深夜のかりすま名画座:ターミナル
ターミナル
アメリカのジョン・F・ケネディ国際空港のロビー。ナボルスキーは入国不可を言い渡されます。彼のパスポートは、祖国クラコウジアで起きたクーデターの為にその効力を失っていたのです。
ナボルスキーはアメリカへの入国を許されず、故郷に帰る事も出来ない為に空港ロビーに寝泊まりする事を余儀なくされます。
国境警備局のディクソンはナボルスキーの空港脱出に目を瞑る事を示唆しますが。それをナボルスキーは真面目な性格故に拒否し、正式な手続きの上で入国が許されるまで待つ事を宣言します。
ディクソンは”面倒ごと”を管轄外に追放すべく奔走しますが。そんな彼の苦労を他所にナボルスキーは空港生活に適応して行きます。
ナボルスキーは異国から来た謎の人物です。物語序盤では英語を扱う事が出来ず、その素性も明かされないまま展開が進むのですが。空港に勤める人々との交流を経て性格、経歴、アメリカに訪れた目的等が次第に明らかになります。
この描写により作品世界に対する没入感を大いに得られます。視聴者は、つまり。空港職員がナボルスキーの人柄を知り受け入れる感覚を共有する事が出来るのです。