【映画の感想#31】映画版名探偵コナン 第19作目~第21作目
映画版コナンの感想もいよいよ第七回目。結構大変だったけど、やっと次で終わるなあ。今回の感想で書いた辺りはちょっと前なんだけど、映画館で見た内容をよく覚えていなかったので、ちゃんと見直した。どれも爆破シーンに力を入れ過ぎていて、犯人の目的とか手段がすごい雑になっている感じ。だからよく覚えていなかったのかなと思う。
そんな中でひとつ選ぶのが難しかったけど、今回は純黒の悪夢を選びたいと思う。雑なところはあるけども、久しぶりに本当に少年探偵団が大活躍したと思うし、絆を見せつけて感動したので。
■業火の向日葵(第19作 2015年)
ゴッホのひまわりがテーマの作品。美術関係の話は好きなので、オークションのシーンや絵画の輸送のシーンなんかはとてもテンション上がった。ゴッホのひまわりは全部で7枚あって、これを鈴木次郎吉が一同に集めて展覧会をやると発表する。このために作ったレイクロック美術館ってのがまた凄くて、まずは各作品を一枚ずつ鑑賞した後、最後の場所に7枚の絵が自動的に運ばれて来て、全部一緒に鑑賞できるというもの。本当にこんな企画展があったら見に行きたい。
本作は、今まで敵ながらも協力してくれることもあったキッドが、飛行機爆破、ひまわりの身代金を奪うなど、危険な行為を繰り返すところも見どころ。どうしちゃったんだとハラハラしたけど、終盤はちゃんとコナンとキッドで協力した脱出劇を見せてくれる。やっぱりコナンとキッドのコンビっていいよね。
ただ今回の犯行動機がひどい。犯人がこの7枚のひまわりの一部が贋作と勘違いし、それが他の真作と一緒に並ぶのが許せないって事だけど、そんな事のために飛行機を爆破したり、美術館を爆破したり。そもそもこの爆破の仕掛けができるとも思えないし、まあそこはつっこんじゃいけないとは思いつつも、動機はもうちょっと上手くやって欲しかったな。
■純黒の悪夢(ナイトメア)(第20作 2016年)
第13作目の「漆黒の追跡者」以来の黒ずくめの組織の話。メンバーであるキュラソーがカーチェイスの果てに転落し、その衝撃で記憶を無くしてしまう。たまたま遊園地で出会った少年探偵団と触れ合う中で絆を深め合い、黒ずくめの組織に追われる少年探偵団を組織に逆らって助け出す、なかなかハートフルなストーリー。赤井秀一や安室透も出てきて、なかなか楽しめるストーリーだと思う。
コナンにしては珍しくハードボイルドでハートフル。爆破劇も銃撃戦も派手で、最後の観覧車での組織とコナン一団の銃撃戦、爆撃戦はなかなかのもの。でもコナン君は別として少年探偵団はガチな小学一年生。こんな銃撃戦に巻き込んでいいのかな。
■から紅の恋歌(ラブレター)(第21作 2017年)
百人一首をテーマにした作品。百人一首ブームだったのか、ちやはふるの映画と同じ時期に公開されていたような気がする。実際のところ先にちはやふるを見ておいた方が競技かるたについて理解できるので、よりこの作品が楽しめると思う。
久しぶりに平次と和葉ちゃんが活躍するストーリーで、特に和葉ちゃんは平次を取り合って高校生チャンピオンの大岡紅葉にかるた勝負に挑むことになる。スポ根感覚で練習に打ち込むのはいい感じなんだけど、競技かるた未経験の和葉ちゃんが初めて出た大会で、二日程度の練習で決勝に出てしまうのはちょっとなーという感じがした。特にちはやふるの映画で勝つ為に一生懸命練習する姿を見ているだけに、もうちょっと上手く描いて欲しかったと思う。
久しぶりにコナンと平次、平次と和葉ちゃんの絡みが良かっただけに、ちょっと内容が雑で残念だった。相変わらず素人が簡単に爆弾の仕掛けを設置したり、それほどでもない理由で多くの犠牲が出るような爆破事件やったりするのは見直して欲しいなあという感じがした。