海外大進学コミュニティ"52Hz"に聞く!高卒から海外大を目指す人たちのリアル
一番初めての記事は自己紹介をするのがマナーなのかな?と思ったものの、1秒でも先に画面の前の中高生にこれを伝えたい!という気持ちで私は今、必死に執筆している。
とりあえず先に言わせて!!
海外大学で学位をとることを真面目に考えてみないか?
昨今はパスポートの取得率も落ちていたり、そもそも「怖いから海外旅行に行きたくない」という人も多いはず。その中でなぜ、今海外大に進学するという選択肢を考えたいのか。今回は、海外大進学界隈で今一番熱いコミュニティ、「52Hz」の参加者へのアンケートをもとにそれを探っていきたい。 52Hzについての詳細についてはこの記事では述べない故、マガジンの他記事や公式HPを参照されたい。
(有効回答数51件)
Q1. どの時期から海外大進学を考え始めたのか
まず初めに、52Hzに所属する熱心なメンバーたちは、どのタイミングで海外大進学を考え始めたのか聞いてみた。
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結果としては、中学1〜3年生という回答結果が全体の49%を占めた。
一方、高校生から海外大進学に触れ始めたという人も40%程度、また、大学生や小学生からといった回答も複数存在した。
また、分散した回答結果からは、学部留学を考えるタイミングには、「早すぎる」「遅すぎる」は存在しないということがわかった。なるほど。
Q2.「海外大について調べてみよう!」と思った動機とは
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海外大について調べようと考え始めた動機についても、人それぞれ異なる結果となった。
特に多かったのは「日本だと自分の求めている経験が得られないと思った」という感想。これについては、海外大進学について調べ始めた時の私も感じたことではある。しかしながら、日本の大学も良いところはたくさんあるし、海外大の方が悪いところもある。あくまでも、「どの経験が自分にとって一番将来的に利益をもたらすか」をベースに考えていくのが良いだろう。
他のメジャーな回答としては、「海外で働きたいと思ったから」「周りの影響」「専攻したい分野の充実」などが名を連ねた。
特に、海外で働くことやキャリアの組み立てについては、海外大進学は大きな意味を持つ可能性がある。日本人の海外大生を対象として毎年開催される「ボストンキャリアフォーラム」などの就活フェアでは、たった3日間で日本の大企業の内定を得ることさえできてしまう。また、留学中に現地でインターンをすることも可能であり、現地での就職の足掛かりともなるだろう。これらは、交換留学と比較した時の学部留学の大きな利点の一つと評価できる。
Q3.海外大進学を考え始めた時に不安だったこと
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この質問では、圧倒的に「学費、奨学金などの経済面」という回答が多かった。実際、英語圏の大学では市民権を持っていない限り、学費だけで年間350〜500万円を超える大学が非常に多い。私も海外大進学を考えた時はじめに検討したのは英米で、正直その学費の高さに卒倒しそうになった。
しかし、JASSOの奨学金をはじめとした門戸の広い支給型の奨学金に加えて、ヨーロッパやアジアの学費の安い大学に入学するという手段もある。学費が日本の私立大学と変わらない上に、高度な教育を提供する大学は探せばいくらでもあるし、ドイツに至っては留学生でも学費が無料になる。
ただし、語学に関してはそう簡単にはいかない。海外大学では概ね出願時に英語などの語学試験(TOEFL iBT, IELTSなど)で基準を満たすことを要求されるが、要求されるレベルはやはり高い。ただ、資格試験も要は英検とほとんど変わらないので、時間をかけてコツコツ勉強しよう (私自身への戒めも込めて・・・)
Q4.海外大進学を視野に入れたことを通じて変わった人生観&メッセージ
このクエスチョンは自由回答としていたのだが、想像を超える30件ものアツいコメントをいただいたので、一部を抜粋して紹介する。
今の大学を卒業するとEUの国家資格が得られるので将来の働く選択肢はぐっと広がったなと思います。日本で働くとしても留学や学会など医療英語を使う機会はたくさんあるのでアドバンテージになると思います。 マインドとしては「大抵のことはどうにかできる」と思えるようになりました。もともとすごく心配性ですが、何かに挑戦するという意味ではハードルがすごく下がったと多います。 これから海外大進学を目指す方々は大変なことも悩むこともたくさんあると思いますが、自分の選んだ道を信じて進んでいってほしいです。一緒にがんばりましょう!
全く慣れない環境の中で手探りで自分で生活の基盤を作っていき国際的な資格を目指すことにより、「どうにかできる!」というマインドセットがつくという意見。ボトムアップ型教育が中心の日本で、挑戦するための自信がつくという点が非常に参考になる。
周囲の人と目指しているものが違い、漠然とした夢のままでは他人に理解してもらったり説得したりすることができませんでした。そのため、自己分析を重ねて夢の解像度を上げることで、より有意義で現実的な将来設計ができるようになったと感じています!
「海外に行きたい!」という夢を語るだけではもちろん海外大学には行けないし、周りに認めてももらえないだろう。その中で、「自分がなぜ海外大学に行きたいのか?」を突き詰めて具体化していくことによって、より将来の自分を想像しやすくなるのかもしれない。
迷いが多くなった。とりあえず学校のテストで点数を取れる勉強をしよう、と一直線に進むことはできず、でも英語の勉強だけに力を入れて成績が悪くなったらマイナスになる。海外大学と日本の大学どっちの方がいいのかという悩みは定期的にやってくる。
特に日本の高校に通っている人は、このジレンマに苦労する人が多いのではないだろうか。片方に集中すると片方が疎かになってしまい、だからと言ってバランスよくやろうとしても平凡な結果になってしまうこともある。でも、それを通じて悩み続けるということは、それだけ自分の将来について深く考えられている証拠でもあるのだろう。
最初はやっぱり海外大学オンリー!!!と考えていたのですが、日本の大学と海外大学という両方の選択肢を考えながら52Hzのwhalesたちと交流したり1on1をさせてもらっているうちに、「自分は日本の大学を諦めきれていない」ということに気づきました。海外大学という選択肢を検討したからこそ、とある日本の大学への諦めたくない気持ちがさらに強まりました。今はその気持ちを原動力に、日々の勉強に励むことができています。
個人的にこのコメントには、海外大学を調べることによって生まれる、現役中高生へのメリットが凝縮されていると感じた。
海外大学進学について調べる経験を通じて、「やっぱり自分は日本の大学に向いている・日本の大学を諦められない」という結果に落ち着くことも素晴らしい自己研鑽の結果である。様々な選択肢を考えてみることによって、かえって最初の理想がより具体的になっていくこともあるのである。
おわりに
大学進学は、まだ10代の若者にとっては責任が大きすぎる人生の重要な選択の一つである。大学の数年間を通して自分の思い描く理想の将来像をより具体的にしていくために、日本の大学だけでなく海外大学に進学する選択肢を真面目に考えてみることが、結果として海外大に進学しなかったとしても、あなたにより良い将来を与えることに疑いの余地はないだろう。