久しぶりに会った従姉妹はものすごく可愛くなっていた
大学進学を契機に上京してきた〇〇
初めこそ慣れない地での生活に苦戦したが1年経ちすっかり東京にも慣れ充実した日々を過ごしていた
そんなある日、いつものように朝ごはんを食べていると突然スマホが鳴り出す
〇〇:朝から誰だ?
そう思いスマホの画面を見ると母からの着信だった
📱
〇〇:もしもし?
母:もしもし、悪いね朝から
〇〇:本当だよ…でも母さんから電話なんて珍しいね
〇〇:どうしたの?
母:実は純葉ちゃんが明日からそっちに行くんだって
純葉とは〇〇の従姉妹である向井純葉のことだ
ここ数年は会えていないが小さい頃からずっと一緒に遊んでおり、今でも会えば話をする間柄である
〇〇:なんで純葉が東京来るの?
母:なんかそっちの大学のオープンキャンパスに行くんだって
母:だから明日あんたの家に純葉ちゃん泊めてあげてくれない?
〇〇:いや、急すぎだって…それに男性の部屋に女性を泊めるのって…
母:悪いけどこれはもう決定事項だから、細かいことはまたLINEするから明日はよろしくね!
それだけ言うと母は電話を切ってしまった
〇〇:こっちの話全く聞いてくれないじゃん…
母親のせっかち具合に呆れながら朝食を食べ終え、身支度を整えていると再び携帯が鳴る
画面を見るとどうやら母からLINEがきたらしい
母L:明日のことだけど純葉ちゃん、東京駅に11時15分着の予定らしいからお迎えよろしくね
”了解”と返事をした〇〇は身支度を整え、大学へ向かうのであった
…………
翌日
電車の到着時間に合わせ駅の改札口で純葉を待つ〇〇
しかし
〇〇:予想以上に人が多くて純葉が見つからないな…
あまりの人の多さに純葉に連絡をしようとするが、
〇〇:やば、純葉の連絡先知らないや…
純葉の連絡先を知らないことを今更思い出す〇〇
〇〇:母さんに連絡先を教えてもらうしかないな…
そう考え、母に連絡をしようとすると
⁇:〇〇見つけた!
いきなり後ろから声をかけられる〇〇
〇〇:誰で…
そう言いながら後ろを振り返ると、1人の女性が立っていた
〇〇:…もしかして、純葉?
純葉:そうだよ!久しぶり〇〇!
〇〇:(純葉めちゃくちゃ可愛くなっているじゃん)
小さい頃から可愛かった純葉
しかし、そこからさらに可愛くなっていた純葉に驚く〇〇
〇〇:母さんから聞いたんだけど、オープンキャンパスに参加するために来たんだよね?
純葉:うん!
元気いっぱいに返事をする純葉
〇〇:(元気いっぱいで天真爛漫なところは相変わらずだな)
〇〇:どこの大学のオープンキャンパス?
〇〇が聞くと
純葉:…櫻坂大学…
先ほどまでの元気な様子から一転、大学名を恥ずかしそうに言う純葉
〇〇:あれ?僕が通っている大学じゃん
なんと純葉がオープンキャンパスに参加しようとしていたのは〇〇が通っている大学であった
純葉:うん…
〇〇:ってことはオープンキャンパスは午後からだね
〇〇:時間あるし、荷物置きがてら大学の近くでお昼食べよっか
純葉:うん!
…………
移動中
純葉:そういえばおばさんが〇〇のことすごく心配していたよ
自然と話は地元の話に
〇〇:母さんが?
純葉:うん、〇〇は全然連絡してこないって
〇〇:一人暮らし始めるとみんなそうなるって
純葉:そうなの?
〇〇:そうそう、でも純葉は家族思いだしちゃんと連絡しそう
純葉:もちろん!いとはは〇〇とは違うもん!
〇〇:言ってくれるじゃないですか
…………
その後、大学の近くで昼を済まし、荷物を置くため〇〇のアパートへ
純葉:お邪魔します!
〇〇:どうぞ、そんなに広くないけど…
純葉:部屋綺麗!さてはいとはが来るから事前に片付けしたでしょ?
〇〇:片付けっていっても掃除機かけたくらいだよ?
〇〇:どっかの誰かさんと違って部屋はいつも綺麗だし
純葉:…いとはも一人暮らししたらちゃんと掃除するもん…
〇〇:さてどうでしょう?
その後も他愛もない話をしていると
純葉:そろそろ出た方がいい?
気が付くと純葉がアパートを出る時間になっていた
〇〇:そうだね、僕も大学に用事があるから一緒に行くよ
純葉:分かった!
〇〇:終わったら連絡してね
純葉:…〇〇っていとはの連絡先知ってる?
〇〇:あっ…
純葉の連絡先を知らなかったことを思い出す〇〇
〇〇:…今教えてもらってもいい?
純葉:良いけど、知らないのに連絡しようとしてたの?
大きな声を出して笑いながら聞き返す純葉
〇〇:忘れてたんだよ…
その後、笑いが落ち着いた純葉と連絡先を交換し、大学へ
純葉:じゃあ行ってくるね!
〇〇:行ってらっしゃい
純葉を見送った後、図書館でレポート作成の資料を集める〇〇
1時間ほどすると
純葉L:オープンキャンパス終わったよ
純葉からLINEがくる
〇〇L:了解、じゃあさっきの場所で待ってるね
そう返事をし、純葉を迎えに行く
〇〇:お疲れ、どうだった?
純葉:教室が大きかったり高校とは設備が全然違ってすごかった!
純葉:サークルの説明もあったりして、また勉強頑張ろうって思った!
〇〇:なら良かった
〇〇:晩御飯どうする?何か食べたいものある?
〇〇が尋ねると
純葉:…〇〇の手料理が食べたい…
まさかの手料理のリクエスト
〇〇:何が食べたいの?
純葉:〇〇に任せる
〇〇:了解
数十分後
〇〇:出来たよ〜
純葉:えっ…これって…
〇〇:皿うどんだよ、純葉好きでしょ?
純葉:うん!でもなんで知ってるの?
〇〇:毎年、純葉の誕生日に皿うどん出てくるから好きなのかな〜と思って
純葉:ありがとう!
〇〇・純葉:いただきます
…………
〇〇・純葉:ごちそうさまでした
夕飯を食べ終えのんびり過ごしている時
純葉:…
何故か落ち着かない様子の純葉
〇〇:純葉どうした?
純葉:えっ…なっなんでもないよ…
〇〇:僕でよければ話聞くよ?
純葉:…
純葉:…ねえ、〇〇って彼女いる?
〇〇:いないよ
純葉:…良かった…
何故か安心した様子の純葉
〇〇:急にどうした?
純葉:本当は〇〇と同じ大学に入学できたら伝えようと思っていたけど我慢できないから言うね
純葉:…いとは、〇〇のことが好きなの
〇〇:えっ…?
突然の告白に動揺する〇〇
純葉:小さい頃からずっと好きだったよ
〇〇:純葉…
純葉:でも本当は大学に合格してから言おうと思っていたことだから一旦忘れて?
純葉:ちゃんと同じ大学に合格したらその時もう一度いとはの気持ちを伝えるから返事はその時にして欲しい
〇〇:純葉…分かったよ…
純葉:ありがとう
純葉:あっ!明日朝早いからもう寝るね!
そういうと〇〇のベットに入り布団を被る純葉
その後純葉の寝たことを確認し、〇〇はソファーで眠った
…………
翌日
〇〇は純葉を送るため駅に来ていた
純葉:今回はありがとう!
〇〇:いえいえ、久しぶりに純葉に会えて嬉しかったよ
純葉:いとはも嬉しかった///
純葉:絶対に合格するからそれまで彼女作っちゃダメだからね!
そう言い純葉は広島へと帰って行った
…………
純葉を見送りアパートに戻った〇〇
〇〇:ここじゃ"2人"で暮らすには狭いな…
そう考え、早速2人で暮らす用の部屋を探し始める〇〇であった