ヤマアラシのジレンマ
Q:「ヤマアラシのジレンマ」とは?
A:ヤマアラシの夫婦が寒い冬を乗り切るために
体温を共有したいが、近づきすぎると互いの体毛で傷つけてしまうし
遠すぎると寒さに耐えられなくなるため適切な距離を探すことから
人間関係の難しさを表す比喩表現。
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今日は彼女との3回目のデート。
「ヤマアラシのジレンマ」という知識を手に入れたのは、デートの行き先である動物園に合わせて話のネタとして収集した動物の雑学を仕入れたときだった。
まさか、動物から恋愛テクニックを教えてもらうことになるとは。
自然は教師なり。
とどこかの偉人が言ったそうだが、まさにそれ。
ヤマアラシ先生、勉強させていただきました。
人間も近すぎず遠すぎず、身体も心も適切な距離を保つことはとても重要だ。思い当たる節は山ほどある。
初デートのときは、緊張の余り、距離が遠すぎてしまったらしい。
結果、彼女は後のレビューで「本当に好きなのかわからない」と語った。
2回目のデートではその反省を活かし、積極的に!と距離を詰めすぎた。
結果、「ガツガツしすぎて嫌だ」と語っていた。
でも…
ヤマアラシ先生、俺今日こそ上手くいく気がします。
ヤマアラシメソッドでデートの成功間違いなし!!
レビュー:★★★☆☆
よく言えば「適切な距離」、悪く言えば「他人行儀」
結論、良くも悪くないデートでした。
ちなみに、実際のヤマアラシの夫婦は体毛を畳むことができるので、距離など気にせず冬を仲良く越せることを彼はまだ知らない。
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Q:ヤマアラシのジレンマとは?
A:ヒトの悩みの9割を占めると言われる人間関係の解決策として
よく利用される作り話。
事実と違う雑学って実はいろいろあって、ヤマアラシのジレンマはその代表例といえます。
そもそも「適切な距離」というのが抽象的で、それが分かれば苦労しないよ!といつも思います。一方で、互いの「適切な距離」が一緒だと恋人でも家族でも友情でもうまくいく気がするし、交友関係が広い人はこの距離の掴み方が上手な人かもしれません。
作品に登場するカップルはそもそも「適切な距離」が全然違う2人なのでしょう。でも最初からバチッと当てはまる人などそういません。(そういう人を運命の人と呼ぶ?)
作中の彼が諦めず努力を続けていればいつかきっと互いが心地よい適切な距離にたどり着けるかもしれませんね。(彼女さんももう少し寄り添ってあげてほしい)