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楽しいインド式の2乗の計算
こんにちは。あくもです。
インド式の楽しい計算をしましょう。
今日は2乗の計算をします。
それではどうぞ。
①下1桁が「5」の2乗の場合
今回、対象となるのは
$${(15)^2}$$、$${(25)^2}$$、$${(35)^2}$$、$${(45)^2}$$、$${(55)^2}$$、$${(65)^2}$$、$${(75)^2}$$、$${(85)^2}$$、$${(95)^2}$$の計9個です。
もちろん応用すれば$${(105)^2}$$でも簡単に解けます。
【下1桁が「5」の2乗の公式】
式は
$${(10a+5)^2}$$
となります。
こちらを展開すると
=100$${a^2}$$+100a+25
=100×(a)×(a+1)+25・・・・・(ここでは【公式X】とします。)
となります。
例えば$${(55)^2}$$を求めたい場合、
55はa=5となりますので、ここでa=5で【公式X】を用いると
=100×(5)×(5+1)+25
=3000+25
=3025
となります。
この公式を頭で覚えていると一瞬で出てきますので、もしよろしければご参考ください。
②2乗の法則について
まずはじめに$${1^2}$$から$${10^2}$$までの数字を表にしますが、特に【2乗されたもの】と【一つ前に2乗されたもの】の差に注目してください。
$${1^2}$$=1
$${2^2}$$=4 (4-1=3)
$${3^2}$$=9 (9-4=5)
$${4^2}$$=16 (16-9=7)
$${5^2}$$=25 (25-16=9)
$${6^2}$$=36 (36-25=11)
$${7^2}$$=49 (49-36=13)
$${8^2}$$=64 (64-49=15)
$${9^2}$$=81 (81-64=17)
$${10^2}$$=100 (100-81=19)
いかがだったでしょうか。
【1の2乗】と【2の2乗】の差が3、【2の2乗】と【3の2乗】の差が5、など綺麗に2ずつ増えているのがわかります。
しかし重要なのはそこではなく、例えばこの【1の2乗】と【2の2乗】の差が3になりますが、この3が実は【1+2】の3でもある、ということです。
つまり、【2の2乗】を求めたい時は、【1の2乗】+1+2をすれば良いだけなのです。
2乗の変則的な求め方
確認のため、先ほどお伝えした式を他の2乗にも当てはめて分かりやすいようにもう一度書き直してみます。
$${1^2}$$=1
$${2^2}$$=4 (4-1=3)(1+2=3)
$${3^2}$$=9 (9-4=5)(2+3=5)
$${4^2}$$=16 (16-9=7)(3+4=7)
$${5^2}$$=25 (25-16=9)(4+5=9)
$${6^2}$$=36 (36-25=11)(5+6=11)
$${7^2}$$=49 (49-36=13)(6+7=13)
$${8^2}$$=64 (64-49=15)(7+8=15)
$${9^2}$$=81 (81-64=17)(8+9=17)
$${10^2}$$=100 (100-81=19)(9+10=19)
なぜこのような現象が起きるのか
このような現象が起きる理由は$${(a+1)^2}$$で説明することができます。
$${(a+1)^2}$$
=$${a^2}$$+2a+1
=$${a^2}$$+(a)+(a+1)・・・・・(ここでは【公式Y】とします。)
これは例えば$${5^2}$$の時は$${(4+1)^2}$$という風に表しますので、この場合はa=4とします。
ここで【公式Y】の$${a^2}$$を左辺に移項すると
$${(a+1)^2}$$-$${a^2}$$=(a)+(a+1)・・・・・(ここでは【公式Y ' 】とします。)
となります。これで証明が完了です。
これは例えば
上記のa=4を【公式Y ' 】に代入し整理すると、
$${(4+1)^2}$$-$${4^2}$$=4+5
$${5^2}$$=16+9{これは【公式Y】の$${a^2}$$+(a)+(a+1)と同じ形 }
となります。
公式Yをイメージで解くためには
【公式Y】
$${(a+1)^2}$$
=$${a^2}$$+(a)+(a+1)
先ほどお伝えしたように$${5^2}$$は
$${5^2}$$=$${4^2}$$+4+5
という式で表すことができます。
これを言葉でイメージしやすいように言い換えると
【5の2乗】=【5より1小さい数の2乗】+【5より1小さい数】+【5】
となります。
例えば11の2乗を求める場合、上記の【公式Y】で当てはめると
【11の2乗】=【11より1小さい数の2乗】+【11より1小さい数】+【11】
になります。
よって
$${11^2}$$
=$${10^2}$$+(10)+(10+1)
=$${10^2}$$+(10+11)
=100+21
=121
となります。
おさらい
$${1^2}$$=1
$${2^2}$$=4 { $${1^2}$$+ (1+2) }
$${3^2}$$=9 { $${2^2}$$+ (2+3) }
$${4^2}$$=16 { $${3^2}$$+ (3+4) }
$${5^2}$$=25 { $${4^2}$$+ (4+5) }
$${6^2}$$=36 { $${5^2}$$+ (5+6) }
$${7^2}$$=49 { $${6^2}$$+ (6+7) }
$${8^2}$$=64 { $${7^2}$$+ (7+8) }
$${9^2}$$=81 { $${8^2}$$+ (8+9) }
$${10^2}$$=100 { $${9^2}$$+ (9+10) }
【応用編】【公式Y】の逆現象
例えば$${54^2}$$を求めたいと思った場合どうすれば良いか。
先ほどの【公式Y】を少し弄る必要があります。
(a)と(a+1)を移項してみましょう。
【公式Y】
$${(a+1)^2}$$=$${a^2}$$+(a)+(a+1)
$${a^2}$$=$${(a+1)^2}$$-(a)-(a+1)・・・・・(ここでは【変則型公式Y】とします。)
となります。
つまり$${54^2}$$を求める場合、a=54となり、これを【変則型公式Y】に代入し
$${54^2}$$=$${(54+1)^2}$$-(54)-(54+1)
$${54^2}$$=$${(55)^2}$$-(54+55)
となります。
これを言葉でイメージしやすいように言い換えると
【54の2乗】=【54より1大きい数の2乗】-【54】-【54より1大きい数】
となります。
また先ほどの【公式X】で55の2乗を求めると
=100×(5)×(5+1)+25
=3000+25
=3025
となります。
よって
$${54^2}$$
=$${(55)^2}$$-(54+55)
=3025-109
=2916
となります。
裏技について
では$${53^2}$$になるとどうなるか。
式だけ言うと
$${53^2}$$=$${55^2}$$-(55+54+54+53)
となる。
ちなみに裏技というのがこの(55+54+54+53)の部分だが、実は今回の$${(a+2)^2}$$と$${(a)^2}$$のように、2乗するものに丁度2だけ違う場合のみに発動できる。
この(55+54+54+53)は(54×4)にまとめられる。
よって
$${53^2}$$
=$${55^2}$$-(55+54+54+53)
=$${55^2}$$-(54×4)
=3025-216
=2809
【証明】
$${(a^2+2)^2}$$-$${a^2}$$
=$${a^2}$$+4a+4-$${a^2}$$
=4a+4
=4×(a+1)
先ほどの54×4がこの【4×(a+1)】となります。