謎の木に花が!の続き
庭に生えてきた正体不明の木にはじめて花が咲き、名前がわかる方は教えてください!と投稿しました。
この記事を投稿した日は、海外に行く家族の荷物持ちで空港に行っており、日付が変わる頃に帰宅しました。寝る前にnoteを開いたら、様々な情報提供コメントが寄せられていて、びっくりするやらありがたいやら、でした。
葉も花後の写真もなく、不十分な情報でしたので、何も反応ないかも、あるいは、これだけじゃわからないよー、とコメントは来るかも、とちょっとドキドキしていました。皆さんの豊富な知識に驚くと共に、面白がってくださったのか、応援がつくづくありがたかったです。
そんな情報提供の中で、
「あ、これだ!」
というものがありました。
ほうき性ハナモモ 照手白
神奈川県相模原市中央区横山にあった神奈川県園芸試験場相模原分場で品種改良が行われたほうき立ち性のハナモモです。
ハナモモは、花を観賞するために改良されたモモ。桜の開花と前後して美しい花を咲かせます。うちの近所では、ソメイヨシノが散った頃にハナモモが見ごろを迎えます。
ハナモモの樹形には、立ち性、枝垂れ性、ほうき立ち性があり、ほうき立ち性は場所をとらないため、庭木として人気があります。
ハナモモは、江戸時代の書物に紹介されており、この時期に品種改良が始まったと言われます。もともと変異が少ないため、今も江戸時代に作られた園芸品種が多数残っているそうです。そんな中で、この照手シリーズは1980年年代から1990年代に登録された新しい品種です。
「照手白」は、相模原市を流れる相模川水系の姥川流域に伝わる照手姫伝説にちなんでつけられた照手シリーズの1つで、他に「照手紅」「照手桃」、そして食べられる果実がなる「照手水蜜」があります。
花色は純白に近く、大輪の八重咲きで枝いっぱいに花を咲かせます。
前回の記事で散々書いた、白州とは全然関係なさそうな木ですが、実は我が家は照手白が生まれた相模原にあります。
二十年以上前にこのうちに引っ越してきたとき、庭の土は粘土状でコンクリートの破片や石が埋まり、ミミズ一匹いませんでした。今でこそ植物がひしめくように生えている庭ですが、もともと土に埋まっていた種が芽吹いたとは思えず、うちの庭にこれが生えてきた理由が謎です。
近くを通る遊歩道から紛れ込んできたか。
子供たちが小さかった頃にどこかから拾ってきたか。
鳥が運んできたのかも、と、コメントを寄せてくださった方がいて、幸せな気分になりました。
うん、きっとそうだ。この照手白は鳥が運んでくれた種から芽吹いたに違いない。