ねこに出会った日の日記
今おうちにいるねこに出会ったときの日の日記が出てきた。
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家に、なにか生き物にいてほしい。
そんな気持ちが数年前からくすぶっていて、
「ペット おすすめ」で検索してみては、
(ああ、最終的には2メートル近くなってしまうのか) とか、
(留守中は冷房をキンキンに効かせないと死んでしまうのか)とか、
さまざまな制約に負けて、いつもあきらめてしまっていた。
だけど、急に思い立って、ペットショップに足を運んだ。
お店に入ると、たくさんの動物たち。
テナガザル、オウマ、トカゲ、イグアナ、ハムスター、ピラニア…
不思議だなあと思うのは、人間は、
初対面の「にんげん」には距離を置くのに、
初対面の「どうぶつ」には家族のようにあたたかく声をかける。
ペットショップでも、
おじさんが子猫に話しかけていた。
「あんた、寝てばっかりだねえ」とか。
わたしはそれをみて、浮気者!と思った。
さっきまでわたしが「うちの子になる?」と話しかけた猫が、
あんなに愛想良く、おじさんに向かってゴロゴロ言っている。
家族候補が、いきなり他人になる感覚。
でも結局、その子をおじさんにとられたくなくて、
私はその場でATMに走り、
ねこは我が家のねこになった。
人間は、
「にんげん」に話しかけるよりも、
「どうぶつ」に話しかけるときは声が1トーン高くなる。
我が家はずーっとデレデレです。
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