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お寺の佇まいから思うこと

「サイクリング記事の執筆のため」と称してリフレッシュに行ってきました。

気が付いたら3週間近くサイクリングをしていなかった…

Webライターとしてまず月5000円収入取れるようになるまで自転車はガマン!と思っていたのですが…
もう息が詰まりそう。さすがにそこまでは待てない。


今日の行き先は千葉県の真ん中に位置する長生郡長南町
サイクリストが好きそうなポイントを色々廻りましたが、中でも二つのお寺巡りが今回のメインです。


ひとつ目。
笠森観音(千葉県長生郡長南町笠森302)

天台宗のお寺で延暦3年(784)開基と言われます。

履物を脱いで階段を上がり、拝観料300円で参拝します。
サイクリストに靴を脱いでというとちょっとイヤな顔をされるのですが、まあ仕方ない。

観音堂は長元元年(1028)の建立だそう。「四方懸造」という日本唯一の建築様式とのこと。

これを300円の拝観料で果たして維持できるのか?
と素人ながら疑問に思います。

本堂内は撮影禁止のため写真で詳細はお知らせできませんが、地震・台風などの自然災害がある度にここから寄付もしています。

個人的に懐事情は厳しいのですが、そこは納めさせて頂きました。

笠森観音は山の上の要塞のようなひっそりとした佇まいで、自然に囲まれ四季折々の表情を見せてくれる。
本当にここは、いつ訪れても癒されます。


実は私は日本史に疎くて。千葉・房総は歴史的に何もない所だとずっと思っていましたが、案外名刹が点在していたり。
奈良時代くらいから仏教上の要所になっていたのでしょうかね。

長南町のもうひとつの古刹を紹介します。
こちらの方が一般に知られているかもしれませんね。

長福寿寺(千葉県長生郡長南町長南969)

実は延暦17年に伝教大師最澄によって創建された由緒あるお寺なのですが、現在は宝くじが当たるなど金運アップにご利益があるという事で有名になっています。

白い象は吉ゾウ君と言って、脚を撫でながら願い事をすると叶う、ということ。
こう見えてこの象は後付けの像ではなく、ちゃんと400年の歴史と謂われがあるようです。


…実は、これまでたびたび長福寿寺の前は通っていたのですが、何だか俗っぽいお寺だなぁと思い、いつもスルーしていました。

今回はサイクリング立ち寄り所の「取材」ということで初めて境内に入ってみたのですが…。

な、何だこれは?!

何とも夥しいポスターと張り紙!
手書きの張り紙は、ここで祈願した願いが叶った方たちのようです。お寺のご利益アピールと言った所でしょうか。

うーん何というか、ケバい?

さらにビックリしたのは境内のアナウンスやBGMが賑やかなこと。そして住職?の説法の映像が大画面で流れています。

お寺って、もっと厳かな所じゃなかったっけ??

本堂前にありがたいお言葉の数々。
にしても、だいぶ等身大な感じ…。

境内のいちばん奥にあったスポット。
吉ゾウ君のカゴにお金を投げる。入れば願いが叶う、ということらしいです。

この他にも絵馬書き所や休憩所などの施設が完備されています。

絵馬書き所。このほか休憩所へはスロープも付いており車いすやベビーカーに配慮されている。


ここまで来ると、もう仏教テーマパーク。
これまで考えていたお寺のイメージをすっかり覆されました。

私の中でお寺とは、ひっそりとして静かな所。いかにも修行の場でもあり、詣でる側も凛とした境内に心が研ぎ澄まされる。そんなところだと思っていました。

だからお寺が賑やかだということ自体が、申し訳ないですが許せなかった。

やっぱりここは私には合わないかな。

…と思っていた処に、この張り紙が目に留まります。

…なんだ。感謝する、美点を褒める、赦す、行動を起こす、いつもみんながnoteで言ってるのと同じじゃないか。

あと、境内で流れている動画で住職さんも「自分だけ儲かりたいという人にはご利益はない」「誰もが幸せになる力を持っている。その力を信じること」と話していたし。

じゃあここでは善い心掛けを促すために、敢えて境内を煌びやかにしたり、金運グッズを販売したり、BGMもアゲアゲにしたりしているのかな?


そこまで考えてふと、合点が行った気がしたのです。

人が善行に目覚めるためには決まった型があるわけではなく、必ずしもストイックな状態から入る必要はない。

目覚めるキッカケは人それぞれ。

寧ろ「お金持ちになりたい」という普遍的な欲求がキッカケで、皆の幸せを願う善い習慣に目覚めるのなら、その後の波及効果で皆が幸せになれるのではないか?

何より宗教って衆生誰もが救われるためのもの。一握りのエリートや哲学者のためのものではなかったはず。

金ぴかの開運グッズに関しても、そこに自分の欲求成就を祈るのではなく、周囲のしあわせを祈る心を持ち続けるための「祈り処」という捉え方が正しいようです。

出典元:長福寿寺公式ホームページ


これらは売店?でも販売していましたが、あまりに強烈過ぎてその時は正直引いてしまいました(笑)

帰宅してから改めてお寺や住職さんのことなど色々調べ、公式YouTubeを観たりして「なるほどね」と少し飲み込めた次第。

これならひとつくらい、家に置いてもいいかもしれないぞ…。

どうやらこれまで、勝手に宗教を崇高で手に届きにくい物だと思い込んでいたみたいです。

「ご縁ある総ての人々を明るく元気にしたい!!!」…これが吉ゾウくんのお寺「長福寿寺」の願いです。

 もともと、仏教(仏さまの教え)は、皆さまが《楽しく元氣に生きるための教え》です。
 漢字だらけのお経を「むにゃむにゃ…」と読んでいるので、よく誤解されるのですが、実は「お経」の中身は《皆さんが楽しく元氣に生きるための教え》がたくさん説かれているのです。

引用元:長福寿寺公式ホームページ


本当はもう少し勉強してから、長福寿寺のことは記事にしようと思っていました。
ただそうすると天台宗から仏教学、宗教学、日本史、果ては経済学にまで手を出さないと気が済まなくなりそうなので(笑)

敢えて未消化のまま「気付き」としての投稿に留めます。

いずれにせよ、私に「取材」の機会を与えてくれた協会スタッフに感謝です。


今度はお願い事をちゃんと絞って長福寿寺を訪れてみたい。

もちろんサイクリング記事でここを紹介するつもりです。「皆さんどうかバックパックをお忘れなく!」ってね(笑)

熊野の清水(長生郡長南町佐坪字滝ノ上2336)



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charinkorie(鎌田理恵子)不動産・葬儀終活ライター
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