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【ポジショナルフットボール実践論】〜個人戦術でチームは変わる〜

今回は渡邉晋さんが書かれましたポジショナルフットボールを読み終わりましたのでレビューをしていきたいと思います。

まずこの本が届き読み終わった頃には今まで自分が持っていたサッカー観がガラッと変わり、何か頭の中が整理できた気がしました。

この記事では本の内容ではなく自分が実際に読んでチームにどのように落とし込んだのかを書きました。

それではご覧ください。


【ポジショナルプレー】〜1人で2人を困らせる〜

ポジショナルプレーとは選手が立っている場所で相手を困らせ、優位に立つ事。この章では「1人で2人を困らせる」と書かれております。これを読み、実際に私が行った方法をご紹介します。

「1人で2人を困らせる」というのは攻撃時、守備時でもできます。それは主にボールがない時の立ち位置。オフザボールの時にどのくらいスペースを見つけて考えられるかが問われます。


1、パスラインの遮断+プレッシャー方向【ディフェンス編】

この場面では下から上に攻める相手のシステム4-4-2(灰色)に対して上から下に攻める味方のシステム4-3-3(赤)となります。

※背番号は全く関係ありません

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灰色のチームは最終ラインからビルドアップを行い、サイドバックの2番にボールが渡りました。この状態でプレッシャーをかけるのは赤の11番。

★重要ポイント

状況確認

・プレッシャーをかける時は後ろの状況を確認し、カバーがいる状態でプレッシャーをかける

プレッシャー方向

・プレッシャーの方向はサイドに張っている22番の選手のコースを切りながらプレッシャーをかける。そうすることによって22番にボールを出させずにプレッシャーをかけることができます。すなわち1人で2人を困らせるディフェンスになるでしょう。



2、中間ポジション×ライン間【攻撃編】

こちらも同じく下から上に攻める相手のシステム4-4-2(灰色)に対して上から下に攻める味方のシステム4-3-3(赤)となります。

※背番号は全く関係ありません

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まずはスタートポジションからシステムを変更します。その理由として全体の体重をバランスよく分散する。2つ目は相手のマークを困惑させるため。3つ目は空いている空間を上手く利用する準備をする為。

最終ラインの位置+ダウンスリー

相手は4-4-2でポジションをとっているため赤チームのセンターバックは幅をとり、サイドバックを高い位置へ持っていきます。そしてアンカーは大きく空いたセンターバックの間に落ちてきます。

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★ポイント

センターバックが幅をとり、サイドバックが大きく高い位置に上がる理由としては相手のFW2人に対して4人も必要ないからです。サイドバックが上がることで2対2になります。それでは不安なため、アンカーをおろし、優位の状況を作ります。

ハーフスペース侵入と多くの選択肢

サイドトップの選手はハーフスペースに入り、インサイドハーフFWの選手は状況に応じて空間に入ります。

↓↓↓↓↓↓

★ポイント

ハーフスペースを利用することによって相手は誰がついていいのかがわからなくなる。それにより相手は一瞬の判断が遅れ裏を突くこともできるし、移動したスペースに入り込むこともできる。

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このように相手と相手との間をとる中間ポジションや選手ラインの間をとるライン間に立つ事によってディフェンスを困らせることができます。すなわち1人で2人を困らせるディフェンスになるでしょう。


【ポジショナルプレー】〜言葉の魔法〜

この本ではプレーを言葉にして考えて行くということを書かれております。サッカーはプレー状況に応じて言葉を多く作る事によって共有意識が高まり、コーチングのしやすさや、プランの理解が深まります。例えば「ハーフスペース」という言葉が出てきたことによって選手の立ち位置やディフェンスの対応力の理解が変わりました。「コントロールオリエンタード」もそうです。ファーストタッチを考えるという言葉をまとめて一つの単語にした事により選手はファーストタッチの意識が変わるようになりました。

チームで作った言葉ではないのですが、試合中に使うと便利な言葉を2つご紹介します。


★ペルムータ

ペルムータとはカバーリングのカバーリングという意味です。下記の画像をご覧ください。

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26番の選手(灰色)が66番(赤)にプレッシャーをかけます。66番の選手(赤)は9番(灰色)の裏へボールを配給します。そこへ9番(赤)が走ります。裏へ抜け出した9番(赤)に対してカバーリングのカバーリングを26番(灰色)が行います。この26番のプレーをペルムータと言います。


★トレーラーゾーン

トレーラーゾーンは相手のディフェンスの配置の中にある四角形の空間

由来はトレーラーが止まりそうな空間だからです。

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トレーラーゾーンでは相手ディフェンスが困惑するためフリーでボールを受けれる確率が高まります。

このようにチームで言葉をある程度共有する事で次どうすればいいのかが明確になりますし、どこにポジションをついたらフリーな状況を作れるのかを言葉によって改善できます。


まとめ

今回は「1人で2人を困らせる」「言葉の魔法」をご紹介しましたが、まだまだ実践で使える技術をたくさん教えてくれる本となっております。自分もこの本に出会いチーム全体で目標や戦術が明確になり、選手に落とし込むと、選手やコーチ陣との連携が良くなり試合の流れがスムーズになりました。もちろん全てを取り入れているわけではありません。自分たちのチームになかった事や新しく挑戦したい事をピックアップして選択しています。多くの理解がチームを救います。

是非買ってみて参考にしてみて下さい。















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