急な退職予定になったEさんの話。
先週の金曜。
遅番の上司が出勤してきて挨拶をしたら、すぐに小声で、
「今日、少し残れるかな?Eさんがお休みになっちゃって。」
とのこと。
Eさんはなんと78才になる遅番のパートさん。
ワタシとは勤務時間が合わないのだが、ワタシが帰る時間に入れ替わり出勤になるのでちょこっとした会話はしていました。
正直、早番の人たちと比べとてもいい印象の方です。
バアサンのように自分の話ばっかじゃなく、Bさんのように鈍感でもなく。相手の話をちゃんと聞ける人で、ちゃんと会話が成り立つし、仕事も安心して任せられる・・・ってそっちが当たり前なんだけどね(笑)。
Eさんとのペアなら、あれやこれやでイライラすることもなさそうだったなぁって思ってましたね。
先日の30代の子が突発で休んだ時も、わざわざ出勤してくれるようなEさんが、急にお休みって。。。ご年齢なだけに心配です。
上司にどうしたのか聞いたところ、
「いや、詳しくはわかんないんだけど、もしかしたらそのまま入院かも…とか言っててさぁ。」
え~って。
その日はもう誰かにヘルプは出さず、上司が午後は一人で仕事するっていうので、昼の間に夕食の調理も全部済ませまして、夕食の和え物の盛り付けまでワタシが就業時間中に剛速球で全部やりました。我ながら相変わらずギア入るとすごいね。お~よちよち(笑)。
ちょっと残って手伝おうかとも思ってたのですが、自分の時間中に出来ることはすべてやっていたので、上司が、
「もうここまでやってくれれば十分だから。ありがとね。」
と言われたので、その日はそれで帰宅。
次の日も仕事だったのですが、昼頃Eさんから電話が入りました。わざわざ申し訳なかったねぇって感じで。
どうなったのか具合が心配だったので尋ねたところ、しばらく前からどうも具合が悪くて近くの総合病院の婦人科にかかっていたんだそうで。
子宮内に水が溜まってる様子だというのですが、それ以外特に異常がみられないと言われ、2か月後また来てください、2か月後また来てください、と繰り返していたんだけど、昨日、痛みとともに出血があったので、それで慌てて病院に駆け込んだというのです。
実はその病院。
ワタシも最初にかかっていた病院で、実際手術となるならお世話になろうかと考えていたまさにその先生が、今回のEさんの担当だったのです。
「病院行ったらねぇ、先生慌てちゃって。
けどもううちじゃ診られないからって紹介状もらってすぐに〇〇総合病院に行ってMRIで検査したのよ~。
そしたら水とは別に、卵巣に腫瘍があるって言われて。
診てくれた先生が『大きい病院行かれてたのにねぇ。』って言われちゃったわよ~。」
お年だからか穏やかに話されてますけど、けっこうな医療事故っぽい話じゃね?と、こっちがびっくり仰天です。
聞けば夏頃から行ってたそうなので、半年近く放置してしまった結果に。いやぁ、恐ろしいわ。
それでも体は他は特に異常もないからって、その後Eさんシフト通りの出勤をしてくれてます。すごいなぁ。
来週くらいに詳しい検査結果が出るそうなのですが、たぶん手術するのは間違いないみたいで。
「ま、それ次第だけどね。急にいなくなっちゃうかもしれないから、その時はみんなに迷惑かけちゃうのは申し訳ないんだけど。」
淡々と話すEさん。
いや、もう十分やってきたでしょうって。体大事にしてくださいって。
ワタシの筋腫の話もちょうどしばらく前に話してたところだったので、もうまさにタイミング良く?悪く?、Eさんのおかげで病院選択を一つ、誤らずに済みました。
「なんなら病院紹介しようか?」
とか言ってくれましたけど、いやいや、病院は医者の紹介じゃなきゃだめでしょ(笑)。あはは。
ワタシのことと言えば。
先月から2週間ほどしか間を開けず、またも大量出血が続いております。
若干動悸っぽいものも始まってきたので、いよいよワタシも真剣に考えなきゃと思ってた矢先のことでした。
78才で婦人科系の病気で手術、かぁ。
なっかなかに大変な話ですね。
Eさんはダンナさんが料理人さんで、長いことお店をやられてたそうなんですが、時代の景気低迷とともにお店を畳んだそうで。それに伴って今の職場のパートに出たのが15年前だそうです。
ご自分は「私に商売っけが全然なかったからダメだったのよ。」とおっしゃってましたが、やっぱり苦労してる人は、人を思いやって仕事ができる人になるんだなぁと思いました。
そんな年まで働いてたんだから、どうか仕事をやめても、元気に楽しく過ごす時間があってほしいと心から思います。
あまり悪い状態じゃないのを祈りつつ、自分のことも真剣に考えなきゃと思わされた出来事でした。
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