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iricのソルバーである「Nays2DFlood」を用いて浸水図を作成し、浸水実績図と比較しよう!(その1)


はじめに

今回は、iricのソルバー「Nays2DFlood」を用いて作成した浸水図の信憑性を検証することを目的に、浸水実績図との比較を実施します!

iricについて

iricとは

iRICとは、水工学に係る数値シミュレーションを無料で実施できるプラットフォームです。河川の流れ・河床変動解析ソフトウェアとして開発が始まり、氾濫や流出、津波、土石流モデルなどの様々な数値シミュレーションモデルに対応し、機能拡張が継続されているものです。

出典:https://i-ric.org/about/

ソルバーとは

iricソルバーは、前述したプラットフォームである「iric」で、川や水路での水の流れをコンピューター上で再現できるソフトウェアです。専門家だけでなく、初心者でも比較的簡単に使える特徴があり、水の動きを色や線で可視化できます。河川の流れや洪水のシミュレーションを通じて、水理現象を理解するための便利なツールとして活用されています。

ソルバー「Nays2DFlood」とは

iricのソルバーである「Nays2DFlood」は、粗度係数や洪水波形等の境界条件を設定することで、氾濫流解析ができるものです。

出典:https://i-ric.org/solvers/nays2dflood/

検証対象の洪水

今回は、平成12年9月11日から平成12年9月12日にかけて、東海地方に甚大な被害をもたらした「東海豪雨」を検証対象とし、浸水図を作成します。

東海豪雨に関する参考資料:
https://www.data.jma.go.jp/nagoya/shosai/info/kakojirei/tokaigouu.pdf

作成した浸水図の信憑性検証方法

作成した浸水図の信憑性は、
「国土数値情報ダウンロードサイト」からダウンロードした東海豪雨の浸水範囲」(土地履歴調査(説明) GIS データ(災害履歴図 水害 災害毎 2024年3月時点))をQGIS上で描写し、作成した浸水図を重ね合わせて行う予定です。

東海豪雨の浸水範囲(土地履歴調査(説明) GIS データ(災害履歴図 水害 災害毎 2024年3月時点)):
https://nlftp.mlit.go.jp/kokjo/inspect/landclassification/download.html

具体的な検証手順

具体的な検証手順を以下に示します。

  1. 境界条件の設定

  2. 解析

  3. 解析結果の可視化

  4. 解析結果と東海豪雨の浸水範囲との重ね合わせ

最後に

今回は、iricのソルバーである「Nays2DFlood」を用いて浸水図を作成し、浸水実績図と比較するための段取りについて記載しました。次回は、境界条件の設定について書いていく予定です。

以上です!
読んでいただき、ありがとうございました。

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