素の自分と架空の自分を半分ずつ取り入れたキャラ設定をしておくと、接客がしやすくなる。
水商売って源氏名があるよね。
なんで源氏名があるのか、
それは、キャバクラやガールズバーは
お客様に
夢を見てもらう場所だから。
夢を見せられないキャストは
売れない。人気になれない。指名されない。
夢を見せ続ける為には
自分のキャラをブレさせないこと。
ボロを出さないこと。
常に笑顔で元気でキラキラしていること。
けど、キャラを演じる時に
あまりにも普段の素の自分とかけ離れたキャラ設定にしてしまうと、自分が本来持ってる、
自分だけの良さが消えてしまって
何の魅力もなくなってしまうことがある。
そして何より、自分が疲れてしまう。
ボロがでてしまえば
一瞬でキャラは崩壊してしまう。
胡散臭さしか残らない。
だから素の自分と架空の自分を
半分ずつ取り入れたキャラ設定をしっかりしておくと、うまくいく。
みずいろの場合は
昔から周りに天然と言われ続けてきた。
どんくさくて、不器用で、話ベタ。
そして天然。
その昔からの素の自分の弱みを
あえて全面的にキャラとして推した。
そうした結果
お客様にトンチンカンな発言をしてしまっても
みずいろは本当に天然だな〜で済んだ。
もし他のキャストが同じ発言をすれば
無礼な奴と言われ嫌われてしまうことさえも。
他のキャストがすると計算高いと言われることでも、みずいろが同じことをすると
お客様はみずいろのことをすごく天然で純粋な子だと思っているから、とても反応が良かった。
言葉ベタをいいことに
みずいろは数々のお客様の面倒な話を適当に流し続けた。
どんくさい、天然キャラだから
みずいろが同伴に遅刻しても、寝坊したと言ってもお客様は誰ひとりとして怒らなかった。
むしろ、俺にそんなに気を許してくれてるのかと喜んでくれた。
そんなみずいろが
たまにお客様にプレゼントや手紙などの気遣いを見せると、とても喜んでもらえた。
これだけ書くと
ただのやる気のないやつだが
みずいろの設定したキャラは
どんくさくて、不器用で、話ベタの天然。
その反面では
誰よりも負けず嫌いで何事も1番にこだわり続け、
人に本当の弱みは見せない孤独なキャラだった。
人はみな、ギャップに弱い。
もちろん普段の本当のみずいろは
誰よりも負けず嫌いで何事も1番にこだわり続ける
人に本当の弱みは見せない孤独な人なんかではサラサラない。
いかに、そう見えるか、を常に意識して
行動発言をしてた。
でも、キャラの半分は本当の自分だから
お客様といる間で頭を使うのは
ほんの一瞬。ここは外せないという場面だけは演技をしていた。
だからこそ、常に心からお客様との時間を楽しめたし、それがお客様にも伝わってお客様もまた心から楽しんでくれた。
普段話ベタな分、大切な伝えたいことは確実に伝えることもできた。
この生まれ持った天然(自分自身は天然では決してないと思っているから、天然に見える才能?)という存在には本当に助けられた。
水商売は
自分の弱みを強みに変えられる
素敵なお仕事だ。