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源平と紅白まんじゅう
今年の大河ドラマは源平合戦がテーマ。この頃の合戦ではお互いがどちらに所属しているのか明らかにする為、平家は赤・源氏は白の旗を用いた。このことが紅白の起源になったというのが定説。
では何故源平の戦い由来の色がお祝いに使われるのかと言われたら、ちょっと疑問符がわきます。
そのことをちょっと調べてみると、別の意味がある様です。赤い色は赤ちゃんを代表例に生命力の象徴とされるカラー。誕生を意味するとのこと。逆に白は白装束に代表される様に別れや死を意味するカラー。だから赤と白の組み合わせは生と死を表していて、結婚式などではスタート時の赤からおしまいの白まで一生添い遂げるという意味を込めて紅白を使う。そこから派生して、お祝い全般にも使われているとのこと。
ちなみに紅白饅頭のあんこは小豆から作られていますが、小豆の色は魔除けの色と言われるらしいです。
ではもう一つ。紅白はなぜ赤白ではないのかという疑問がわきます。これも調べてみると、赤という字が赤字、赤裸裸、赤貧とかどうもいい意味で使われないことが多く、中国語では縁起のいい字である紅が使われたという説があります。
別の説ではやはり源平合戦が紅白となった起源と言われている様です。
これは平家物語の平家滅亡の合戦である壇ノ浦の戦いの場面に
「海上には赤旗あかじるしなげすて、かなぐりすてたければ、龍田川の紅葉ばを嵐の吹ちらしたるごとし」
とあり、大量の赤旗が流れる様を紅葉の名所 龍田川に喩えたことから、赤でなく紅としたとのこと。
源平合戦で滅びた赤旗よりも、紅葉の紅の方が、イメージとして良かったのかもしれません。
いずれにしても赤(もしくは紅)と白という人生の生と死を用いることで、ひとの一生(晴れ舞台)を表すものとして広く広まった様です。もっとも、最近はおめでたい菓子はバームクーヘンにとって代わられ、あまり紅白饅頭にお目にかかりませんが。