必死で追いかけていたら足元に沼が広がっていた話
明かりが呼吸しているような照明が欲しい。
そう思って、色々と検索しているが全くヒットしない。
検索して出てくるのは「炎が揺らめいでいるような」という照明器具ばかりだ。
違う。欲しいのはそれではない。
私は明かりが呼吸していてほしい。
炎が揺らめいでいるような照明は魅力的なのは知っている。
昨年、LED照明のランタンを購入してかなり気に入っている。
家の中で実際に火をつけるわけにはいかないので、照明器具で気分だけでも味わいたい。
でも、今回、探しているのはそうじゃない。
色々と探してみたものの、最終的にはスマートライトに着地している。
でも、そうじゃない。
呼吸を明かりでコントロールしてくれる照明がある、ことまでは調べたらわかった。
でも、そうじゃない。
照明が照明として自立して生きているような器具が欲しい。
それが照明としての役割を全く果たしていない事を承知の上で、だ。
私の役に立たなくてもいい。
私の横で呼吸している照明という存在が欲しい。
自然の明かりではなくて、
人の役に立つことはなくって、
ただ「照明器具」として生きているようなものがほしい。
最終的には「自分で造るしかないのか?」という所まで行きついているが、いくら検索してもそんなものは全くヒットしない。
ある時からあまり物を買わなくなってきたし、
自分の役に立つものしか興味がなくなってきた。
でも、最近は役に立たないモノがあってもいいのではないだろうか?と思っている。
それが機能を果たしていなくても、自分の中の精神的な充足感に繋がるなら、それでいいじゃないか、と思う。
ついに自作照明にまで手を出すのか。
その先には沼が見えるのだけれど、その沼にハマってみてもいいかもしれない。
絶対的に楽しい。わかりきっている。楽しい。
私はあまり沼にははまってこなかった人間だと思っていたが、
沼って、気が付いたら足元に広がっているものなんだね。
この年になって初めて気が付いた。
とりあえず!
呼吸する照明!
造りたい!