調べてみたり、現地を歩いていると、とても面白い発見が沢山ある場所です。皆さんと一緒に歩けるのが楽しみです。