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転校初日に助けたイケメンは実は学校のマドンナだった

〇〇:ヤバい〜遅刻する〜

母:転校初日から遅刻はちょっと恥ずかしいよ〜

〇〇:だったら起こしてよ〜

母:まあまあ、早く行かないとほんとに遅刻だよ?

〇〇:分かってる!

〇〇:行ってきます〜

事前に確認した通学路を走る〇〇

〇〇:(これならギリギリ間に合いそう…)

その時だった

男:ねぇねぇ、学校行かないでおじさんと楽しいことしようよ?

??:やめてください…

〇〇の目の前でジャージ姿の少年がおじさんに絡まれていた

〇〇は一部始終をスマホで録画すると

〇〇:おじさん、そんなことしてたら捕まりますよ?

そう言いながら今録画した動画を見せる

すると、

男:ちっ…

舌打ちをしながら男は去っていった

〇〇:大丈夫?

??:…ありがとうございます…

〇〇:無事なら良かった

〇〇:君みたいな"イケメン"に手を出す変な人もいるから気を付けてね?

??:…

〇〇:ごめん、急いでるから、じゃあね!

??:"…私、女性なのに…"

…………

その後全力疾走で学校に向かった〇〇は何とかギリギリセーフ

担任の先生に挨拶をして一緒に教室へ向かう

担任:今日から転校してきた〇〇君だ

担任:みんな仲良くするように

担任:〇〇は的野の横に座ってくれ

〇〇が席に向かって移動していると

生徒A:いいな〜いきなり学校のマドンナの的野さんの横なんて羨ましい…

生徒B:俺も的野さんの隣になりたいわ〜

色んなところから〇〇を羨む声が聞こえる

〇〇が席に着く隣には確かに可愛い女性がいた

〇〇:〇〇といいます、的野さんよろしくね?

的野:…うん、よろしく

的野さんはこちらを見ることなく返事をする

〇〇:(なんかや嫌な感じの人だな)

こうして的野さんの隣で新しい学校生活をスタートさせた〇〇

1週間もすれば友達も増え、なかなかに充実した学校生活となっていた

…的野さんとの関係を除いては

彼女自身はとても明るくクラスの誰とでも分け隔てなく接する

その上可愛いのでまさにマドンナと呼ばれるのにふさわしい人だった

だが〇〇と接する時には顔を見ることさえなかった

??:〇〇、美青に嫌われ過ぎじゃない?なんかした?

〇〇:特に何も…なあ純葉、僕なんか悪いことした?

〇〇は転校後すぐ仲良くなった的野さんこと的野美青の親友である向井純葉に話を聞いてもらっていた

純葉:さあ?〇〇が分からないなら私は分かんないよ〜

〇〇:それもそっか…

〇〇:…てかさ

純葉:うん?

〇〇:的野さんめっちゃこっち睨んでない?

純葉:ほんとだ

〇〇:なんか純葉に用でもあるんじゃない?

純葉:そうかも、私ちょっと行ってくる〜

〇〇:行ってら〜

すると2人は何か話したあと教室を後にした

…………

純葉が的野さんの元に行ってから30分が経過

〇〇:純葉全然戻ってこないし、先帰るか

〇〇が荷物をまとめていると

純葉:〇〇〜

純葉が戻ってきた

〇〇:純葉随分長かったね〜

純葉:まあ色々あって…

純葉:〇〇、今から屋上行ってくれない?

〇〇:いいけど、なんで?

純葉:行けば分かるから!

〇〇:分かった

純葉:…じゃあ私は先帰ってるから〜

そう言うと純葉はものすごい速さで教室から去っていった

〇〇:(屋上って初めて行くな〜)

〇〇が屋上へ行くとジャージ姿の人が立っていた

〇〇:あの〜すいません

振り返ったその人に〇〇は見覚えがあった

〇〇:…少し前に助けた人ですよね?

??:…はい、そうです

するとその人は少し髪型をいじり改めて〇〇の方を向く

〇〇:…えっ…的野さん…?

的野:…うん…

何とそこに居たのは的野さんだった

〇〇:もしかして、あの時僕が助けたのって…

的野:"私だよ…"

〇〇:(性別間違えられたら話をしたくないわけだ…)

〇〇:…大変申し訳ございませんでした…

素直に謝る〇〇

的野:ほんとだよフフ

初めて見る笑顔の的野さん

笑顔の彼女はまさしく学校のマドンナと呼ばれるにふさわしい可愛さだった

〇〇:…しかも席が隣なのに全く気が付かないなんて…ほんとすいません…

的野:ほんとだよ…私もせっかく"一目惚れした人"と隣の席になれたて嬉しかったのに…

的野:気が付いてくれないのが寂しくてなかなか話せなかったんだ

〇〇:えっ…?

的野:だ!か!ら!助けてくれた〇〇に一目惚れしちゃったの///

的野:それを純葉に言ったら告白しろって言われて///

〇〇:なるほど…それで純葉はすぐ帰ったのか

的野:私は〇〇のことが大好きなの

的野:だから私と付き合ってください!

〇〇:自分で良ければ…

的野:良かった…振られたらどうしようかと…

〇〇:的野さんに告白されて断る人なんていないよ

的野:…美青

〇〇:うん?

的野:純葉のことは名前呼びなのに、彼女の私は苗字呼びなの?

〇〇:ごめんって"美青"

美青:あう…ちゃんと名前で呼んでくれたから許してあげる///

〇〇:じゃあ帰ろっか

美青:また変な人に絡まれないようにちゃんと手繋いでね?

〇〇:もちろん

2人仲良く手を繋いで参るところを見られ翌日以降クラスで質問責めに合う〇〇だった


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