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mocopiでも11点フルトラになれました!
先日、tamaさんが公開していた記事を参考に、mocopiを使って11点フルトラッキングができないか試してみました。
ちょうどmeh君がmocopiを持っていたのですが、SteamVRのベースステーション&Viveトラッカー環境を手に入れたことで使わなくなっていたため、借りることにしました。
なお、自分が使用しているヘッドセットはQuest2ですが、基本的には他の環境でも同様に動作するはずです。
mocopi VRについて
元々mocopiは、OSCを介してスマホから直接座標を転送する方式でしか使えませんでした。
しかし、2024年11月の『mocopi VR』のリリースにより、Viveトラッカーと同じような使い方が可能になりました。
それならば、HaritoraXと同じ手順を取ることで、使用機会の少なかったmocopiでも11点フルトラッキングができるのではないかと考え、検証してみました。
設定手順
基本的な流れはtamaさんの記事の通りですが、『VirtualDesktopBodyTrackingConfigurator』を使用する際に両肘のほかに『 胸(Chest Joint)』にもチェックを入れる 必要があります。
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また、mocopi VRを使用する際には、以下の2点に注意が必要です。
1.手首用のトラッカーを膝上に装着する必要がある
これは公式の『mocopi VRアプリの使い方』でも説明されています。
以前はSonyが追加ベルトを無料配布していましたが、現在は100円ショップなどで販売されている「便利ベルト」などを代用する必要があります。
2.初期設定では膝トラッカーの位置情報取得が無効になっている
mocopi VRのセットアップやキャリブレーションが完了した後の画面で、メニューから「膝トラッカーを有効にする」 のチェックを入れる必要があります。
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なお、自分は最初この設定に気づかず、VirtualDesktopの仮想トラッカーを使って膝の位置を疑似的に補完していました。
動作確認と補正方法
以上の手順を踏むことで、mocopiを使ってclusterで11点トラッキングを行うことができました。
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仮想トラッカーの再現性も高く、比較的スムーズに動作します。
ただし、体を大きく動かすと、mocopiの位置ずれは徐々に発生しました。
このため、定期的に 太ももに装着している『WRIST L』センサーのボタンを1回押し、直立姿勢を取って『ポーズリセット』を行うと、キャリブレーションをせずともある程度姿勢の崩れを修正できます。
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また、VRChatでも動作確認してみましたが、もちろん問題なく11点で動くことができました。
使用しないときの注意点
mocopiを使用しない場合は、VirtualDesktopの設定で『Forward tracking data to PC』をオフにする か、VirtualDesktopを経由せずに直接SteamVRを起動する 必要があります。
これを怠ると、仮想トラッカーのみが反映されてしまう ため、注意してください。
Vive TrackerやHaritoraなどに比べていまいち陽の目を見ていない印象のあるmocopiですが、こういった使い方の選択肢もあれば、もっとユーザーが増える……かもしれません。