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卵がつまって手術をした話【卵管摘出術】アキクサインコ もみじの記録

前の記事で書いたもみじの手術記録になります
臓器や手術後の画像、内服薬の容量など専門的な部分のみ有料にしてます🙇
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苦手な方はバックお願いします

症例 アキクサインコ もみじ 1歳メス 42g
*ちなみにアキクサインコは見た目で雌雄がわかりませんので血液検査で雌雄判別しています

卵がつまったときの対処法

うちのもみじは手術という選択をとりましたがいくつか対処法があります
1.カルシウム剤の投与
子宮収縮を促して自然排卵もしくは圧迫排卵の成功率を上げます
2.圧迫排卵
手を使って産卵の補助をし、産卵させます
*熟練のワザがいる場合もあり、素人はやらない
3.穿刺吸引圧砕処置
卵の中身を吸引した後、殻を割って体の中から取り出す方法
*病院にある器具と熟練のワザが必要

4.卵管摘出術
卵がつまっている臓器(卵管)を摘出する手術

メインの方法はこの4つになります
下にいくほどリスクは高い処置になります
本当は3を実施したかったのですが、これを安全にやるためにはおしりから卵の殻が見えている状態で針を卵に刺す必要がありました
もみじの場合は卵が大きすぎて殻が見えずかなり上の方でつまっていることが予想されたため手術をする事にしました

この状態でおしりから殻が見えていたら吸引出来る

実際の手術

ガス麻酔で眠らせます

すやすや

毛をむしって切る部分を綺麗に消毒します
鳥の卵管は左にしかないため左の筋肉をななめに切開します
すると卵が見えてくる(はず)なのでそこにむかって針を刺していきます
卵の中身を吸引してそこから卵管を裂いて殻を取り出します
慎重に血管を焼いたり結んだりしながら出血しないように卵管を取り出せば終了です

簡単に書いてるけどすごく神経を使います、私は拡大鏡を使います


もみじの場合は卵が大きく処置に時間がかかり約50分で終わりました
手術はなるべく1時間以内に収めたいところです
早い場合は30分程度で終わりますが卵がつまった状態が長く、腹膜炎や卵管炎などを起こしていると癒着が起こり手術が難しくなります
これがなるべく早くに病院に連れてきてほしい理由です
卵管をとったことで産卵はしなくなりますが卵巣は取っていないため発情は今後も起こってしまいます
手術後もご飯を制限したりして発情しないようにするのが大事です
発情をほっておくと卵胞が成熟してしまい腹膜炎を起こしたり(卵墜性腹膜炎)
卵巣腫瘍の原因になることがあるので注意です⚠️
取り出した卵巣、傷口の画像がこちらです

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