大栄翔が一番好き!
一生に一度はお相撲を見に行ってみたいと思っていたのを、一昨年叶えたんです!地方に巡業に来た時、うちからは結構遠かったのですが、電車に乗って、バスに揺られて、見に行きました。フランスから帰国したとき、日本に帰ったらやりたいことの筆頭にあったことでもあったし、息子にもぜひ相撲を見せてあげたかったのです。
車がないと行けないかな・・というくらいの駅から離れた会場でしたが、駅から確か15分置きくらいでシャトルバスが運行されていて、かなり多くの人が利用していたので迷わず行けました。
意外だったのは、小さな子連れの観客が多いことでした。子どもとお相撲さんを触れ合わせたいという気持ちからでしょうか。お相撲さんに抱っこしてもらったり、写真を撮ったりして、お子さんたちとても喜んでいました。
そうか、写真を一緒に撮ってもらえるのか~。息子と撮ってもらおうかな。着いた時は、まだ取り組みも始まっていない時間帯で、会場の外ではお相撲さん達が屋台で買ったものを食べていたり、談笑していたりしていました。こんなに和やかな雰囲気なら、力士に声をかけてみようかなと思ったのですが、なにせ息子はものすごくシャイな子なので、写真撮ってもらおうよと言っても、もじもじ、僕いいよ~、と。
会場に入るとパンフレットをもらえるのですが、それにサインしてもらっている人も結構いました。そうか、サインのためにマジックを持ってきた方が良かったのか~。何の準備もせずに来てしまいました。
巡業って、取り組みが始まる前に、相撲ルールの説明を力士の方が面白おかしく実演してくれたり、けっこうショー的な面もあって、取り組みが始まる前から一日がかりで行われるものなんですね。初めてなので、自分の席を探すのにも苦労して席に着くと、隣には一人でいらしている年上の女性が座っていて、話しかけてくれました。「あの力士とあの力士は、兄弟でね。あの力士とあの力士は、先輩と後輩。先輩の方は大学まで出たんだけど、後輩は大学行かずに部屋へ入ったの。それで今の成績はね・・」めちゃくちゃ詳しいじゃないですか!何も知らずに来た我々は、にわかに相撲に詳しくなったような気になりました。
お恥ずかしながら、私も息子もお相撲をフランスに住んでいたころは全く見てませんし、横綱と大関の名前くらいは知っていましたが、ほとんど知らない力士ばかり。テレビでよく見る力士は、当たり前かもしれませんが、たーくさんいる力士のうちほんの一握りで、とても強い人だったのですね。色んな力士がいて、お隣の女性の解説つきで非常に面白く、ぼちぼち始まった取り組みを見ていました。
ふと隣の女性が「あら、写真もサインもしてもらってないの?良かったらサインペン貸してあげるわよ」と言ってくれました。女性は、さっきから力士が通るたびに、あ、何々関だ!と言って立ち上がり消えていっては戻ってきています。すごい。プロのファンだわ。私たちも、やっぱり、せっかく来たんだからサインは良いとしても息子と写真を撮ってもらいたいな~!と思い立ち、土俵近くまで行ってみました。
でも、着いた頃の和やかな感じは消えて、取り組み前後の力士たちは緊張感が半端なく、声をかけていい雰囲気じゃない!どうしよう、やっぱりやめておこうか・・。と思っていたら、なんだか優しそうな力士が来ました。試合が終わって息が上がっているのに、サインにも応じてあげているし、良い人そう~。勇気を出して、写真を撮ってください!と言ったら、わざわざ立ち止まって、撮ってくれました!
他の力士は試合前後は立ち止まりもしないし、横綱くらいになると弟子が「はい、どいて!触らないで!」と言って近づくのも制止されてしまうのに、なんて優しい力士がいたものか。
この優しい力士が、大栄翔だったのです。シャイすぎる息子と写真を撮ってくれて、ありがとう。それ以来、お相撲を見ては大栄翔を応援しています。いつもは優勝争いに出てくることはなくて、あ~負けた~とか言ってはテレビの前で残念がっていたのですが、なんと今場所、ものすごく強いではないですか!大栄翔、この日を待っていたよ!頑張れ~!!
みんなに言いたい。大栄翔は、強いだけじゃなくて、ものすごく優しいんだよ!!