ルナール監督と「音楽」と
はい、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
年末年始は試合もなく、最新の話題は何もありません…
しかし!こういうときのために取っておいたネタがあります。
時間を相当巻き戻していただいて…
ネタの宝庫と言えば、モロッコ監督時代です。
このときは監督としてはもちろんですが、個人としてもメディアに注目されていて、ネット上にもいろいろと良いネタが転がっています
これを皆さまにご紹介せずにはいられない…
そんなわけで、今回は「音楽」です。
ルナール監督はとても音楽好きというのはインタビューでもちらほら伺えるんですが、では「普段どんな音楽を聴いてるの?」という純粋な疑問に、明快な答えがあります。
2017年11月11日はモロッコ代表がコートジボワール代表にアウェーで勝利し、ロシアワールドカップへの出場を決めた日ですが、そんな記念すべき日にYouTubeにうpされた動画があります
地元ラジオ局の朝の番組ににゲスト出演されたようです(もちろん収録?まさかの生放送?すみません、分かりませんでした)
2本立てで結構長いので、見どころを箇条書きで。
(Part1)
身長184cmの人に2シーター車の後部座席は狭すぎだろぉ…(震え声)
・12:00~ おもむろにユニフォームに着替えてしまったDJさんからの、“指示出ししてくれ”という無茶振りに応える監督(言った後ちょっと照れてる)
・15:00~ 横にいるスタッフにチラッとイタズラっ子みたいな表情した後に爆笑してる
・16:00~ 一曲目流れる
曲の間、すごくノってる監督の貴重映像。そしてちょっと手持ち無沙汰…(ペンちょうだい!)
(Part2)
・7:46~ 2曲目流れる。目をつぶってノってる監督がステキ
そして手持ち無沙汰…
・14:05~ リスナーからの電話にオモロイ顔されてます
そのほか、白シャツの話やらファリー・イプパ(DRコンゴのシンガー)の話やらいろいろされてるっぽいんですが、何せフランス語が分からん!(笑)
ではルナール監督チョイスの曲を載せておきますね
まずは1曲目
このPVの見た目的に北アフリカや中東っぽいイメージに思うかもしれませんが、このアリレナ・アラさんはアルバニアのシンガーです。
アルバニアもごく薄~いイスラム圏なので、まぁ当たってるといえば当たってます。この曲は他にもバージョン違いがいくつかあります。
私はかなり気に入ってしまって、自分のDAPにがっつり入ってます。
東欧らしい陰のあるメロディがすごくイイ!
2曲目
ミ・カーサという南アフリカ出身のバンドだそうです。ノリはアフリカなんですが、すんごい「オシャレ!」な感じがします。
ちなみに番組のラストにかかってたのはこの曲です。
いやぁ~アフリカオンリーの人なのかなと思ってたら、アルバニアの曲までチェックされてるとは…素晴らしい
曲のノリ方で本当に音楽好きなんだなというのが分かります。朝起きてコーチングスタッフや選手たちとマシーンでトレーニングされるときも、曲をかけながらやっているそうです。
ビートがきつめというか、ノリの良いのがお好きなんですね。
ワールドミュージックイイですよね、私も好きです。
番組の50分弱の間に水を2本飲んだり、ケータイチェックしたり、素の監督が見られるなかなか貴重な映像かも。
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ルナール監督は音楽の大切さについて、過去のインタビューでこんな話をされています。
仕事をする国に対して馴染む方法は、人々や文化・伝統を尊重することだ。クロード・ル・ロワ(ルナール監督の師匠)はまた「寛容さ」も教えてくれた。彼はいつも『一度アフリカに来たなら、決してヨーロッパと比較するな』と言っていた。良くも悪くも彼らは違うのだ、と。例えば、アフリカの選手たちに練習中や試合前の音楽を禁止した監督を僕は知ってるんだけど、それは間違っている。音楽は彼らの生活の一部なんだから。
そして自分の取るべき行動から外れないこと、できる限り誰でにも等しく誠実であること。これがアフリカでの10年間、僕がやろうとしてきたことだ。
ソース:Hervé Renard: « Si on n’était pas allé au Mondial, j’aurais démissionné...»
ザンビア時代には練習中に音楽で選手たちがリラックスする時間を作ったり、コートジボワール時代は優勝カップを持ち帰った後に周囲の皆さんと一緒に踊ったり、モロッコ時代には夕食の席で選手たちが歌を歌ったり…
ここにも師匠の教えが活きています。師匠の過去のインタビューでは、「徹底的にその国(就任した国)の人になりなさい」というような話をされています。
ルナール監督は今もその教えを忠実に守っています。サウジアラビアで初勝利した際も、祝勝会で一緒に踊りの輪に参加されていました。
自分の今までの環境との違いから距離を置くのではなく、違いを認めつつも自ら飛び込んでみる勇気は、地元の皆さんにとって嬉しいことだと思います。
イスラム教のラマダン明けや犠牲祭のお祝いツイートをされるのも、そういった理由なのかもしれませんね。
さてさてアフリカといえば監督が愛して止まない場所なんですが、シンプルに「何で?」と思った人もいるかもしれません。
フランスの人なのに、何でこんなにアフリカを愛しているのか?と。
それは師匠からの影響や監督の幼少期にも関わってくるんですが、また別の機会に…
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