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【デュエパーティー】プレイレベル2:カジュアル、ってどのくらいなら許されるの?【問題提起】
はじめに
今回は普段のおちゃらけた記事や適当な記事とは異なり少し真面目に議論を進めたいと考えています。
本記事の内容には、デュエパーティの前身となった非公式多人数戦フォーマットであるDMEDHを10年ほど前から遊んでいる私の凝り固まった、あるいは偏った主観を多分に含む内容になります。
そのため、本記事の内容に対して疑義や反論などが出るかと思います。
もしこの記事が物議を醸す発端となり様々な意見が飛び交う状態となれば、それ自体がデュエパーティの体験をより良いものにすることに繋がるかと思います。
疑義や反論が生まれた方は積極的に発信していただければと思います。
ファンイベントにおける現状
デュエパーティのファンイベントではレベル2:カジュアルが非常に人気です。
レベル3:ガチの卓は立っても1卓で、レベル3を固定の4人で回し続けるか1回やって解散してレベル2に混ざりに行くのが現状です。
レベル1:ファンに至っては卓がそもそも立っていること自体が稀に感じます。
そのため、さまざまな価値観を持つ方やさまざまなデッキがレベル2という同じカテゴリに押し込められてしまいます。
その結果以下のような悲劇が散見されています。(実際に見た、聞いたものです)
レベル2なのに「単騎連射 マグナム」と「轟破天九十九語」で突然ゲームを破壊された
「炎渦双奏 タイダル&バーン」パートナーを使っていたら4ターン目から「ホーガン・ブラスター」で「偽Re:の王 ナンバーナイン」が出てきてゲームの参加権を剥奪された
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こういった事故を避けるためにプレイレベルに1.5と2.5を追加して階級を細かく分けていたり、レベル3以外の卓における禁止カードを制定したりと、ファンイベントの開催者も試行錯誤しているのは随所で伺えます。
それでも上記のような事故が起こってしまうのは、開催者側の努力不足ではなく参加者側の価値観の相違による部分が大きいのかと思います。
(ファンイベントの開催者様はどなたも精力的に活動されており、参加してるだけの私は頭が上がりません)
現状のレベル分け
タカラトミーの出しているプレイレベルをもう一度確認してみましょう。
・レベル1 ファン
勝利よりもみんなで楽しめることを重視する。
・レベル2 カジュアル
みんなで楽しみつつ、勝利も目指す。
・レベル3 ガチ
勝利を追求することが楽しみにつながる。
デュエパーティーを楽しむためのガイドライン
より抜粋
レベル1として多くの方に納得してもらえるデッキは主に以下のような物が挙げられるかと思います。
・1〜2色のパートナーを活躍させるために構築に極端な制限を設けているデッキ
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・特定のストーリー・キャラクターの再現やイラストレーターなど、ゲームに殆ど関係しないテーマに沿って作られたデッキ
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一方で、レベル2で使うには適さないデッキ(レベル3相当)として共感してもらえるものとしては以下のようなデッキが挙げられるかと思います。
・3人のプレイヤーを即死させる、あるいは山札がなくなるまでロックし続けるコンボを有するデッキ
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・行動に大きな制限をかけるクリーチャーや一度に多くのリソースを剥奪するカードを駆使し、速やかに全ての対戦相手を脱落させることを目的にしたデッキ
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これらのような極端にデッキの方向性を振り切っていない物はすべてレベル2に一括りにされてしまっているのが現状です。
特にデュエパーティー初心者の方が真っ先に思いつくであろう、いわゆる「5Cガチャ系」はレベル3というほど強いわけではないもののレベル2としては強い部類に属するかと思います。
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一方で、デッキとしての強さを抜きにして特定のクリーチャーや種族、キーワード能力などのシナジーを楽しむことを主眼に置いたデッキもレベル2に区分けされる事が多いです。
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このように、現状のレベル分けではレベル2として区分けされるデッキの間に明確な力の差が存在します。
このレベル2の幅の広さが冒頭の例に挙げた事故を引き起こす原因になっているのかと思います。
実際に参加したファンイベントで行われている施策
レベル1,2における禁止カードの制定
レベル1,2で使用すると強過ぎると思われるカードを使用禁止にして、突出した強さのプレイヤーを生み出さないようにする施策です。
禁止カードに制定されるカードの例としては以下のような物が挙げられます。
相手の行動を極端に制限するカード
例: 「地封龍 ギャイア」「精霊王アルファディオス」「終末の監視者 ジ・ウォッチ」即死コンボのキーパーツとなるカード
例: 「黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド」「完全水中要塞 アカシック3」対戦相手のマナを大量に剥奪するカード
例: 「神々の逆流」「呪烏龍 ACE-Curase/繁栄の鏡」「魔天降臨」大量展開、大量マナ加速をするカード
例: 「生ける屍」「自然星人」「キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語」
こちらは非常に指針が分かりやすく、初心者の方でもレベル2に入れると問題のありそうなカードを知るきっかけにもなる非常に良い施策です。
一方で、禁止カードに制定されていないカードならレベル2で何を入れても問題ない、という誤解を初心者に与えてしまう危険性も同時に孕んでいます。
また、レベル2の競技性に重きを置いていないデッキを蹂躙することに快感を覚える素晴らしい感性を持ったプレイヤーに、禁止制限を守っているからレベル3相当のデッキを使っても良いという免罪符を与えてしまう要因にもなり得ます。
実際、禁止制限を設けているファンイベントのレベル2卓では、一人の突出したプレイヤーが強固な盤面を作って残り3人を蹂躙する光景が散見されました。
禁止カードを設けるのが主催者という1人の人間であることを考えると、レベル3相当だと思われる全てのカードを禁止にするのは不可能に近いです。
また、禁止カードの制定には当然ながら個人の主観が多分に含まれることになります。
人によってレベル3相当だと思うカードには個人差があり、それらの意見をまとめ上げるのは不可能に近いことです。
ありとあらゆる人の意見をまとめ上げる事ができれば禁止カードの制定は非常に有用ですが、ファンイベントの主催者が一人で制定するには限界のある施策のように感じます。
レベルの段階分け
レベル2の中でも強さにグラデーションがあることを念頭に置き、レベル1と2の間に1.5を、レベル2と3の間に2.5を設けるという施策です。
レベル2の中でも少し強い派手なカードの応酬を楽しみたい人もいれば、レベル1ではないものの全員の面白いカード同士の相互関係を楽しみたいう人もいます。
こういった同じレベル2でも異なる楽しみ方をしたいプレイヤーがそれぞれで棲み分けできるようにレベル2の中で階級分けをしようという、非常に素晴らしい施策かと思います。
一方で、自分のデッキがどのくらいのレベルに該当するかについてはそれぞれのプレイヤーの主観に依存してしまいます。
自分としてはレベル2として標準くらいの強さだと思っていたのに、周りの人からはレベル3に肉薄するくらいの2.5だと思われてしまう、といったすれ違いが多々発生してしまいます。
レベル1.5の卓だったのに「地封龍 ギャイア」と「偽りRe:の王 ナンバーナイン」で全員が何もできずに終わった、といった類の事故がこの施策を取っているファンイベントでは度々発生していました。
また、そもそも中間のレベルを設けているにも関わらずそもそも全員がレベル2に一括りにされてマッチングしている、という光景も少なからず見てきました。
こちらもファンイベントの主催者が1人、ないしは2人で50人前後の参加者全員の管理をしてマッチングを組むのは不可能に近いことが要因になっているかと思います。
改善案
私自身もデュエパーティーにおける施策を提案しないことには、現行のファンイベントに文句を言うだけの厄介な老害プレイヤーの一人に成り下がってしまいます。
(そもそも既に厄介な老害プレイヤーであると指をさされたら否定はできない訳ですが…)
私としては、以下のような施策は効果的になり得るのではないかと考えました。
レベルを3段階ではなく4段階に分ける
自分のデッキがどのレベルに属するかわかるようなフローチャートの提示
このアイデアはデュエル・マスターズのお兄ちゃんに相当するマジック:ザ・ギャザリングにおける多人数戦フォーマットの統率者戦において、カードショップ晴れる屋さんのイベントで採用されたテーブル分けの方法です。
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カジュアルからガチまで。統率者のテーブルどう分ける?
より引用
私自身はマジックの統率者戦をやった事がないため実際の統率者戦のプレイヤーからどういった評価を受けているかは分かりませんが、少なくとも現状のデュエパーティーの3段階分けよりは有効に機能しそうだと考えました。
実際に提案するレベル分けは下記の通りです。
レベル1:ファン
勝利よりも参加者全員で楽しめることを重視する。
強力なカードを使うことよりも、好きなカードや思い出のカードなどで遊ぶことが推奨される。レベル2-1:カジュアル
カード同士のシナジーを重視し、複数のプレイヤーのカードによる相互作用を産むことを重視する。
過度な妨害や強過ぎるコンボは推奨されないものの、全てのプレイヤーが勝利を目指す。レベル2-2:ファイト
複数のプレイヤーのカードによる相互作用を楽しみつつ、全てのプレイヤーが勝利を第一目標にして戦う。
対戦相手の行動を極端に制限するカードは推奨されないものの、勝利するためであれば早期に強力なカードを使用したり全てのプレイヤーを脱落させる戦力を保有したりする事が肯定される。レベル3:ガチ
全プレイヤーが勝利のために、全力を尽くして戦う。
強力なロックカードや即死コンボなど、自分が勝利するためならばルールで許されるあらゆる手段を用いる事が肯定される。
なお、上記のレベル分けは全てデッキの強さによってのみ決定されます。
読者の中には、プレイング次第で強過ぎるカードをマナに置く等してレベルを意図的に下げることもできる、と考える方もいらっしゃるかと思います。
しかし私が参加したレベル2の卓において、勝てるからと言う理由で早期にロックカードを出すプレイヤーはいても、このカードはこのレベル帯において不適切だからマナに置くという判断をしたプレイヤーは一人もいませんでした。
レベル2という前提でデッキを組んでいる以上、入っているカードの中にレベル2相当ではないと思うカードは最初からデッキに入れないわけです。
そのため、主観の要素を多分に含むプレイという要素を排除してデッキ構築のみに絞ったレベル分けをするのが適切であると考えられます。
また、初心者にもわかりやすい指針となるレベル分けフローチャートも簡易的にではありますが作成しました。
このレベル分けのフローチャートは絶対に正しい訳ではないことに十分注意をしてください。
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当然この中には不要と思われる項目や足りない観点は多々あるかと思います。
あくまでもこのフローチャートはたたき台として、参考の一つにしていただければと思います。
初心者の方であれば、自分のデッキがどの程度強いのかを知る機会にもなるかと思います。
自分の組んだデッキがどのくらいの強さなのか、自分が遊びたいプレイレベルと合致しているかの参考にしていただければ幸いです。
まとめ
今回はデュエパーティーのレベル2の考え方について少し真面目に考えてみました。
デュエパーティーをやるうえで一番大切なのはコミュニケーションであり、レベル感をすり合わせることが肝心です。
特に初対面の人と対戦することになるファンイベントでは、これを守っているから何しても良い、これが入っているからお前はこの卓にいるべきではない、等の極端な考え方はせずに互いに歩み寄ったプレイを心がけるようにしましょう。
今後のデュエパーティーのファンイベントが少しでも良いものになれば幸いです。
おわり