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猫のチャーリー

ある日、ふと現れたタビーの野良猫。

年に1度現れる猫がいるということは この家の前オーナーから聞いていたそうで、、現れました。
とてもワイルドなちょいワルな感じで、もともと犬派の私は、猫が苦手でした。
夫は動物大好きなのでこの猫に興味を持ったようでした。猫の方も夫に興味を持ったのか近づいてきました。私は少し離れて見てるだけ。
ぴょんと夫の膝の上に座ってしまいました。撫でてあげると気持ち良さそうにゴロゴロと喉をならしています。まあ、なんて可愛い~♪と思っていたら、突然彼の腕をスクラッチしました。
やっぱりワイルドです。
私は 近づくことも 触ることもできず、この辺りのボス感漂う猫をちょっと怖いと見るだけ。大きくてお腹周りがふっくらしています。オスなの?メスなの?と思っていたら どこかへ行ってしまいました。

翌日、またやってきました。
夫のもとへ、当たり前のようにやってきて昨日の無礼は忘れたらしく、ちょこんと膝の上に座りました。今日はしばらく撫でていても何も起こりませんでした。
そんなことが続いて、思ったのは、年に1度現れて どのくらいの期間いるのだろう?ということでした。気づけば、キャットフードとお水を用意している私たち。。
私はまだこの猫を飼うことになるなんて思ってもいませんでした。
友人たちが この猫はお腹にベビーがいるんじゃないか? と言いました。夫も同感のようでした。
私だけが単にお腹がプヨプヨしてるんじゃないの?という見立て。
結果はオス猫。お腹がプヨプヨしているだけでした。でもみんなが間違うレベルでお腹プヨプヨって笑うしかないです。
走るとブヨン ブヨン ブヨンとお腹が左右に揺れています。

時間と共にこの猫に対する怖さはなくなっていきました。猫の方もとりあえずご飯とお水くれる召し使いくらいに思っていたのかも。。

この猫をチャーリーと呼ぶようになりました。

どこにも行く様子はありません。

夫と私も特に相談もなく、、今に至っています。私がリクエストしたのは、家のなかでは飼わないこと。
今となっては中に入ってきても良いのだけど、チャーリーが入ってきません。彼はポーチがお気に入りのようです。
5年くらい過ぎた今でも、夫は稀にスクラッチされています。
私には その予兆がわかるのでいまだ無傷です。
感情豊かなのでわかりやすいのです。
夫は嫌がってる時も触っていくので、まあ、しょうがないですね。

チャーリー、朝日が昇るとドアをノックしてきます。ガチャガチャと。。
それがうちの目覚まし時計。
そして、お座りができます。
バイリンガルで、私の日本語'"おすわり"に反応してくれます。
(もう毎回、頭を撫でてGood boyと誉めてしまいます。親バカです。)
今ではチャーリーが大好きで家族の一員です。まさか自分が猫を飼うことになるなんて考えたこともなかったけど、嬉しい誤算です。

30代の頃、仕事で忙しかった頃、晴れた休みの日に、特に小春日和の日など、愛犬を抱いて庭で海を見ながら日向ぼっこするのが大好きでした。
いつも こんなふうに ゆったりとした日々を送りたいなあと思っていました。

あれ、叶ってるってこと?
これ書きながら気づいちゃいました!

        あなたは夢を忘れるけど
        夢はあなたを忘れない

以前 この言葉を友人が教えてくれました。
素敵な言葉だなと思います。

暑い日の午後、たくさんのマヌメレたちが水浴びにやってきます。
大きいけど浅めの丸いの陶器にお水をはっておくと、鳥たちがやって来るんじゃないかなと思って始めてみたら、本当にやって来てくれるようになりました。
すぐ近くでチャーリー猫が昼寝をしています。
そよ風にウインドチャームがメロディーを奏でます。バナナの葉っぱが揺れています。海が見えます。空が大きくて雲が近いです。 時間がここだけゆっくり動いているのかな?と思えたりします。

そうは言っても、未だに英語の壁、文化の壁、国際結婚した私の人生には色々ありますが、まあ、しょうがないですね。
またいずれは懐かしい思い出話になることでしょう。。

日々いろいろ起こるけど、あたりまえと思って 忘れてしまいそうになっていた今に感謝です。

チャーリーが現れてくれたこと。
そして、私たちといることを選んでくれたことに感謝です。

I love you my boy..Charlie ❤️

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