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初めてのお酒はずっと好きだった先輩と飲みました

〇〇:どうかな?

今日の20歳の集いで着るために新しく買ったスーツを家族に確認してもらう

父:…思いのほか似合っているな

母:ホントね…似合っているよ

〇〇:ありがとう

母:会場は相当混むだろうから少し余裕みて行きなさいね?

〇〇:そのつもりだよ

…………

〇〇:行ってきます

父・母:行ってらっしゃい

20歳の集いは午後からの為、少し早めに昼を食べ会場へ向かう

会場は〇〇の家から歩いて20分程の所にある

40分前に出たから余裕で間に合うだろう

そんな事もありのんびり会場へ向かっていると

??:あれ?もしかして〇〇?

道中で誰かに声をかけられる

〇〇:そうですけど…って由依さんですか?

由依:そうだよ〜〇〇久しぶりだね〜

〇〇に声をかけてきたのは近所に住む小林由依さん

家が近いこともあり、子供の頃からよく遊んでくれた先輩だ

そして〇〇の初恋の人でもある

由依:今から成人式?

〇〇:そうなんです

由依:そっか…〇〇ももう20歳か…


〇〇:ちなみに今は成人式ではなく20歳の集いって言うらしいですよ


由依:そっか、成人が18歳になったもんね


由依:にしても見ない間にすっかりカッコよくなったね!

〇〇:そっ…そんなことないですよ///

〇〇:ゆっ由依さんだって全然変わってないですよ!

由依:それは褒めてるの?


〇〇:当たり前じゃないですか!昔からずっと綺麗ですってことです!

由依:なっ…///冗談でも嬉しいこと言ってくれるじゃん///

〇〇:本気ですって!

由依:…久しぶりに会ったら女の子慣れしてる…さては彼女がいるな?

〇〇:そんな…今まで一人もいないですよ…

由依:じゃあ遠慮しなくていいんだボソッ

〇〇:なんか言いました?

由依:なんでもない!

由依:それより〇〇今日の夜って暇?

〇〇:同級生との飲み会は明日なんで暇ですね

由依:じゃあ20歳のお祝いで飲みに行かない?

〇〇:えっ…由依さんとですか?

由依:そうだけど?私とじゃイヤ?

〇〇:そんなことないです!行きます!

由依:じゃあ成人式終わったら連絡してね〜

由依:あっこれが私の連絡先ね

由依さんと連絡先を交換した後に別れ、再び会場へ向かって歩き始めた

…………

会場に着くと多くの人が友人との再会を喜んでいる


そんな中、〇〇の頭は由依さんと飲みに行くことでいっぱいだった


〇〇:(由依さんと飲みに行けるなんて夢みたいだな…


司会者:新成人のみなさん本日はおめでとうございます!


式典が始まっても由依さんとの飲みが頭から離れず気が付けば式典も終わっていた

家に戻りながら由依さんに連絡をする

〇〇L:式典終わって今家に向かっています

するとすぐに既読がつき

由依L:了解、じゃあ17時30分に駅前に集合ね

と返事がきた

〇〇:17時30分に駅前ならまだ時間あるな

由依さんに分かりましたと返信をして〇〇は
部屋のクローゼットからオシャレな服を探す


〇〇:由依さんと飲みに行くんだからダサい格好じゃ行けないよな…


〇〇:あと髪型も整えないと…


…………


〇〇:これで大丈夫…なはず…


髪型と服装を時間をかけてバッチリと決め、由依さんとの待ち合わせ場所へ向かう


待ち合わせ場所に着くと由依さんがスマホをいじって先に待っていた


〇〇:由依さんお待たせしました…


由依:私を待たせるなんて〇〇もいい度胸してんじゃん


〇〇:ほんとすいません…準備に時間かかっちゃって…


由依:ふ〜ん…"準備"ね…


そう言いながら〇〇をじっと見る


由依:まあ確かにすごく時間かけてくれたみたいだから、待たされたことは特別に許してあげる


〇〇:ありがとうございます


由依:じゃあ行こっか


由依さんについて歩くこと5分


由依:着いたよ〜


やって来たのは地元でも人気の居酒屋


あまりの人気故に予約が取れない居酒屋としても有名である


〇〇:由依さんここ予約とるのも難しいところですよね?


由依:予約とれてるから大丈夫だよ〜


そう言うと由依さんは店内に入り店員さんに何かを伝える


その後、店員さんに個室に案内される


由依:じゃあ〇〇の20歳を祝って乾杯!


豪快にビールを飲む由依さん


それを真似して〇〇もビールを飲む


〇〇:うわっ…ビールって苦いな…


由依:もしかして〇〇ってお酒飲むの初めて?


〇〇:そうなんです…


由依:へ〜意外だな〜


由依:初めてならカクテルリキュールとかがオススメだよ〜


〇〇:じゃあそれにします…


その後由依さんはビール、僕はカクテルリキュールを飲みながらお互いの近況を話す


〇〇:由依さんこっちで就職したんですね?


由依:そうなんだよ〜


さらにお酒が進み由依さんも少しお酒がまわっているのか顔が赤くなってきている


由依:〇〇さ彼女いないって言っていたじゃん?


〇〇:そうですね


由依:じゃあさ私と付き合わない?


頬を赤くした由依さんにドキッとする〇〇


〇〇:由依さん酔ってません?


由依:酔ってるかも…


〇〇:ですよね…じゃなきゃそんなこと言わないですよね…


由依:…酔ってないとこんな恥ずかしいこと言えないよ///


〇〇:由依さん…


由依:…で…どうなの?


〇〇:僕も小さい頃から由依さんが好きでした


由依:じゃあ両想いだね///


〇〇:はい///


由依:ねえ…〇〇お酒飲むのも彼女出来たのも初めてだよね?


〇〇:そうです


由依:ならさ…このままそれ以外の"初めて"も私で済ませるのって…どう?


〇〇:えっ…


由依:…私は…いいよ…?


体を少しモジモジさせながら上目遣いで〇〇を見つめる由依さん


〇〇:…お願い…します…


こうしてお店を出た2人は恋人繋ぎをしながら夜の繁華街へと消えていった


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