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ご先祖様と一緒に灯台で星を眺める

「じいちゃん!(ご先祖様)」
「こんなの見たことあっか?」

先週の日曜日に千葉県南房総市の白浜町にある「野島崎灯台」を訪れました。

ここは千葉県の房総半島最南端だから、都会の光が届きません。だから星が綺麗と言われています。

じいちゃん、
今日はここで星を撮影をするのさ。

夕日を見に来た若者たちのシルエットがうつくしいわ。若いカップル達もいーな。羨ましいぞ。

夕日が落ちる瞬間

よし、日も沈んだ。

さてと、おでこにヘッドライトの明かりを灯して、なるべく光の届かない岩場へと足を運びます。

波の音しか聞こえない

いつも仕事で忙しすぎる日々が嘘みたい。
今は自由すぎる時間で溢れている。
なんて贅沢なんだ。

とりあえず、
完全に真っ暗になる前に撮影準備をしなきゃ

さて、
ご先祖様はちゃんとついてきてるかな。

「じいちゃん、真っ暗だな」
「カメラの角度はこんなもんでいいかなあ」

手元の明かりをすべて消して、まずは頭上の星空を確認する。

ふぅー 息を呑むほどの美しさ

やっぱりココ見えるわー
素晴らしいぞ

しばらく眺めていると、真っ黒な海と、真っ黒な星空の中を、びゅんびゅんと灯台の光が回っていることに気付きました。

なんだこれじゃあ、明るすぎじゃないか
星なんて映らないや

ん?
いや、ちょっと待ったっ!
この灯台の光と星空
なんだコレ?
カッコイイぞ!

星空をぶった切る灯台の光

「じいちゃん、こんなの見たことあっか?」
「自然と人間のテクノロジーの融合ってやつだね」

はて、コレを見たご先祖様(じいちゃん)はなんて言うかな。時代は戦前の西暦1920年あたりだよな。

「たまげた」
「おい、ぼさっとしてねーで早く逃げろ!」
「こりゃ黒船に間違いねえ」

コラコラ ご先祖様。
ま、いーや。

「じーちゃん!教えてくれよ」

今はさ、色んな事がスマホで操作できるんだよ。人との交流も、買物も、銀行手続きも、勉強も仕事も、もうありとあらゆることが。

便利だよ、そりゃあ。
でもさ、毎日ワクワクしないんだよ。
薄っぺらいんだよ。いろんなことが。
軽いんだよ。いろんなことが。

もっと人と交流したい。
もっと体を使って活躍したい。
もっとよじれるほど馬鹿笑いをしたい。

「じいちゃんはどう思う?」

星空の元、僕はこうやってご先祖様である
じいちゃんと妄想で会話をして、僕自身の背筋を真っ直ぐに直してもらいたい。
そう思っているのかも知れない。

じいちゃん、あのさ、

星はいいやね。

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