![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170733836/rectangle_large_type_2_9ea5e140b4106fb66a0560fa821f26d4.png?width=1200)
だらだら日曜日に読む漫画
何度読み返しても、わりと面白いのが柘植文先生の作品のいくつか。
この方、正直なところをいうと、竹内佐千子先生とか他のエッセイも書く漫画家の中では、かなり性格が悪そう(単に私が好きじゃないだけ)なんだけど、この性格の悪そうな、社会を斜に構えて見ているような感覚が漫画では生きてると思われるので、決して否定はしない。なんていうのかな「淡々としている私」に酔っているようなところがあるのよ。しかも、この人私よりも5歳以上年下なのに、妙にババくさくて、あとででてくるけど「中年女子画報」では、え、10歳くらい上?って思ってしまう。私の年でも「寅さん」なんか観て喜んでるのいなかったってば・・・
でも、リアルな年齢とか考えずに読むとまあ面白いんだよ。だから許せる。
ここではぶっちゃけまくってるけど、グレゴリ青山先生(ほぼ同じ歳)とかも「うわ、感じわるう」と思う部分も多々あるしね。
さて、作品紹介
「野田ともうします。」
これ、もう何周したかわからんくらい読んでる。
Fラン大学生野田さん(たぶん数子って名前)とその友達とのあれこれなんだけど、この野田さんの突き抜けっぷりが素晴らしいのよね。自分がないっていう若者が多い中で「自分しかない」「自分軸の権化」野田さん。
最初は、そのある意味自由奔放さにぎょっとされるんだけど、一度ハマると抜け出せない野田マジック。大富豪令嬢も、チャラ男も、サークルの先輩たちも、アパートの住民も、みんな野田さんが大好きなのだった・・・
次におススメしたいのが「幸子、生きてます」
これは、公務員で欠陥マンションを買わされた女、金子幸子の物語。
この人も、自分がないようなのに(過去に変なモラハラ男の言いなりになったり)、まさに「自分軸」がぶれない女。
親友の和菓子屋の跡取り娘や、高校時代1軍だったのに今やカースト外の幸子たちとつるんでるゆりちゃんとは、「いい友情」関係だったり。
なんかじいさんにダンスを習ってて(普通の民家で畳の部屋にシート?みたいなのをひいておしえてんの)妄想的ドラマがあって翌日艶めくとか。
これも何周もしとるわ。私は23で結婚したので、独身女の焦りとかは全然わからんけど、なんとなく楽しそうなんだよね。(幸子なりに悩んでますが、妙に楽しそう)
やっぱ「自分軸」が強固だと違うわ。
柘植文先生も割と多作な感じなんだけど、「ゆるガキ、あやちゃん」だけは、ちょっと「自分軸」というよりは単に反吐が出るような我儘っ子の話なので嫌いです。はっきりと嫌い。
次におススメなのは、たぶん新聞に掲載されてるやつなのかな?「喫茶アネモネ」、どこかの街の商店街にあるおじいさんがやってる昔ながらの純喫茶アネモネ。無口なじいちゃんマスターとバイトのよっちゃん(F)と個性的な常連さんたちの日常なんだけど、これもまたなんか面白いんだよね・・・ここでも、やっぱり、マスターやよっちゃんは「自分軸」な人たち。全くぶれない。常連さんのスナックのママさんとかも。(もはや、私が演じたい。)
前出の2作よりは、さすがに新聞に掲載されているので誰にでも受け入れられやすいかな。
そして、「中年女子画報」これは、エッセイ漫画で、柘植先生が立派な中年になるために30代から色々なことをやっていくって話で今、50歳まででてます。特に続きがあるわけではないので、自分の年齢に近いものから読んでもいいんじゃないかな。さすがに1巻とかはちょっと情報古いって感じもするし。あと、この人ほんと必要以上におばさんなので私みたいに「うへえ」ってなる人もいるかも。まあ、それ以外は楽しく読めて、新しい巻がでるのをいつも楽しみにはしてます。
あと、「むかーし、むかしの」1&2巻 昔話を柘植流に大幅アレンジした短編集。ただ、最後のほうはネタ切れ感が半端ない
「ひとりぶらりごはん」これもエッセイで、まあいうたらグルメエッセイとでもいうのか。柘植先生らしい、なんか正直どうでもいいようなグルメが紹介されてます笑でも、そのどうでもよさ、おひとり様で食べるって言うのがテーマではあるんだけど、その自由さがうらやましいね。自分のものにごちゃごちゃ囲まれた自宅を離れて、なにもないすっきりしたビジネスホテルでしょうもないTVみて、コンビニのプリンを食べる、っていうのは激しく共感できたけど。
気になる方は調べてみてね。Amazonで購入できます。「ひとり」はまだ新しめなので本屋にも並んでいるかもです。
今日は午前中、AI系の仕事だったので頭がお疲れ・・・