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ゴールデンカムイ・聖地巡礼5 ~推しの死~

 この年齢になると、身近な存在の死に直面することが決して珍しいことではなくなってくる。
 しかし、ゴールデンカムイ(金カム)に出会い、推しの死に向きあわされるということが、近親者の死と同等かそれ以上のダメージとなるということが初めて実感できた。

 自分の心の一部分を無理やり引きちぎられるような喪失感。
 心が血を流す。

 作中で、壮絶な狙撃対決を繰り広げた末に、尾形に頬を撃ち抜かれたロシア人狙撃手のヴァシリ。後に尾形の死を暗示するような名画を描いたことが、最終回にわずか1コマで語られている。
 彼は再度対決したいと切望し続け、脱走兵となり海を渡って追い続けてきた好敵手の遺体に線路脇で遭遇したに違いない。

 この旅は、彼の悲しみを追体験する旅でもあった。

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