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普段ツンツンの彼女が急に甘えてきました

〇〇:美羽〜ご飯出来たよ〜

美羽:うん

〇〇・美羽:いただきます

〇〇:…モグモグ

美羽:…モグモグ

〇〇:…美羽、美味しい?

美羽:美味しいけど?

〇〇:良かった…美羽あんまり感情出さないから不安になって…

美羽:私は不味かったら言うよ?

高校の同級生でもある美羽と同居を初めてから早数年

付き合ってからずっとそうだが美羽は基本的にあまり感情を表に出さない

周りからもクールビューティと言われるようにかなりツンとしている

美羽:あっ〇〇、この後私出かけるから

〇〇:1日出掛ける感じ?

美羽:そのつもり

〇〇:了解〜

〇〇:どこ行くの?

美羽:美青と愛季と買い物

愛季は2人の高校の同級生、美青は後輩であるため〇〇もよく知っているメンバーだ

〇〇:2人と会うの久しぶりでしよ?

美羽:うん

〇〇:楽しんでおいで?

美羽:ありがとう

しばらくして美羽が出掛け1人になった〇〇

〇〇:洗濯も掃除も終わったしなんか暇だな〜

〇〇:美羽も夕方まで戻ってこないしちょっと散歩するか

部屋で1人でいるのも暇なので〇〇も少し出掛けることに

家の近くの商店街を歩いていると

??:あれ?〇〇やん

突如声をかけられる

〇〇:うん?瞳月?

瞳月:そうやで

〇〇に声をかけたのは瞳月こと山下瞳月

彼女もまた〇〇と美羽の高校の同級生である

久しぶりに会ったということもあり、近くの喫茶店で少し話すことに

〇〇:なんか会うの久しぶりだね

瞳月:そやな

瞳月:とは言うても美羽とはしょっちゅう会うとるけどね

〇〇:そうなんだ

瞳月:美羽から話とか聞いとらんの?

〇〇:あんまり美羽は自分のこと話さないから…

瞳月:まだ〇〇にツンツンしてんのかボソッ

〇〇:なんて言った?

瞳月:なんでもあらへん!

瞳月:それより美羽は一緒とちゃうん?

〇〇:美羽なら愛季と美青と買い物に行ってるよ

瞳月:なるほどな…

〇〇:瞳月?

瞳月:…そうやった、しーこの後用事あるの忘れとった!

〇〇:瞳月はうっかりさんだな

瞳月:やかましい!

〇〇:…最後にいつも美羽と仲良くしてくれてありがとね

瞳月:なんか〇〇、美羽の保護者みたいやな

〇〇:いや、美羽って普段ツンツンじゃん?

〇〇:だから友達とちゃんと話せているか気になって…

瞳月:ここだけの話やけどしー達の前だと美羽も結構甘えたりするで?

〇〇:そうなの?

瞳月:愛季の膝借りて寝てたりするで

〇〇:えっ…もしかして僕、美羽に嫌われてる?

瞳月:…それはないから大丈夫やで

〇〇:瞳月が言うなら大丈夫か

〇〇:なんか用事あるのに引き止めて悪かったね

瞳月:いや、しーも久しぶりに〇〇と話して楽しかったで〜

〇〇:またみんなで集まろうね〜

瞳月:楽しみにしてんな!

そう言い瞳月は足早に店を出て言った

瞳月:(買い物に行ってるゆうことは…美羽頑張りや!)

その後辺りを散歩して帰宅した〇〇

しばらくすると美羽からLINEが

美羽L:晩御飯は愛季達と食べるからいらない

〇〇L:了解、帰ってくる時また連絡してね

美羽L:うん

その後、晩御飯を食べ入浴も済ませた〇〇

自分しかいない部屋で美羽からの連絡を待ちながら今日の瞳月の言葉を思い出していた

"ここだけの話やけどしー達の前だと美羽も結構甘えたりするで?"

〇〇:美羽も甘えたりするんだな…

〇〇:僕の前ではそんな素振り全く無いんだよな

〇〇:瞳月が言うくらいだから嫌われてないとは思うけど、僕の前でも甘えて欲しいな…

そんなことを考えていると再び美羽からLINEが

美羽L:今最寄りの駅

美羽L:あと15分くらいで着く

〇〇L:了解〜迎え行こっか?

美羽L:大丈夫

〇〇L:分かった、気を付けてね

美羽L:うん

LINEのトーク画面を見ながら相変わらずだなと思っているうちに家のドアが開く

美羽:ただいま

〇〇:おかえり

帰ってきた美羽は何故か大きな袋を持っていた

〇〇:美羽、すごい袋だね

美羽:たくさん服買ってきた

〇〇:結構な量だね、持とうか?

美羽:このまま部屋に持っていくから大丈夫

〇〇:うん

そう言うと美羽は袋を抱えて自分の部屋に入っていった

…………

翌朝

〇〇:美羽〜ご飯出来たよ〜

美羽:うん

〇〇・美羽:いただきます

〇〇:…モグモグ

美羽:…モグモグ

美羽:〇〇、今日って暇?

〇〇:今日は特に出掛ける予定はないよ?

美羽:…じゃあ…近くのショッピングモール行かない?

〇〇:いいよ〜なんか買いたいものあるの?

美羽:…うん…まあいろいろ

〇〇:分かった、じゃあ朝ごはん食べたら行くか

美羽:うん

〇〇:(美羽から誘ってくるなんて珍しいな)

朝ごはんを食べ終え着替え等の準備をする

美羽:準備出来た

〇〇:じゃあ行こっ…

〇〇:…美羽、白い服なんて持っていたっけ?

美羽:昨日愛季達と買い物行った時に買った

美羽は基本的には黒を基調とした服を着ていることが圧倒的に多い

ところがこの日は白を基調とした服装だった

美羽:…どう?

〇〇:めっちゃ似合ってる、可愛いよ

美羽:…ありがとう///

〇〇:(顔赤くなってるじゃん)

〇〇:(いつもこのくらい素直だったらな〜)

〇〇:じゃあ行こっか

家を出て歩いて駅へと向かう2人

すると

美羽:…ギュッ

歩道側を歩く美羽の右手が車道側を歩く〇〇の左手を強く握る

〇〇:(えっ…美羽から手を繋いできた?)

美羽の右手をギュッと握り返す〇〇

美羽:…///

〇〇:美羽?

美羽:普段あんまり手繋いでないから繋ぎたいな…なんて…///

〇〇:そうだね、これからは出掛ける時手繋ぐ?

美羽:…そうする…///

少しデレの1面がでてきた美羽に驚きつつも無事目的地に着いた2人

〇〇:美羽、買いたいものって何?

美羽:〇〇の服…私が選びたい…

〇〇:嬉しいな〜よろしくね?

美羽:うん!

その後美羽のチョイスで服を買い、フードコートでお昼を食べることにした2人

〇〇はラーメン、美羽はカレーを選んだ

〇〇・美羽:いただきます

〇〇:…モグモグ

美羽:…

〇〇:美羽どうした?

美羽:…ねえ〇〇、口開けて?

〇〇:いいけど…

〇〇が口を開けると美羽は自分のカレーを〇〇の口へと運ぶ

美羽:…美味しい?

〇〇:…美味しい…です…///

美羽:良かった///

〇〇:(ほんとに美羽どうしたんだろ…)

その後も〇〇に体を預けてきたり、いつもとも正反対に甘えてくる美羽

そんな美羽に戸惑いながらも買い物を終え帰宅の途につく

家に帰ってきてからも美羽は〇〇の横に座り肩に自身の頭を預け寄りかかる

〇〇:美羽今日どうした?

美羽:…

〇〇:美羽からこんなに甘えてくるの初めてじゃない?

〇〇:もちろん甘えてくれて嬉しいんだけど何かあったか気になってね

美羽:…昨日愛季達と買い物行った時にもっと〇〇にも甘えなきゃ嫌われるよって言われたの

〇〇:それで甘えようと

美羽:うん…その第1歩として服のイメージも黒から白にってことで愛季達に選んでもらった

〇〇:なるほどね

美羽:〇〇…いつもツンツンしてごめんね?

美羽:私〇〇のことが大好きなのに中々素直になれなかった…

〇〇:大丈夫、そんなところも含めて美羽のことが好きだから

美羽:〇〇…ありがとう…大好き…///

〇〇:僕もだよ

〇〇:今度は今日買ってくれた服来てデート行こうね

美羽:うん///

その日以降、心無しか白い服装が増えた美羽

黒い服装でも甘えるようになるのはまだ少し先の話






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