【茶の話】茶店はじめます。
2022年3月6日(日)から、毎週日曜日に
出水の武家屋敷群の近くにある「すみとカフェ」さんで、茶店をさせていただけることになりました。
超ミニマムで、牧歌的な雰囲気漂うこんな素敵なお店で、毎週茶店できるなんて、とても嬉しいです。あすみさんほんとにありがとうございます。
実は、2021年の夏あたりから茶店をやりたいとずっと考えていました。
ここ、出水を中心としていわゆる世間一般のイメージは、「この辺りに茶はない」です。無知ながら出水に引っ越してきて、足を使ったり、風土史を読んだり、聞き込みをしたりなどしていったら、出水を中心とした水俣・人吉・湧水・さつま町・宮之城・伊佐・野田・阿久根は歴史も古い上に寒暖差もあるいい山間部ということが分かりました。長島は、島で温暖、霜にあたらない上に赤土なので、紅茶を作ったらいいと思います。
野田には栄西禅師(1190年代に茶の実を日本に蒔いた人)が禅寺として起こした鹿児島最古の禅寺があり、阿久根との境には大正時代、野生茶が茂っていて、宇治に製茶の技法を学びに行き、茶園と茶工場を拓いたとあります。湧水町は、霧島よりも先に茶の実が入ってきた鹿児島で一番古い産地。さつま町・宮之城は良質茶(若蒸し・碾茶)の名産地で、水俣は和紅茶で盛り上がっている産地、標高もあり有機栽培が盛んです。出水から伊佐にかけては昔から自家製釜炒り茶の文化が強く残っている場所で標高が550mもある鹿児島で一番高い栽培地もあります。人吉は、志那人が教える紅茶伝習所(大分の方にも同時期に建てられていたようです)があった歴史のある場所だそうです。
出水って茶がないって思われてますけど、茶商は昔から出水の茶は香りがいいと言っていたそうなので、昔は名の通った産地だったと思います。
出水を中心として、このエリアめっちゃ面白くない?て思いました。
なので、そういった魅力を伝える人間が、いつも決まった曜日と時間に居るスポット、私の拠点を作ろう。自分の活動に足りないのはこれだ。と思ったんです。
茶店のコンセプト
「日々のお茶、暮らしのお茶」をテーマにしています。
〈去年、1年間していた月一回喫茶の時の写真・釜茶と紅茶〉
私が、毎日飲めたら幸せだなあと思う山の気あふれる有機の茶であったり、山間部のお茶であったり、体にするっと馴染んでスパーっと爽やかな気持ちになれるお茶を扱わせていただけたらなあと思っています。
基本的に釜炒り茶が好きなので、90℃くらいで豊かな香りを感じる釜茶・番茶・地方番茶・紅茶・煎茶を。あと台湾にいたとこもあるので自分の好きな無農薬の台湾茶、木柵鉄観音とか清香烏龍、紅玉、碧螺春とか。オーガニックのハーブも少々。
茶農家さんから少量ですが買わせていただいて、茶農家さんの取り組みとか背景なんかをお話しながら、喫茶と茶葉の販売をしたいと思っています。
それと、毎日どうやったら生活に取り入れやすくなるのかとか、色んなお茶があるけど飲み方淹れ方知りたいとかの相談室的なこととか。
〈武家屋敷での出水茶体験講座の写真〉
手炒り茶作り体験や紅茶作り体験、茶摘み体験とかも企画したいです。
〈出水の茶農家さんと春の手炒りした写真〉
〈紅茶の手もみ体験したときの写真〉
やりたいこといっぱいあって、大変ですが、
「茶と共に暮らす」とか
そういったイメージで活動していきたいです。
お店の名前
お店の名前は茶ノ花です。ちゃのかと呼びます。
茶の花って現代茶業にとっては、不要なものなんです。花実をつけると、その分エネルギーを使うので。生存本能を出さないようにたっぷり栄養を与えるんですが、それって、お茶の木の生きる力を奪う家畜化ですよね。
凄く言い方が悪くなってしまいましたが、この辺のお話に関しては、以前私が投稿した【茶の話】農薬と肥料 の記事を見ていただけたら誤解なく伝わるのではないかと思います。
ですが、自分たちは茶の花を大切にしよう、茶の木の生きる力に、できるだけ自然な形で寄り添っていく気持ちを持とう。という意味で茶ノ花にしました。
それと自分たちは「販売者であり茶の楽しさを伝える者」ですが、自分たちも茶農家としての側面を持とう、手炒りや手もみ紅茶、少しだけでも茶の木を育てよう。我々も茶農家だ、ちゃのうか → ちゃのーか → ちゃのか。
という駄洒落です。
そんなこんなで、カッコ仮だらけでゆるっと挑戦しますので、やりながらどんどん固めていっけたらなと思っています。本気中の本気ですが、気持ちだけ先走りすぎないように、ゆるっとな心構えで。
こういった場所を作るので、これから茶農家さんを沢山まわって、このエリアを探検します。いろんな発見やコラボが沢山出来るようになればいいなあと思っています。
頑張ります。
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