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推し短歌~行間を詠む~1

 先日の投稿で、“詠み写し”という単語を使った。大好きな漫画、ゴールデンカムイ(金カム)を主題にした短歌、好きなシーンやページを自分の解釈は入れずに短歌で表現すること。...と、偉そうに言っているけれど、そこはおたくなので、日々妄想に明け暮れているうちに、原作には登場していないシーンや登場人物の心情が勝手に言葉になって脳内に降り注いでくる。
 しかし、自分で言うのもなんだけど、そんなに原作から逸脱しているようには思えない。描かれていないだけで、きっとこんなこともあったに違いない、と思えるような内容の歌。
 これが、(勝手に)行間を詠むということなのか。

 私の最推し、尾形百之助と花沢勇作の異母兄弟。二人の父は、陸軍第七師団の師団長。
 兄の尾形の母は浅草の芸者、弟の勇作の母は正妻。
 兄は上等兵、弟はエリートコースの少尉、と階級に大きな開きがある。
 兄は優秀な狙撃手ではあるものの他人には心を開くことがなく周囲からも距離を置かれている。弟は眉目秀麗、成績優秀、品行方正で誰からも慕われる人柄。

 こんな複雑な関係でありながら、弟は「一人っ子だったので兄弟が欲しかった」と言い、尾形が軍の規律が緩むからと咎めてもそれに構わず、「兄様」、「兄様」と親しみを込めて呼びかけてくる。

 勇作さんの推しは兄様だったのね。妄想かつ勇作さんの心情を捏造した推し短歌。

 三首目は自分でも大好きな歌で、Xでも何度も投稿している。私の中ではこれが一番勇作さんらしいと思っている、イメージソング。

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