幼馴染とカラオケに行ったら歌で告白された
純葉:〇〇〜帰ろ〜
放課後の教室に元気な声が響き渡る
声の主は〇〇の幼馴染の向井純葉
〇〇:いいよ〜
純葉:ねえ、私お腹減ってるから帰りどっか寄ってかない?
〇〇:いいね〜どこ行くか
純葉:それは帰りながら考えよう!
〇〇:それもそっか
幼稚園からの付き合いである2人は毎日一緒に帰るのが日課だった
そして純葉は密かに〇〇に思いを寄せていた
そんなある日のこと
純葉:〇〇〜帰ろ〜
いつものように純葉が〇〇を迎えに行こうとすると、友人の美青と〇〇がどこかに行くのが見えた
純葉:あれ?〇〇と美青どこ行くんだろ?
やがて2人は空き教室へ
美青:ずっと〇〇のことが好きでした!
美青:付き合ってください!
純葉:(えっ…〇〇が告白されてる?!)
〇〇:ごめん、気持ちは嬉しいけど好きな人がいるんだ
美青:そっか…急にごめんね…
〇〇:こちらこそせっかく勇気出して告白してくれたのにごめんね…
純葉:(そっか…〇〇好きな人いるんだ…)
純葉は無意識にその場から走っていた
…………
翌日
純葉:ねえ〇〇、今日一緒に帰らない?
〇〇:いつも一緒に帰ってるじゃん
純葉:それはそうだけど…
〇〇:今日もどっか寄ってく?
純葉:…カラオケ行きたい
〇〇:おっいいね〜
〇〇:純葉とカラオケ行くの久しぶりだから楽しみだな〜
…………
〇〇:俺の歌う分は登録出来たけど、純葉はいつものやつ登録しとけばいい?
純葉:…私、自分でやるから大丈夫!
いつもなら純葉の歌う曲も〇〇が登録するのだが、今日はいつになく真剣にデンモクと向き合う純葉
〇〇:〜♪♪
純葉:(〇〇カッコイイだけじゃなくて歌も上手いな〜)
〇〇:お〜い純葉?
純葉:!?
〇〇:次純葉だよ?
純葉:あっ…ごめん
純葉:ちょっと考え事してた…
〇〇:純葉が考え事だなんて…明日は大雨だな笑
純葉:…うるさい
〇〇:ごめんって
やがて純葉が選んだ曲のイントロが流れ始めれる
〇〇:(純葉、backnumber好きだけどこの曲は初めてだな)
純葉:僕の世界は君を中心に〜♪♪
純葉:回っていると言っても過言じゃない〜♪♪
〇〇:(しかもこの曲って確か男性目線での曲だったよな…)
純葉:これから生み出す全てを〜♪♪
純葉:捧げても構わない〜♪♪
〇〇:(なんか心無しか純葉の声が震えてる気がする)
いつもと少し様子の違う純葉に戸惑っていると曲はサビへと突入
すると純葉は突然こちらを見ながら
純葉:僕は君の事が好きだけど〜♪♪
純葉:君は僕を別に好きじゃないみたい〜♪♪
顔を真っ赤にしながら〇〇を見ながら歌う純葉
〇〇:純葉…?
純葉:…私の気持ち伝わった?
2人とも沈黙し、曲のメロディだけが個室に響く
純葉:この前、美青に告白されてたでしょ?
〇〇:なんで知ってるの?
純葉:ごめん、〇〇が美青と話しているところ見ちゃった…
〇〇:じゃあ断ったことも知ってるでしょ?
純葉:うん…"好きな人"がいるんでしょ?
純葉:だから〇〇に彼女が出来る前にちゃんと自分の気持ちを伝えたかったの
〇〇:…純葉…
純葉:〇〇に彼女が出来るのは寂しいけど、私は〇〇の幸せを願っているからね
〇〇:…純葉…俺の好きな人って"純葉"なんだけど…
純葉:そうなんだ、私なんだ…
〇〇:うん…
純葉:…
純葉:えっ?!
〇〇:だから純葉のことが好きなんだ
純葉:…ほんとに?
〇〇:そんな嘘つかないって
純葉:…私たち両思いだったんだね…
〇〇:そうだね
〇〇:両思いなのが分かってから言うのもアレだけど、僕と付き合ってください!
純葉:はい!
〇〇:やっぱり純葉の笑顔の時が1番可愛いよ
純葉:…っもう…///恥ずかしい…///
気が付くと先程の曲が終わり、
〇〇:純葉、あの1曲しか入れてなかったの?
純葉:うん…気持ちを伝えて帰るつもりだったから…
〇〇:せっかく付き合うことになったんだし、なんか一緒に歌おう?
純葉:だね!何歌う?
〇〇:これとかどう?
〇〇:どう思う?これから2人でやっていけると思う?♪♪
純葉:んん、どうかな、でもとりあえずは、一緒にいたいと思ってるけど♪♪
……
〇〇:久しぶりのカラオケ楽しかったな〜
純葉:初めてのデートはカラオケデートだったね!
無意識に恋人繋ぎをする2人
そんな付き合いたての風景を目撃され翌日学校で茶化される〇〇と純葉だった