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想いを寄せているバイト先の先輩が家に来てずっと僕を見つめてきます

大学進学を機にバイトを始めた〇〇

バイト先のオーナーやスタッフの人はみんないい人で充実した日々を送っていた

今日は朝のオープンから夜のクローズまで丸1日シフトが入っている日

〇〇:おはようございます!

オーナー:おはよう〜今日も頼むね!

〇〇:こちらこそよろしくお願いします!

スタッフ:〇〇君おはよう〜

〇〇:おはようございます!

オーナー:〇〇君、クリスマスってどんな予定?

〇〇:特に予定ないですけど…

オーナー:ならシフト入ってもらってもいい?

〇〇:大丈夫ですよ

オーナー:助かるよ!

オーナー:でもほんとに大丈夫?

オーナー:〇〇君も大学生だしクリスマスの予定とかありそうじゃん

〇〇:まあ好きな人はいますけど…

〇〇:今年はほんとに大丈夫ですよ

オーナー:ならよろしくね!

オーナー:でも好きな人にはちゃんと想いを伝えなよ?

〇〇:はい!

??:…〇〇好きな人いるんや…

オーナーやスタッフの方と挨拶をした後、オープンの準備を始める〇〇

しばらくすると、

??:〇〇、そっちの準備は終わった?

遠くから声をかけられる

〇〇:もうちょっとで終わります

??:終わったらこっち手伝ぉて

〇〇:分かりました!

数分後

〇〇:こっちの準備終わりました!

〇〇:瞳月さんの方手伝います!

瞳月:遅いってば!こっちはしー1人で大変やってん!

〇〇:こっちも僕1人だったんでおあいこですよ

瞳月:そういうことにしたる

〇〇が話しているのは同じくバイトの山下瞳月さん

〇〇の一個上で学部が同じでシフトが重なることも多く話すようになった

そして〇〇がずっと想いを寄せている人でもある

瞳月:〇〇、今日は何時まで?

〇〇:今日はクローズまでいますよ

瞳月:…今日は無理か…

〇〇:なんか言いました?

瞳月:なっ…なんでもないで!

瞳月:ちなみに明日はどんな予定なん?

〇〇:明日は特に予定は無いです

瞳月:…

瞳月:…明日〇〇の家に行ってもええ?

〇〇:えっ…僕の家ですか?

瞳月:嫌なん?

〇〇:そんなことはないです…

〇〇:(瞳月さんが僕の家に来たがっている?)

〇〇:いきなり過ぎてビックリしただけです

瞳月:じゃあ行ってもええやんな?

〇〇:もちろん

〇〇:何時くらいにどこで合流します?

瞳月:10時くらいにこのお店の前とかどう?

〇〇:大丈夫ですよ

瞳月:決まりやな!

瞳月:あと、お昼は〇〇の家で一緒に食べよな!

〇〇:分かりました

瞳月:…明日絶対伝えるんや…

〇〇に聞こえないくらいの声で何か呟く瞳月さん

〇〇:瞳月さん?

瞳月:なっ…なんでもないで?

瞳月:…じゃあ今日もバイト頑張ろな!

〇〇:(…明日、瞳月さんが家に来るのか…)

〇〇:(告白するなら明日しかないよな…)

明日のことを考えているうちにあっという間にバイトは終わった

…………

翌日、少し早めに起きた〇〇は部屋の片付けをすることに

元々綺麗好きで整頓していることもあり、片付けは思いのほかあっという間に終わった

家にいても落ち着かない〇〇は早めに家を出て集合場所でもあるバイト先へ向かうことに

集合時間の30分前に待ち合わせ場所に着いた〇〇

〇〇:さすがに早く来すぎたな…

〇〇:近くを散歩して時間を潰すか…

そんなことを考えていると

瞳月:あれ〇〇?

なんと瞳月さんも同じ時間にやって来た

〇〇:瞳月さん早いですね

瞳月:いやいや、〇〇の方が先におったやんフフ

〇〇:確かに…

〇〇:…だいぶ早いけど行きます?

瞳月:そやな!

…………

瞳月:お邪魔します!

〇〇:そんなに広くないですけど…

瞳月:そんなの気にしぃひんわ

部屋に入るなりウロウロし始める瞳月さん

瞳月:思たより整頓されてんな

瞳月:さてはしーが来るから慌てて整頓したんやろ?

〇〇:ちょっとだけですけど整頓はしました

〇〇:…好きな人が来るんだから整頓するに決まってるじゃないですかボソッ

瞳月:なんか言うた?

〇〇:いや…なんでもないです

〇〇:それより今から何します?

瞳月:しーが持ってきたDVD見よか!

〇〇:DVD持ってきたんですか?

瞳月:ちょうど〇〇と見たいのがあったんや

〇〇は早速DVDを再生する

瞳月さんが持ってきたのはホラー映画

それも少し前にとても怖い映画として話題になったものだった

〇〇はホラー映画は特に苦手ではないためノーリアクションで見ていた

しかし横では

瞳月:わ!

瞳月:ヤバイ、間違えた…

瞳月さんが終始ビビり散らかしていた

映画終了後

〇〇:なかなか怖かったですね

瞳月:そう?しーはそんなに怖なかったけどね

〇〇:瞳月さんリアクション凄かったですよ

瞳月:やかましい!

瞳月:全然怖なかったし…

〇〇:(これ以上言ったらマジギレするかも…)

〇〇:…とりあえずお昼にしません?

瞳月:せやな

〇〇:瞳月さん、お昼ラーメンにしませんか?

〇〇:よくバイト中にラーメンの話してるじゃないですか

瞳月:ええな!

〇〇:乾麺にはなりますけど準備しますね

瞳月:しーも手伝うよ!

こうして2人でラーメンを作り無事完食した

瞳月:美味しかった〜

〇〇:久しぶりにラーメン食べましたけど美味しかったです

〇〇:この後何します?

瞳月:ちょっとテレビ見ながらまったりせぇへん?

〇〇:いいですよ

ということでソファに並んで座りながらテレビを見ることに

ところが

〇〇:瞳月さん、何か見たいのあります?

瞳月:…適当でええでジー

〇〇:(何にしようかな…)

瞳月:…ジー

体育座りをしながらずっと〇〇を見つめる瞳月さん

〇〇:瞳月さん、さっきからずっと見つめてきますけど僕に何かついてますか?

瞳月:…ねえ…〇〇の好きな人ってどんな人なん?

〇〇:えっ…急にどうしました?

瞳月:今日、オーナーにクリスマスの予定聞かれた時に好きな人がおるって言うとったやん

〇〇:…あれ聞いていたんですか?

瞳月:せやで

瞳月:でどんな人なん?

〇〇:…僕の好きな人は…

〇〇:ラーメンが大好きで、ホラー映画を見て怖くないと言いながら叫んじゃう可愛いらしい人です

瞳月:えっ…それって…

〇〇:…そうです…

〇〇:僕はずっと瞳月さんのことが好きでした

瞳月:〇〇…

瞳月:実はしーも〇〇のことが好きやで…

〇〇:えっ…

瞳月:〇〇に好きな人がおるって聞いて自分の気持ちを伝える為に今日は〇〇の家に来たんや

〇〇:…両想いだったんですね///

瞳月:そやな…///

〇〇:改めてこれからよろしくお願いします///

瞳月:…こちらこそよろしくね///

瞳月:…そういえば〇〇はクリスマスの日にシフト入れたんやっけ?

〇〇:…瞳月さんと付き合えると思っていなかったのでシフト入れちゃいました…

瞳月:…そっか…〇〇とクリスマスにデートしたかったけど無理そうやね…

〇〇:1回オーナーに聞いてみますよ

瞳月:ほんまに?

〇〇:僕も瞳月さんとクリスマスに一緒にいたいです///

瞳月:〇〇///

〇〇:今多分忙しいと思うので後で電話しときますね

瞳月:うん!

晴れて付き合うとこになった2人はその後、夕方までイチャイチャし、夜、瞳月さんは帰っていった

瞳月さんの帰宅後、オーナーに電話でクリスマスのシフトの変更をお願いした〇〇

無事シフトの変更に成功したが

オーナー:クリスマスは瞳月ちゃんと過ごすんでしょ?

〇〇:えっ…どうしてそれを…

オーナー:だってお互い好きなんだなって周りから見たらバレバレだったよ

オーナーには全てお見通しでした




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