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[読書]四十九日のレシピ 伊吹有喜

 なんて暖かく優しい物語なんだろう。乙美の葬儀の後に現れた井本とハルミの2人は四十九日が終わると、最初からいなかったように消え去ってしまう。

 彼らは良平が思うように亡くなった者達が姿を変えて、残された者へ生きるためのレシピを伝えにきたのだろうか?真実は知れない。だけど、2人のお蔭で父娘は新たな道を踏み出すことが出来たのは確か。

 有りそうで無いお話だけど、読後の胸の中に残るあったかい感触がとても心地よい。 著者から物語の力で人の心を温めることが出来ることを、教えてもらった気がする。そんな良いお話でした。

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