見出し画像

超基本:営業の流れ5ステップについて

「営業の流れ5ステップ」~ラポールを築き、信頼を深める営業術~

営業の現場では「断られる恐怖」や「売り込みに感じられる不安」がつきものです。しかし、営業の流れを正しく理解し、それぞれのステップで目的を達成してから次に進むことで、営業活動が楽になり、成果も自然と上がります。特に最初の「アプローチ」で心の距離を詰める「ラポール」の重要性を知れば、営業の成功率は格段に上がります。

今回は、営業の基本となる「5つのステップ」と、それぞれの目的を具体例を交えながら解説します。


1. アプローチ:ラポールを築き、心を開いてもらう

営業の最初のステップであるアプローチで重要なのは、相手に「この人と話してみたい」と思ってもらうことです。そのためには「お客様とのラポールを築く」ことが欠かせません。ラポールとは感情の掛け橋を意味し、これを築くことで一気に心の距離を縮めることができます。

例えば、以前訪問したお客様は新築の家に住み始めたばかりで、非常に緊張している様子でした。玄関に飾られた観葉植物に目を留め、「素敵なグリーンですね。うちにも似た種類があります!」と自然に話題を振ったところ、お客様が笑顔で植物好きだと話し始めました。この短いやり取りで一気にラポールが築かれ、その後の提案もスムーズに進みました。
ラポールを築くためには「共通点を見つけること」が効果的です。趣味や好きなもの、家族の話題など、相手が話しやすいテーマを見つけましょう。


2. ヒアリング:問題や願望をしっかり聞き出す

アプローチで心を開いてもらった後は、相手の本音を引き出すヒアリングが重要です。ここで大切なのは、「自分が言いたいこと」ではなく、「相手が本当に抱えている悩みや願望」に耳を傾けること。

あるとき、リフォームを検討しているご夫婦と面談しました。「どうしてリフォームを考えているのですか?」と質問すると、最初は「収納スペースが足りない」という回答が返ってきました。しかしさらに掘り下げて、「どんな家にしたいですか?」と尋ねると、「家族が自然と集まれる温かいリビングにしたい」という本音が出てきました。
表面的なニーズだけでなく、深い願望を引き出すことが、このステップの目的です。


3. プレゼンテーション:相手の問題や願望に沿った提案をする

ヒアリングで得た情報をもとに、お客様にとって最適な解決策を提案するステップです。ここで重要なのは、「相手の立場に立った提案」をすること。

先ほどのご夫婦に対しては、収納スペースの増加に加え、家族全員が自然とリビングに集まれる動線を考えたプランを提案しました。さらに、将来的なニーズにも対応できる柔軟な間取りを提案したところ、「ここまで私たちのことを考えてくれるのは初めて」と感謝の言葉をいただきました。お客様の「現在」と「未来」を見据えた提案が信頼を生みます。


4. クロージング:自分の要求を通す

クロージングは多くの営業マンが苦手とするステップですが、ここは「お願い」ではなく、「信頼をもとにした訴求」を行う場です。

たとえば、プレゼン後に「少し考えたい」と言われたとき、以前の私はそれをそのまま受け止めていました。しかし、今では「何かご心配な点があれば教えていただけますか?」と優しく切り返します。これにより、相手の不安を解消し、契約に至ることが多くなりました。重要なのは、相手に安心感を与えることです。


5. 切り返し:採用できない問題を一緒に考える

最後のステップである切り返しでは、お客様が抱える懸念や制約に寄り添いながら、一緒に解決策を見つける姿勢が求められます。

たとえば、費用面で折り合いがつかないお客様に対して、「全てを一度に行うのではなく、優先順位をつけて段階的に進める方法もあります」と提案したところ、お客様は納得し、信頼を深めることができました。この柔軟な対応が、結果的に長期的な信頼関係を築くきっかけとなりました。


目的を達成してから次のステップに進むことの重要性

営業の各ステップには、それぞれ明確な目的があります。この目的を理解し、達成した上で次のステップに進むことが、成功への近道です。特に、最初の「ラポールを築く」段階を疎かにしないことが、後のステップをスムーズに進める鍵となります。

この5つのステップを意識して実践することで、断られる恐怖を克服し、信頼をベースとした営業活動を展開できるようになります。ぜひ、今日から試してみてください。


いいなと思ったら応援しよう!