深夜のかりすま名画座:英国王のスピーチ

英国王のスピーチ

 ジョージ6世は次期王位継承者である兄・エドワードが、立場より恋愛に執心する姿に頭を抱えます。兄に代わり王位継承を迫られるジョージ6世でした、が。承諾出来ない事情がありました。彼は幼い頃から吃音症に悩まされ、公務の為に矯正を受ける日々を送っていたのです。
 スピーチ矯正の専門家・ライオネルはジョージ6世に寄り添いつつも、王位を継承すべきと提言を続けました。

 吃音の症状から当人の苛立ち、無力感まで丁寧に描かれていました。
 吃音やどもりは「劣った個性」として屡々揶揄される。治療を受けず放置される事も少なくない。症状を抱える苦悩であったり、改善する模様が映画で描写された事。吃音に悩む人々や周囲を取り巻く環境に多少でも良い効果を齎すと期待したいです。

 吃音に関し筆者は、趣味である歌唱の発声訓練を通じ大幅に改善する事が出来ました。
 今思えば歌う際に「吃音が出ない」からこそ特に「歌う事」に夢中になったのかも知れません。副産物として、治療と認識せず良い結果が得られたのは大変幸運な事だと思います。

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