見出し画像

青春を取り戻した日


ロッキング・オン・ジャパンが主催・企画制作する音楽フェスティバル、COUNTDOWN JAPAN 

今年、このフェスに行くことが叶いました。

このフェスにいくことが夢だったのです。ここにずっと、行きたかったのです。

ここに至るまでの経歴を、ざっと振り返りながら、感想を書こうと思います

※完全に主観も入っています






かつて「バンド戦国時代」といわれた

KEYTALKというバンドを2015年に知り、めちゃくちゃ聴いていた。モンスターダンス。桜花爛漫。とくにこの2つの曲の出会いは衝撃だった。一瞬で感動。こんなに素晴らしい楽曲が、バンドが、陽の目を浴びないで人知れず曲をリリースしていることにも驚いた。KEYTALKのインディーズのころの曲、最近の曲、カップリング、アルバム。1つもこぼさず全て聴いた。

この頃、SNS文化が急速に発達した頃で、バンドのPVが数多くYouTubeにアップされ始めていた。家に居ながらスマホ片手に、数多くのバンドを知れる環境が整い始めた頃。abema TVでフェスの生配信があったこともある。とくに自分の中で今も忘れられないのは真夜中のオールナイトのフェス。(BAYCAMP2016)
あれは凄かった。怖いくらい情熱的な、そしてロマン溢れるミュージックシーンだった。こんな世界があるんだ、と圧倒された。

SNSの発達に合わせるかのように、2016年頃は本当にそれぞれ強い個性のある、けれどもキャッチーで大衆にウケる若手バンドがバブルのように増えた。所謂「売れ線」ではあるけれども、バンドマンにしか出せない歌詞の深さと、センス、ロックのビート、そして良い意味での若さ・不安定さ。どのバンドにも共通して、「どうかこのバンドが売れてほしい。このバンドを応援したい」…そんな、応援しやすさがあった。

YouTubeでのPVを通してニューフェイスが次々に発掘された。私も発掘者のひとりだった。これは、「バンド戦国時代」だと本気で思った。(KEYTALKのメンバーの1人もそのようには言っていたのはすごくよく覚えている。そのワードを歌詞に入れた楽曲も作曲していた。)

その言葉通り、最大瞬間風速のような勢いで色んな若手バンドが現れ、大勢がハマる。そんな時代。どのライブシーンにも熱狂と感動があった。

とくに、音楽フェスは、バンド文化に重要な役割を持っていた。メディアは完全に後追い状態。邦楽ロックの最前線にテレビなんか一切着いてこれないくらい、フェス文化はスピーディーに且つ大胆に盛り上がった。バブルは止まることなく弾け、色んなバンドがあっちこっちのフェスで隔週で突然ブレイクする。オーディエンスを魅了する。そんな状態だった。

あの頃は、本当に凄かった… (もうあんな時代は戻ってこないと思う)

その頃から、ちょっとずつ気になっていたのがカウントダウンジャパン。幕張メッセで、年越ししながらのライブ。いろんなバンドが同時進行であちこちでライブしているんだ。すごい空間だな。と、ものすごく魅力的に思った。室内であったかそうな様子とか、リクライニングチェアがある様子とか、食べ物を食べるスペースがいっぱいある様子とか、すごく快適そうにみえた。

出演者の多さ、豪華さ、規模の大きさ、宣伝・広告などの演出もあってか、「音楽好きの大晦日の国民的行事はCDJなんだ」と思うようになった。むしろ音楽が本当に好きな人は演者もファンもここにいくのが最終目標で大正解なのだ、ここに行くことが音楽好きの最高地点か、と考えてしまうくらいのビッグな存在だった

「自分もそこに行く」

いつからそう決めたかは覚えていない。もう自然発生的に心に決めた。

CDJには、KEYTALKもいた。Twitterで色々調べて、出番を探して「今、この時間に出番なんだな」と考えてドキドキした。終わってからバンドメンバーのTwitter投稿をみて、ほんとにここでライブしてたんだ。すごいな…って、訳もわからず感動していた。

当時はたしか31日出番じゃなかったと思う。良い意味でのマウント、野心が生まれ、ワクワクした。いつか、31日の夜に出演ができたらいいなぁと応援する気持ちを味わいながら、年末を過ごしていた。

このころから、はやく、CDJにいかなきゃと焦っていたし、社会人になったら毎年年末はカウントダウンジャパンに行くのは恒例にしよう。そこまで考えてた。

ものすごく必死だった。自分の熱がもうすぐ冷めそうな自覚があったし、若さを失うのも怖かったのがあったなあ。

働き始めてから、割とすぐ行けるもんだと思っていたらそんなことなくて、社会人1年目のCDJは、元旦勤務になった。ショックだった。社会人2年目はガッツリ休みもらえた。だけど一緒に行ける人が居なかった。社会人3年目は31日勤務になった。

ほんとに毎年の勤務が出るたびにCDJに行けるか行けないかの神頼みだった。来年こそ、来年こそ。そんなんが毎年続いていた。

社会人4年目はコロナ。フェスが色々中止になっていく報道や批判をされている風潮は、ロック好きとしては心苦しかった。あの空間に行けないままフェス文化が消滅しそうな雰囲気もあり、音楽シーンが劇的に変わった。

そして今年。奇跡が起きた。大晦日〜元旦は連休だった。これなら、カウントダウンジャパンに行ける!急いで申し込み!27歳になって、やっと!!

今更すぎる。遅過ぎる。CDJを知ってからから何年たったのか、数えると嫌になったけど、もうそんなのをかき消すくらい嬉し過ぎた。もう、なんていうか感無量。奇跡。

当選メールが来た時は本当に嬉しかった。毎日CDJのことを考えながら、思いを馳せた。そして30日の夜、前乗りで東京の地に向かった。23時を過ぎた東京の夜は寒かった。








自分の青春を彩ったバンド 「3K」がそこには居た

キュウソネコカミ、KANA-BOON、KEYTALK。 

2015年頃のバンド戦国時代ど真ん中にいた3組。頭文字を取って3K。31日の出演者は、この3組が揃っていた。本当に驚いた。時代も人気も完全に変わってしまっている。
(ハッキリ言ってしまうと3Kの旬は過ぎたと思っている…)

そんな、今、あえてこの3組が31日なのか!

バンド戦国時代のムーブメントを知っていた身としては、名前が並んでいるのをみただけで懐かしさでいっぱい。

今年のCDJはコロナでたくさんの制限があり、この日のCDJは、名前こそCDJだけど実際に蓋を開けたら全くの別物、と言えてしまうくらいの
閑散としたゆったりしたイベントだったのは事実。 

だけど3組のパフォーマンスは昔のフェスで観たものとはいい意味で変わらなかった。素晴らしいパフォーマンスがそこにはあった。



キュウソネコカミ

大学生御用達バンド、なのかもしれない。彼らの方向性は本当に若いし、学生に寄り添うような歌詞の内容。だけど、わたしはキュウソネコカミの歌、社会人になってからのほうが沢山聴いている。恋愛で何かが動き出しそうなとき、恋愛でいやなことがあったとき。恋愛の気分の時によく聞くかも。キュウソネコカミが自分の気持ちを代弁してくれるようなかんじ。いつもわたしはキュウソを聴きながら一緒に大合唱している。キュウソは期待を裏切らないんだよ。アルバムもそう、生のパフォーマンスでも。

彼らのライブの思い出としては、いつかのMETROCKで、観客が前へ前への押し合いが激しく、セイヤさんが「前にくるな!一歩ずつ後ろに下がれ」と会場全体に注意した。その時間のせいで一曲カットされたことがある。ファンサービスで最後のフレーズだけ数秒だけ歌ってくれたけど。(TOSHI-LOWさんの「圧倒的で無敵な感じ!」の部分) やっぱりそういう思い出はあの時代独特なもので、フェスあるあるな思い出なんだけど、もう戻ってこないことが悲しくもある。

そういう雰囲気は今日は一切ないCDJ。だけどもこの日の彼らのパフォーマンスは自分が記憶しているキュウソネコカミと同じ。安心。彼らの魅力は安心感ある弱さ・若さ・ぐちゃぐちゃさ…!不遇な内容のものとか、批判じみたもの、ムカついてる心情を現す歌が多いけど、そこに下品さはないし、聞いてて嫌な言葉や不快になる表現は出てこない!歌の中に登場する人間は、深く掘り下げるとそこまで病んでない、むしろ友達になりたいと思えるくらい素直で面白いキャラばかり。だからキュウソネコカミは楽しいのかな。今日もそんなキュウソがみれた。推しのいる生活、KMTR645囚、シャチクズ(2020ver)、The bandが良かった。

推しのいる生活。2018年の「ギリ平成」というほんまにギリギリ平成最後に出したアルバムからの曲。懐いな。わっしょいわっしょい。このノリに27歳女子もガンガンついていける自分怖い(笑)全然あと5年はいけそう。最後の方のギターソロ🎸が泣ける。まだ午前中なのに自分の集中力MAXで聴き入った。素晴らしい。

KMTR645。まさか、目の前で歌ってくれるとは思ってなくて、嬉しさで体が固まってしまった。呆気にとられるうちに終わった感(笑)この曲、この日で何年振りかの奇跡の再会だったんだけど、一時期沼みたいに聴きまくった曲は体が覚えてるもんだね。ヤマサキセイヤさんだけ着ぐるみを着て、それ以外のメンバーは平安時代の衣装を着ている謎の可愛いさのPVを思い出した。今、2021年の年末。曲が世にでてから、こんなに時が過ぎても、キュッキュッキュッ〜の振り付けを自分がノリノリでできるとは。覚えてる自分にも拍手したい。

囚。しっかりゴリゴリのロック!ギラギラでハードなロック!力強い曲調でありながら言葉面は素直で、意味が分かりやすい。共感できる。最初聴いた時、なんとなくB'zに似てるなぁと思っていた。ヨコタシンノスケさんはB'zが大好きだという情報が脳裏にチラつく。いや、そんなん全然雰囲気違うよ!という意見もあるだろうけど、個人的にはこんなキュウソが見たかった!むしろこういうハードロック路線を待ち望んでるんだよ!胸を張ってコッチに舵を切っていいんだよ!おいでー!!(何処にだよ)と、思っていたら、お次はシャチクズ。

シャチクズ(2020ver)に関しては、イントロが流れた時は「え?!これするんや」と意外だった。びっくりした。どちらかといえばサカナクション系のテクノ曲。今日のシャチクズはすごく良かった。いつも聴いている曲なのに普段では味わえない良さがあった。アルバムのときより全然良い。囚も大人っぽかったけど、また異なる大人っぽさが見れた。

The band。この曲の歌詞、きつい。バンドの現実。楽しいんだけど、ちょっぴり切なさも。キュウソがこの曲を出したのは2018年。アルバムの「ギリ平成」の中に入っている。今の面白路線から変わるんだろうか?変わらないか?緊張感のある時期だったと思う。あの時期にこの曲をだしたのはすごい勇気だったろうな。今でも思う。

なんというか、キュウソは、今までずっと必死だ。ロックのイバラ道に苦しみつつ、歩みを止めない。回り道でも進んでいる。もがきながら懸命に生きるネズミたち。ああ、これだよ。キュウソの世界はこれだよな。嬉しかった。大学生御用達バンドからの、大人のバンドへ。まだまだこれからも、周りのバンドに噛みつく元気なキュウソがみたい。メンバーが一人お休み中だったようだから、また落ち着いたら、完全体で復活できますように。


KANA-BOON

きました。カナブーン。
カナブーンほんまに良かった。

シルエットのイントロからオーディエンスの全員を一気に青春時代に戻す圧倒的なパワー。「楽しい」を通り越して「悲しくなる」ほどに胸にくるものがあった。何度聞いても名曲。この曲聞いて何度泣いたか分からない。生で聞いても素晴らしい。あっという間に終わった…

もうこの感想で絶対絶対絶対書きたかったのが、スノーグローブ。これは、、もう、、。国試勉強で精神やられてたときに深夜に聞きまくっていた曲。真冬にずっと。苦しみながら聞いていた。あのときの歌を、いま目の前で。。信じられなかった。嬉しすぎた。スノーグローブの歌、好きすぎて苦しいんだよ。歌詞といい、ギターといい。今日のスノーグローブは過去1だった。本当に今日のスノーグローブは良かった。この時点で、

「今日の大晦日、生きてきて一番幸せだ」

そう思った。幕張の地下に溺れていくような感覚があった。気分は高まってるのに、どこか体が沈んでいくような感覚…底なし沼に浸かっていくような、時間も、年齢も何もかも違う次元に持っていかれるような感覚…もう、この感覚は、生きていてそう何度も味わえないと思う…

スノーグローブのイントロから最後まで幸せだった。大学時代好きだった人に今この歳で再会したかのようなトキメキで、目の前がキラキラ見えた。なんて幸せ。嬉しい、というより愛おしい。ありがとう。この曲に溺れられたことがほんとに幸せだ。

まっさら。このころにはもう完璧にカナブーンの世界に酔っ払っていた。いや、もう酔い潰れてたかな。割と最近めな歌なのに、懐かしさを感じていたのは、完全にスノーグローブをずっと引きずっていた。

そしてフルドライブ。もう体がカナブーンの声を求めていた。体が走っていた(笑)もうこの頃には周りも気にせず、もう、最高の気分!!!自分がこの空間の支配者だ!!というくらい揺れていた気がする(笑)フルドライブはしょっちゅう今でも聞いているけど、ライブ空間で聞くフルドライブが1番心も体も熱くなった。

カナブーンは、もっと売れてもいいと思う。もう若手ではないけれど、今日のパフォーマンスは年齢を感じない若々しさがあり、まださらに上を目指せるんじゃないか、とら思ってしまう自分がいた。リリースする曲のクォリティーが安定し続けているバンドだし、ボーカルの声がなんとも良い。
だけどボーカルの休養が長いことあったし、メンバーの失踪事件とか脱退とかあった。各々メンタル面で色々こちらの見えないところで不安定なところがあるんだと思う。ゆっくりマイペースに頑張ってほしい!

最後に演奏したスターマーカーは会場内全てが愛で溢れていた。カナブーンへの愛で会場が一体となっていた。スターマーカー。ほんとに素晴らしい曲。ほんと感動した。CDJから帰ってから大晦日の夜、何度もこれを聞いたし、大阪に家に帰ってから1番リピートしている。今もじわりと泣けるくらい、まだ感動している。ありがとう、カナブーン。大好きだ



KEYTALK

やっと、ここまでたどり着いた。感想書くのも大変だ。長かった。とうとうKEYTALKのことを書ける。

KEYTALK=「お祭りバンド、アイドルバンド」と思っている人が多いと思う。悪いけどそれは誤解だし、少なくとも自分はそんなこと思ったことない。

モンスターダンスがお祭り曲だったのは確かだけど、そこに振り切った活動をしているわけではない。力強いロックの曲、バラード曲、いっぱいある。ファンはちゃんと分かっている。だけど、一時期、過激なアンチも多くてあまりにネットが荒れ過ぎてYouTubeのコメント欄が閉鎖された (Summer Venus)。ファンの質も色々言われたなぁ。KEYTALKの曲調的にノリノリな曲が多いから、ジャニーズと勘違いしているファンが目立ったのかもね。

2020年のM-1のような状態だったと思う。「漫才か漫才じゃないか論争」 (M-1グランプリ2020のチャンピオンとなったマヂカルラブリーの漫才を発端として巻き起こった論争)  のような、終着点のない争い。KEYTALKはバンドかバンドじゃないか論争。そんな炎上が2〜3年続いていた。実は、「KEYTALKが好きなんだよ!」って言ったら友達の顔が曇ることがあった。KEYTALKを誤解されていることが悔しかった。

KEYTALK、よく耐えたと思う。大袈裟かもしれないけど、活動休止してもおかしくないくらいだったんじゃないかな。しんどかったと思う。もしかしたら今も誤解は解けきれていないかもしれないけど、KEYTALKは元気に4人でロックしている。31日も元気にそこにいた。それを確認できただけで、じゅうぶん。

リハで演奏したのはDROP2、太陽系リフレイン、グローブ。
うん、やっぱり変わってない!ロックな4人だ!早速嬉しい選曲。グローブに関しては、「何人かしか知らないと思うけど〜」みたいなの武正さんが言ってたけど、知らないわけないやん。「HOT」。貴方達がいちばん売ったアルバムやん!その中に入ってる、グローブ!大好きだよ。自信持ってよ!もう5年も前の歌だけどみんな覚えてるよ。まさかここで再会させてくれるなんて。嬉しかった。ありがとう。

本番の一曲目は大脱走 あー攻めたな。2021年8月末にリリースされたところのアルバムからのオープニング。これに関しては原曲より躍動感を感じた。これからの定番曲になりますように。

つぎに、モンスターダンス桜花爛漫。ひと昔前に大流行した2曲。上でも書いた通り、当時衝撃を受けた曲。今の人たちは知らないと思うけだ、当時の勢いは本当に凄かった。その名残で、この日もみんなモンスターダンスを踊っていた。この感じ、懐かしい。最高に熱い空間だった。桜花爛漫も、今も変わらず歌ってくれる。感動した。「記憶をさあ呼び覚まして あの日に見た世界があるから」「巡り巡るあの日々にはせる思いがあるなら 忘れずにいて ずっと ずっと」だって。はあー。あなたのおかげで、一気に気持ちも体も2015年。懐メロ、最高だ。

お次。パラレル。まだまだ昔に戻っていくKEYTALK。時代を逆走していく大晦日。最近のファンは完全に放置なセトリ。本気の懐メロを本気でやってのける彼ら。すごい。「その手繋いだまま急加速していくよ ウォッオッオー ウォッオッオオッー」のとこ、2021年の年末になって自分が自然に動けるとは、思ってなかった。(私の周りでは誰もやってなかった そりゃ分からないよね…)

MATSURI BAYASHI。うん、みんなが安心して盛り上がった。モンスターダンスよりみんなが跳ねていたような。サビの振り付けわたしは完コピだったけど、周りは視界上で1人だった。落ち着いていた。みんな勿体ない。モンスターダンスにも言えるけど、発売からまあまあ時間経ってるし、そろそろ振り付けのデモンストレーションでもした方がいいのかもなあ。義勝さんの歌い方がちょっとしんどそうなのも気になった。もう年齢的にこういう歌は歌いにくいのか。義勝さん〜頑張れ。

BUBBLE-GUM MAGIC。ユニバーサルミュージックに移籍した一発目の曲。一応最新シングル。(2019年5月。アルバムばっかなんだな、最近…)
アルバムで聴くより、後ろの演奏が分厚く聞こえて、自然と体を動かしたくなる。この曲の「SAY YEAR!イェー」のイェーをしたかったけど、最近聞いてなささすぎて入れなかった。勉強し直さなきゃ。。

宴はヨイヨイ恋しぐれ。おそらくフェスでお祭り騒ぎする用に作ったのであろう曲。フェスが全部なくなってもこれを最新アルバムの1曲目に入れたKEYTALKの勇ましさたるや。原曲鬼リピしてるので期待大だったんだけど、実際聴いてみると、ボーカルと演奏が噛み合いきれていない部分もあり、ちょっとノリにくいところもあった。パンパン!という手拍子も意外と入りにくく、今日のところは原曲には勝てなかったかな、というのがリアルな感想。まあ、これから定番曲に育っていくんだろう。ファイト!

お次は、KEYTALKの昔をふりかえりだす、的なことを言い出す武正さん。いやいや、さっきもだいぶ振り返ってたけど、一体いつの曲するんだ?とドキドキワクワクしてたら、うわぁ。バイバイアイミスユーか。やばい。完全にバンド戦国時代で生きてた人たちを殺しにきた。前奏なった時点で息詰まりそうになった。自然に手拍子もできる。それくらい分かりきった曲。素晴らしかった。 (周りの皆はキョトンとしていたのが悲しかった。手拍子も誰もやっていなかった。こんなレア曲、もう一生聴けないのに。みんなほんまに知らないんだわ ちょっと悲しみを感じた)

しかもいきなり武道館での映像を流し出す、エモさ全開の展開に。この人らが武道館したこと知ってる人居るんか?大丈夫?そのくらい自分の周りは冷めていた… でも、もういい。周りを気に出すのはもう辞めた。わたしも今iPhoneでライトつけようか!?と思ったくらいもう気持ちはあの日に戻っていた。なぜ今あの映像を出したんだろうね。KEYTALK自身も、あの時の武道館に戻りたいのか、意図はわからない。だけど、腐らずに諦めずにやって欲しいと思った。あの時の煌めきを取り戻す力が貴方達にはあるよ。そんなこと思ってたらいつのまにか次の曲へ。

なんと、fiction escape!!マジですか。完全に目の前の景色がレコード大賞の過去映像のセピア色だったんですが…!すごい、すごい瞬間にいま居る。KEYTALK!何で今これをしてくれるの。死ぬほど聴いたよ。まだ歌えるんだね。あーKEYTALK、好きだ。なんでこんな古い曲を大晦日にやっちゃうの。泣いちゃうじゃん。あー。狂ってる。もう今年1番沸いたわ。 (みんなでジャンプしたかったなぁ わかっている人が少なすぎた…)

昔の曲を2曲もブチこみ、古株ファンの心をガッツリ掴んだところで、突然全国ツアーの発表!!仕組んだなーやりあがったな〜オールドファンを本気でカムバックさせようと企んでるわこの4人組。

全国ツアー、絶対行きたいですよ!こんなのやってくれて!行けませんとは言いづらい状況!コロナ禍のなかで発表してくれて本当にありがとう!!

完全にKEYTALKに魂奪われて、最後の曲、Summer Venusへ。この曲は原曲で聴くと、痛々しいくらいの派手さがある。私も最初初めて聴いたときはギョッとした。いまはだいぶ聴き慣れて、好きだけど、大好きにはならないかな…(笑)オールドファンから反感を勝った曲ナンバーワンかもしれないこの曲を、fiction escapeの次に持ってくるのは意外過ぎた。でも今日のSummer Venusは良かった。幕張の照明パワーもあってか、不思議と場にマッチングしていた。あと本人たちがずっと真剣だったのも印象的。

大真面目に、おふざけなしで

「最高のシチュエーション ゲットしようぜ! Party time
好きなようにしちゃっていいんじゃない
ずっといつまでも Future Future
はしゃぎ足りないぜ Summer!」


と意味不明な夏曲を一生懸命に歌い上げる姿に感動してしまった。

「青春に賞味期限はございません!!」

最後の歌詞にここにKEYTALKの思いが詰まっているような、本気のプライドを感じた。

これからも、いまのバンドスタイルを貫く!そんな意思表示を感じた

曲の雰囲気から、KEYTALKは、良くも悪くもお祭り番長だと言われてきた。その言葉通りにお祭り番長をやってきた。むしろノリノリで。名刺がわりのその言葉は、令和になった今、彼らの生命線なのかもしれないね。

色々批判を受けてきたこともある彼らだけど、なんだかんだで今でもお祭り番長と言ってくれる人がいることが嬉しいんだろう。お祭り番長の座をこれからも誰にも譲る気はないんだと思う三十路を過ぎたってまだこんな曲を歌っている。青春に賞味期限はないと高らかに宣言している。案外、この人たち、自由に好き放題なキャラに見えて、野心があるグループなんだろうな。。。(笑)

色々考えさせられた、彼らのパフォーマンスでした。
ありがとう。彼らの意地を見れたのが嬉しかったよ。





青春を取り戻した日


もうこの時点でだいぶ疲れちゃいましたので、帰ることにした。
だって、まさかこんな神曲が続くと思っていなくて、まさかの展開すぎて、疲労が。

青春時代。もう絶対に取り返せないと思っていた。
だけど、夢を叶えた。
青春が戻った。


3Kはバンド戦国時代をなんとかしぶとく生き抜いてきた。

ここからの道のりはだいぶ難しいと思う。今の音楽シーンの流行りはロックバンドではない。この先ロックミュージシャンがブレイクするには、チャンスが少なすぎると思う。コロナ禍に入り、音楽フェスの未来は不透明なままだし。

だけどそんな状況でもちゃんと人気を獲得している若手はいるわけで、それもすごく切ない。(実際、CDJ21/22の12/30は完売。12/31は売り切れず。31のアリーナ後方はガラガラだった。当日券を販売していたらしい。最近のCDJでは聞いたことのない事態が起きていることにショックだけど、これがリアル。)

苦しく悔しい今、バンドマンたちの生き残りをかけた本気のパフォーマンスをみたときに、

心が震えた。1日に何度も感動した。

ありがとう。CDJ。




本当に開催できてよかった!

やっぱり一度好きになったものは、ずっとずっと、大好きだ!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?