【たわごと#270】やっぱり気になるお笑いの採点
昨日、コントの大会であるキングオブコントが行われた。こういうお笑いの賞レースは、どうも終わった後の後味が悪い事が多いんだけど、今回もそんな感じで何となく納得いかない感じだった。別に誰が優勝しようがいいんだけど、賞金1,000万円の賞レースとなると、見ている立場としても納得いく結末が欲しくなってしまう。
今年の審査員はバナナマンの二人とさまぁ〜ずの二人、そしてダウンタウンの松本さんの計五人。点数を入れてコメントを言うんだけど、何となく点数を入れた根拠が分かりにくい。一番手なのに噛まないで立派とか、見ている人にとってはどうでもいい評価もあるし。ただ大爆笑した時は高得点となっている傾向にある。これだとどうしても変顔や変な動き、下ネタなんかを連発していれば(もちろんその腕も重要だけれども)高得点になってしまう。毎年その傾向にあるのが納得いかない。
私はコントの設定やストーリー性も含めて楽しんでいる。面白い設定だと、どういう展開に進めていくのかも気になるし、その展開に面白さを感じている。ただこれだと序盤は舞台設定の説明なのであまり大爆笑は起きないし、ストーリー展開によっては笑いどころが少ない。こういうのはコントとして認められないのかと思うと少し残念だ。せめて爆笑コント王ぐらいの体裁にしてくれれば納得できるんだけど、コント王としてしまうのはあまりに枠が広すぎる。
このキングオブコントは、準決勝までは放送作家とTBSのディレクターが審査しているらしい。ところがTBSでコントが見られるレギュラー番組が無い。優勝したらそれなりに番組で使わなきゃいけないし、結局誰が選ばれてもひな壇で、ある程度話ができる人を決勝に選んでるのではと勘ぐってしまう。どうせなら優勝者に、ゴールデンでコントのレギュラー番組をやらせるぐらいの事をして欲しいと思うんだどな。それぐらい期待をもって見ている視聴者がいるんだということを知って欲しい。
前にも書いたと思うけど、やっぱりある程度の採点基準を出して欲しい。笑い、演技、脚本みたいな感じで。現役の芸人さんになんの評価軸もなく審査させるのも可哀想だ。面白いかつまらないかだけだと、自分の事務所や故意にしている芸人をひいきしたとも言われかねない。そういう点も含めて、もう少し納得できる大会にして欲しいなと思う。
昔に比べると「この大会に芸人人生かけて挑んでます」みたいな人が集まってピリピリした雰囲気じゃなくなったのは良くなったと思う。でもその分、審査員にも気合いが感じられなくて、ちょっと残念な大会だった。また来年に期待したい。