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マッチング相手は会社のマドンナだった

就職する年齢にもなると周りが少しずつ結婚していくようになる

そうなると必然的に親や親戚から、

「早くいい子見つけなよ?」
「いい子探してあげようか?」

と、結婚を急かすようなことを言われる機会が増える

かくいう〇〇も親や親戚から何かの機会に会う度にいろいろ言われている

そんな話を同僚の△△としていると、

△△:じゃあマッチングアプリとか試してみれば?

〇〇:いやあれ、自分の画像とか登録しないといけないじゃん?

△△:そりゃそうだろ、マッチングする為には顔写真も必要だろ

〇〇:まあそうだけどさ…

すると、隣の机から

??:私、いいマッチングアプリ知ってますよ〜

そう言ってきたのは隣の席の守屋麗奈

会社のマドンナ的存在で美人な上にスタイルも良いという、男性にとって理想の女性を具現化したような人だ

〇〇の同期であるが、女性経験が乏しい〇〇にとってはどう対応していいか分からず彼女に対していつも冷たく接してしまっていた

〇〇:…マッチングアプリはあんまりいいイメージ無いからいいや

守屋:え〜私が知ってるのは結構大手のサービスですし、自分の画像とか登録する必要もないんですよ〜?

△△:まあ守屋さんもそう言ってくれてるし、1回くらい試してみたら?

〇〇:分かったよ、1回だけな?

こうして〇〇は人生初のマッチングアプリを使うことになった

帰宅後

〇〇:守屋が言っていたのは確かこれだな

アプリをダウンロードし、画面の指示通りプロフィールを入力しアカウントを作成

すると早速、

「プロフィール見て1度会いたいなと思いました!」

とのメッセージと相手のプロフィールが送られてきた

〇〇:マッチングするの早いな…さすが守屋いいアプリ知ってるな…

相手のプロフィールを確認する

お相手は「れなさん」という同い年の人だ

〇〇:守屋と同じ名前だ…

〇〇:まあ、あいつはモテるしアプリ使ってないっしょ

〇〇は同期と同じ名前だってものの気にせず、れなさんとアプリ内のメッセージでやり取りをして週末に会うことに

当日

れなさんとは駅の近くで会う予定になっている

精一杯のオシャレをした〇〇は緊張しながら家を出る

〇〇:…10分前に着いちゃった…れなさんに連絡しとこう

……

📱

〇〇:少し早いですけど待ち合わせ場所着きました!

れな:実は私も着いたところです!

れな:黄色のバッグを持っているのが私です!

……

〇〇:黄色バッグ…どこだろう?

スマホをしまい、あたりを見渡すと駅のすぐ近くの橋の上に黄色バッグを肩からかけている女性を見つけた

〇〇:…すいません、れなさんですか?

れな:はい、そうです!

嬉しそうな声で振り返ったのはよく知ってる顔だった

〇〇:…すいません、人違いでした

なんとそこには会社のマドンナ、守屋麗奈がいた

守屋:ねえ〜待ってよ〜

〇〇:俺、今日別の人と待ち合わせしてるから

守屋:「れなさん」とでしょ?

〇〇:…どうしてそれを知ってる?

〇〇:…まさか

守屋:うふふ〜ほら、これ見てよ〜

そう言って彼女は自分のスマホを〇〇に見せる

画面には〇〇とれなさんとのやり取りが映っていた

〇〇:まじか…れなさんって守屋のことだったのか…

守屋:ピンポン〜!

〇〇:…なんでこんなことした?

守屋:麗奈が〇〇のことがずっと好きだから!

〇〇:守屋…

守屋:だから麗奈がマッチングアプリを教えることで〇〇とマッチング出来るようにしたんだ〜

〇〇:…

守屋:…ねえ、〇〇って麗奈のこと嫌いなの?

〇〇:(こんな可愛い人に上目遣いで聞かれたら正直に話すしかない)

〇〇は今まで女性経験の乏しさ故にどう接すればいいか分からなかったことを正直に伝えた

守屋:良かった〜麗奈のこと嫌いじゃなかったんだ〜

〇〇:そりゃこんな可愛い人、嫌いにはならないでしょ

守屋:うふふ、嬉しいな〜

守屋:…でも今まで麗奈に冷たかったことは許してないよ?

〇〇:…え?

守屋:今まで我慢してた分、これからのデートで心も身体も麗奈のことしか考えられないようにしてあげるからね♡

〇〇:マジか…

守屋:マジだよ!さっ行こう!

これから何が起きるのか期待に胸を膨らませながら彼女とデートへ向かう〇〇であった

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