[読書]あきない世傳 金と銀(十三) 大海篇 高田郁
記憶が確かであれば10巻で終わる筈だった物語。ついにここに完結。
吉原衣裳競べに使う歌扇の衣裳の色。吉次の為に力蔵が絞り出した新たな色。そして最後に示された物語全体を示す色。物語を彩る色が皆まばゆい。
幸と菊栄の商売の工夫も先を知りたくなり、やはりページをめくる手がとめられない。
巻の途中は、読者の想像通り不穏な展開もあり、果たして本当にこの巻で終わりになるんだろうかといぶかしんでしまった。
さてひとまずは結末となったが、本当にこれで終わり?実は続きがあるのでは?著者の読者ならその様に思わされる余韻が残った。